アカデミー賞外国語映画賞受賞作「未来を生きる君たちへ」のスサンネ・ビア監督、脚本アナス・トーマス・イェンセンによる最新作「真夜中のゆりかご」が今年5月に公開されます!
「ぼくのエリ200 歳の少女」、「ミレニアム」シリーズ、近年では「偽りなき者」など、日本でも人気の北欧ミステリ!伝統的な北欧サスペンスのエッセンスが感じられる「真夜中のゆりかご」は、「未来を生きる君たちへ」でアカデミー賞に輝いた、デンマークの女性監督スサンネ・ビアと脚本家アナス・トーマス・イェンセンのコンビによる話題作。美しい妻と乳児の息子に囲まれた幸せの絶頂から突如、突き落とされた主人公の刑事がとっさにとった行動から、次々と衝撃が襲いかかってきます。
美しいデンマークの水辺の風景を背景に、主人公の魂が救済されるまでをスリリングに、北欧の情景豊かに描き出した北欧サスペンス。2014年トロント国際映画祭でプレミア上映され、賞賛を浴びた作品です。
近年ハリウッドでも活躍するビア監督が母国デンマークを舞台に、育児放棄・ドラッグ中毒、家庭内暴力など、現代社会に蔓延する問題を随所に盛り込みながら、容赦なしに観客の心を揺さぶります。無駄のないテンポで進んでいく、シンプルでわかりやすい展開。親子・夫婦間の絆、母親の心理など、目に見えない部分にもスポットが当てられており、見終わったあとも心の奥底を突いてくるかのよう。
主演のニコライ・コスター=ワルドー
主演は、リドリー・スコット監督「ブラックホーク・ダウン」やトム・クルーズ主演「オブリビオン」などハリウッド大作でも活躍し、アメリカHBO製作2014年エミー賞19部門ノミネートのアクション・スペクタクル巨編「ゲーム・オブ・スローンズ」のジェイミー・ラニスター役で世界的に人気急上昇中のデンマークのニコライ・コスター=ワルドー。(イケメン)敏腕刑事であり、誠実で心優しき一児の父、葛藤にもがくアンドレアスを好演しています。
現在公開中のジュリエット・ビノシュ主演映画「おやすみなさいを言えなくて」 で、海洋学を研究する博士で優しき夫マーカスを演じたことでも記憶に新しい、各国でひっぱりだこのニコライ・コスター=ワルドーは、本作でスサンネ・ビア監督作品初登場。今後もかなり注目度が高い俳優です。(「おやすみなさいを言えなくて」の時から髪の毛をバッサリ!短髪もお似合いです)
(「2014年世界で最も美しい顔100」では、なんと42位にランクイン!他には、マッツ・ミケルセン、アレクサンダー・スカルスガルドらがランクイン)
また、主人公アンドレアスの同僚で離婚の痛手からアルコールが手放せないシモンを演じるのは、「ある愛の風景」「未来を生きる君たちへ」にも出演したウルリッヒ・トムセン。薬物依存者を演じるニコライ・リー・コスもまた「しあわせな孤独」「ある愛の風景」に出演するビア監督作品の常連俳優。さらに、パートナー役のサネを演じるのは、本作で演技初体験のトップモデル、リッケ・メイ・アンデルセン。そうそうたるキャストの中で、堂々とした演技っぷりは見事。
ちなみに「しあわせな孤独」でニコライ・リー・コスは、交通事故に遭い、首から下が麻痺して動かなくなってしまうヨアヒムを熱演。ヨアヒムの婚約者で主人公のセシリを励ましているうちに恋をしてしまうニルス役をマッツ・ミケルセンが演じています。
実は、スサンネ・ビア監督のドグマ作品「しあわせな孤独(02)」は、北欧区にとって北欧映画との出会いであり、北欧映画と関わらせていただくきっかけとなった作品でした。同時期に公開されたロネ・シェルフィグ監督の「幸せになるためのイタリア語講座(00)」とともに、世界で注目されるデンマークの女性監督作品が注目された時期でもあります。
それから約10年。いまやデンマークの巨匠といわれるスサンネ・ビア監督。
突如起きた予期せぬ出来事に、“常識人”だと世間からも自分でも信じていたある刑事が思わぬ行動に出てしまうという最新作は、私たちの中にある善悪の境界線までもぼかされ、あまりに自然すぎる展開にぐいぐいと惹きつけられます。
デンマークの美しい水辺のほとりに建つ主人公アンドレアスとアナの家がまた素敵。上記で紹介した「しあわせな孤独」の劇中でデンマークのIKEAこと?!家具ショップ「ILVA」が登場するのですが、アンドレアスとアナの寝室のベッドクッションやテキスタイル類がILVAかも?
光と闇の使い方も絶妙。真実は目には見えず、外側では判断できない、内側にあるもの。ビア監督の計算しつくされた傑作「真夜中のゆりかご」は、今年5月公開!
【ストーリー】
敏腕刑事のアンドレアスは、美しい妻アナと乳児の息子とともに、湖畔の瀟洒な家で幸せに暮らしていた。そんなある日、通報を受けて同僚シモンと駆けつけた一室で、薬物依存の男女と衝撃的な育児放棄の現場に遭遇する。一方、夫婦交代で真夜中に夜泣きする息子を寝付かせる日々は愛に満ちていた。だが、ある朝、思いもよらない悲劇がアンドレアスを襲い、彼の中で善悪の境界線が揺れ動いていく…。
真夜中のゆりかご
監督:スサンネ・ビア「未来を生きる君たちへ」「愛さえあれば」
脚本:アナス・トーマス・イェンセン「未来を生きる君たちへ」「愛さえあれば」
出演:ニコライ・コスター=ワルドー「オブリビオン」、ウルリッヒ・トムセン「悪童日記」、マリア・ボネヴィー「ヴェラの祈り」、ニコライ・リー・コス
2014 年/デンマーク/102 分/カラー/デンマーク語、スウェーデン語/英題:A SECOND CHANCE
提供:KADOKAWA、ロングライド
配給:ロングライド
公式サイト:http://www.yurikago-movie.com/
トレーラー:http://youtu.be/cNDQZa8fAtc
5月15日(金)より、TOHO シネマズシャンテほか全国公開!
© 2014 Zentropa Entertainments34 ApS & Zentropa International Sweden AB