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【10/23開幕】気になる北欧作品は?実力派監督&話題作も登場!第27回東京国際映画祭



虎ノ門ヒルズで開かれた記者会見にて、第27回東京国際映画祭(TIFF)で上映される全ラインナップが発表されました!今年は92の国と地域から1373本を超える作品がエントリー。うち15作品がコンペティション部門に選出されました。

気になる北欧からは、こちら!
コンペティション部門でノルウェーの名匠ベント・ハーメル監督最新作となる「1001グラム」が出品されます。

  
「1001グラム(1001 Grams)」(アジアン・プレミア)
1001 Grams / Ane Dahl Torp * BulBul Film / Pandora Filmproduktions / Slot Machine * Photographer: John Christian Rosenlund ©

「キッチン・ストーリー」(03)や「ホルテンさんのはじめての冒険」(07)などで知られるノルウェーの俊才ベント・ハーメル監督最新作。重量の基準となる1キログラムの「重り」を保管する測量研究所で働く女性がヒロイン。1キログラムという物理的な重さがモチーフになりながら、心の重さを体験していく。北欧デザインのようにシンプルな美しさにあふれた、ベント・ハーメル監督ならではの世界観を持つユーモラスなヒューマンドラマ。アジアン・プレミアとなります。(先日配給が決定し、2015年全国公開予定)

今年も東京国際映画祭のコンペティション部門を担当された矢田部プログラミング・ディレクターが、全15本のコンペティション作品を熱く解説してくれました。矢田部さんのお話は大変わかりやすく、聞いているだけで体の中からワクワク感が沸き立ってきます。司会の笠井アナウンサーも矢田部さんのことを「熱い男」だとおっしゃっていました。本当にどれも見たくなってくる作品ばかり。

昨年の映画祭でのコンペティション部門の作品の傾向としては、「抵抗」がテーマにありました。今年の傾向は、「追い詰められる人々が、いかに次に進むか」「明日をどう生きるか」というのが全体に通じたテーマのようです。

コンペティション部門の国際審査委員長に就任したのは、今年の全米興行収入第1位となっている「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」(14)の監督と脚本を手がけたアメリカのジェームズ・ガン監督。世界中のさまざまな地域から、幅広いジャンルがセレクトされたハイクオリティなプレミア作品が揃うコンペティション部門。注目です!

また、北欧では、海外の有名映画祭での受賞作や巨匠監督の新作で、今年8月31日時点で公開が未定の作品をピックアップしたワールド・フォーカス部門で、話題の北欧作品が上映されます。

 
「ツーリスト(Force Mageure)」(アジアン・プレミア)
© Fredrik Wenzel

まずは、スウェーデンのリューベン・オストルンド監督の「ツーリスト」。カンヌ映画祭の「ある視点」部門審査員賞受賞作品です。休暇先に起こったある出来事によって、家族の信用を失ってしまった夫の姿を通じ、人間の絆のあやうさと可能性を追求したドラマ。オストルンド監督は、前作「プレイ」(11)で東京国際映画祭監督賞を受賞しています。

 
「実存を省みる枝の上の鳩(A Pigeon Sat on a Branch Reflecting on Existence)」(アジアン・プレミア)
© Roy Andersson Filmproduktion AB

もう一つの注目すべき北欧関連作品も、スウェーデン監督の作品。なんと、ヴェネチア映画祭でグランプリを受賞したロイ・アンダーソン監督の「実存を省みる枝の上の鳩」。アンダーソン監督は「散歩する惑星」(00)などで知られる鬼才。計算し尽くされた構図とショットで深い人間観察が展開されます。「ブラック」かつ「シュール」で「ユーモラス」、そして「不条理」。こちらも北欧映画ファンは見逃せない作品なのではないでしょうか。

 
(左から、コンペ部門出品作品「紙の月」吉田大八監督、女優の中谷美紀さん、椎名保ディレクター・ジェネラル)

ラインナップ発表会のゲストとして、今年のフェスティバル・ミューズに就任した女優の中谷美紀さんと、日本映画として唯一コンペティション部門に選出された「紙の月」の吉田大八監督が登壇。

中谷さんは、「映画祭を通じて、映画人と一般の方、人種、国、宗教の違いを超えてつなげていきたい」とコメント。意外なことに、コンペ作品にはまだ出演していないという中谷さん、「コンペ作品に出てレッドカーペットを歩くのが夢ですね」と話していました。
 
コンペティション出品作品「紙の月」の吉田大八監督は、「自分事として映画祭を楽しめそうでワクワクしている」とコンペに選ばれた喜びを語っていました。「紙の月」は、一人の平凡な女性が、些細なことがきっかけで運命を狂わせていく物語。ずっと舞台で活躍し続け、7年ぶりの映画主演となる宮沢りえさんの熱演に、「自分の想像を超えていた」と、終始圧倒されたそうです。

また、歌舞伎役者の市川染五郎さんがビデオメッセージで登場。スペシャルイベントとして注目を集める「第27回東京国際映画祭プレゼンツ歌舞伎座スペシャルナイト」では舞踊「石橋(しゃっきょう)」を披露。その後、日本びいきで歌舞伎が好きだったというチャールズ・チャップリン「街の灯」が歌舞伎座で上映されます。(10/27)

さらに昨日は、革新的な映画を世界へ発信し続けてきた映画人の功績を称える賞として「SAMURAI(サムライ)賞」の新設が発表されました。初年度である今年は、北野武監督とティム・バートン監督が受賞。

そのほかにも、上映作品では、アジアの新鋭監督作品が揃うアジア・ヤングシネマ・コンペティションとなる「アジアの未来」や、独創性とチャレンジ精神あふれる日本のインディペンデント作品が紹介される「日本映画スプラッシュ」なども注目です。

オープニング作品:「ベイマックス」(配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン)
クロージング作品:「寄生獣」(配給:東宝)
特集上映:「庵野秀明の世界」

詳しくはこちら!
日本のアニメをもっと海外へ!庵野秀明作品を特集上映-第27回東京国際映画祭(10/23-31)

今年の上映会場は、六本木ヒルズ(港区)、TOHOシネマズ日本橋(中央区)、歌舞伎座(中央区)とエリアを拡大。映画の魅力をより多彩に見せる企画、映画の枠を超えた、アニメーション映像、音楽といったイベントなども加わり、「フェスティバル=祭」としての要素も楽しめる映画祭になっています。詳しくは映画祭公式サイトをご覧ください。

第27回東京国際映画祭は、2014年10月23日~31日まで。
チケット発売は、10月11日(土)よりticket board にて発売開始。

  
第27回東京国際映画祭
期間:2014年10月23日(木)~31日(金)
会場:六本木ヒルズ(港区)、TOHOシネマズ日本橋(中央区)、歌舞伎座(中央区)
公式HP:http://2014.tiff-jp.net/ja/
公式Facebook:http://www.facebook.com/tifftokyo.net
公式Twitter:@tiff_site
併設マーケット:TIFFCOM2014(Japan Content Showcase 2014)
10月21日(火)~10月23 日(木) http://jcs2014.com/ja/
チケット発売:10月11日(土)よりticket board にて発売開始
(チケット購入は、インターネット、電話、劇場窓口にて)
上映スケジュールなど詳しくは映画祭公式サイトをチェック!

2013年開催「第26回東京国際映画祭」関連記事:
【祝・グランプリ受賞】スウェーデン映画「ウィ・アー・ザ・ベスト!」 @東京国際映画祭2013
【祝・監督賞受賞】アイスランド映画「馬々と人間たち」@東京国際映画祭2013



(2014年10月01日更新)
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