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【2014年1月公開】フィンランドのミカ・カウリスマキ監督最新作「旅人は夢を奏でる」


10月上旬、選りすぐりの5本が上映されたフィンランド映画祭2013。そのオープニングを飾ったのは、ミカ・カウリスマキ監督の最新作「旅人は夢を奏でる」でした。

監督の久しぶりの来日、ティーチインもあるということで、生のミカ・カウリスマキ監督に会いたい!という映画ファンで、あっという間に初日オープニング上映は完売に。フィンランドで記録的大ヒットとなった「旅人は夢を奏でる」はやはり見逃せない!



有名で人気のあるお堅いピアニスト、ティモ。順風満帆に見えますが、私生活では妻に愛想を尽かされ、妻は娘を連れて実家へ。そんなとき、3歳以来会っていない父親のレオが突然現れます。レオの強引な誘いに乗ってしまったティモ。二人で北へと旅に出ることになりました。音楽を通じて徐々に心を通わせ始める親子。最後にレオに大きな秘密が・・・!

怪しげな職を転々とし、いい加減で“ろくでなし”なのに、なぜか人から愛される父と、
ストイックで真面目、音楽で成功を収めたが、なぜか上手く生きられない息子。

脱力系ユーモアたっぷり、似ても似つかない真逆の親子が繰り広げる旅。
この旅が意味するものは・・・?

40歳からが人生の始まり

物語の中で「40」という言葉が、3回ほどレオの口から登場するのですが、とても印象的で耳に残りました。

さりげない言葉や態度で、息子のティモにそっとエールを送り、家族を見守るちょっとした気遣いが随所に見られ、とてもあたたかい気持ちになります。

父親のレオを演じているのは、フィンランドきっての演技派俳優でミュージシャンのヴェサ・マッティ・ロイリ。そして、息子のティモ役のサムリ・エーデルマンもミュージシャンとして活躍しているアーティストだけに、二人が奏でるハーモニーは必見!

この作品、キーポイントは「音楽」。
似ても似つかない親子が、音楽を重ねるごとに本当の親子のように見えてくるから不思議です。

また、北欧ファン、フィンランドファンの皆様、こんな風にも楽しめますよ!

これぞフィンランド!ともいえる、フィンランドならではのシーンが満載!

たとえば・・・

●ファッツェル社の白と赤の縞々ラインが目印のあのキャンディー
●サウナで体をバシバシ叩くと血行がよくなるあの葉っぱ
●フィンランドの音楽といえば・・・?さらには世界選手権もあるユニークなあれも!

さりげな~く登場していますので、公開の際はぜひ見つけて楽しんでみてはいかがでしょう♪



先月開催されたフィンランド映画祭2013のオープニングレセプションのときのミカ・カウリスマキ監督です。

フィンランド映画祭の様子など、こちらの記事もご参考に!

いよいよ明日10/9最終日!フィンランド映画祭2013
フィンランド映画祭2013レセプション@フィンランド大使館



 
旅人は夢を奏でる(原題:Tie Pohjoiseen)
監督・脚本:ミカ・カウリスマキ
出演:ヴェサ・マッティ・ロイリ、サムリ・エーデルマン、ペーテル・フランツェーン
配給:アルシネテラン
2012年/フィンランド/フィンランド語/113分
2013年フィンランド・アカデミー賞最優秀主演男優賞・最優秀助演男優賞ノミネート作品、フィンランド興行収入初登場から2週連続第1位
公式HP:http://www.alcine-terran.com/tabiyume/
※2014年1月、シアター・イメージフォーラム他全国順次公開

(2013年11月19日更新)
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