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【映画】妊娠出産後、難役で復帰を決意!日本人プリマ感動物語『Maiko ふたたびの白鳥』(2/20公開)



ノルウェー国立バレエ団のトップで活躍する日本人バレエダンサーがいるのをご存知でしたか?

15歳で日本を離れ名門英国ロイヤル・バレエスクールに留学。19歳でノルウェー国立バレエ団に入団し、2005 年、25歳で東洋人初のプリンシパルとなった日本人バレエダンサーがいます。彼女の名前は、西野麻衣子。ノルウェーで知らない人はいないと言われる存在です。

バレエ団のトップダンサー、プリンシパルとして最も充実した時期に、子供が欲しい気持ちとキャリアの間で心が揺れていた麻衣子が妊娠。無事長男を出産しました。年明けの公演は主役を務める麻衣子の名前がずらりと並び、そのスケジュールは変えられない。

麻衣子は夫ニコライや周りのサポートを受けながら、クラシックバレエでも屈指の難役である「白鳥の湖」の主役として復帰を飾る意志を固めます。果たして産前のレベルに体を戻し、踊りきることができるのか――。

 

子供を持ちたい、でもこれまで積み上げてきたキャリアは?
ここまで築きあげてきた私の居場所がなくなってしまったら?
仕事と子育てを両立させることって、本当にできるの・・・?

数多くの方がこういった悩みに直面されているのではないでしょうか。

先日、映画『Maiko ふたたびの白鳥』に出演されている西野麻衣子さんが来日。お母様の衣津栄さんとノルウェー王国大使館に登場しました。

記者会見で麻衣子さんは、「“子供が出来たから”を言い訳にしたくない。前より充実感があります。以前よりもっと成長したいという気持ちが大きい。母となった自分がバレリーナとして舞台に立つことが楽しいです」と、ママ・バレリーナとなった気持ちを話してくれました。

 
(左から麻衣子さんの母・衣津栄さん、麻衣子さん、エムテルード参事官)

また、登壇したスノーフリッド・B・エムテルード参事官は、「第一線で活躍する麻衣子さんが子供を生んで、また復帰する。このことは、これから子供を持ちたい女性の方にとって非常に勇気づけられることだと思います。“みんなできることなんだ”ということに注目してもらいたいですね」と述べ、女性たちへのエールとなる作品だと話しました。

作品の中で、麻衣子さんの夫・ニコライさんが5ヶ月間の育児休暇を取り、彼女をサポートするのですが、ご存知のとおり、ノルウェーもまた男女平等の国で、父親の9割以上が育児休暇を取得します。ノルウェーの父親は、育児休暇を取りたいから取っている。「父親」という社会的立場を重要視しているからだといいます。

ノルウェーは、国の体制も、人も、心の底から子供の誕生を歓迎する社会。そういったところも映画の見どころのひとつです。

 

妊娠5ヶ月まで踊り、産後も母子共に順調。これは本人の努力とともに、「トレーナーやドクター、監督などのサポートなしには実現できなかった」と麻衣子さん。長男のアイリフ君も元気に生まれてきてくれたからですよね。すでにママを支えているかのよう。

また、麻衣子さんが最も尊敬する女性、パワフルな“大阪のおかん”の衣津栄さんをはじめ、麻衣子さんの理解者、夫ニコライさんなど、あたたかい家族のやり取りも必見。15才で麻衣子さんを手放した時の気持ちを、「小さいときから『世界で踊れるバレリーナになりたい』と言っていました。寂しさというよりも、使命感がありましたね」と衣津栄さん。

娘は衣装を身にまとい、母は着物の帯を締めるシーン。同じ顔をしているんです。
一心同体なんだと心から感じました。
母の言葉、子の気持ち。涙なしでは見られません。

子供がいるともちろん忙しいです。自分の時間を持つのも大変。でも、それ以上に喜びがあり、ものすごい景色を見せてくれますし、一緒にそれを体験できる。子供は原動力であり、モチベーション。世界で活躍する、美しき、誇り高き日本人女性がいる。ぜひ劇場へ麻衣子さんに会いに行ってみてください。

【西野麻衣子(にしのまいこ)プロフィール】
大阪生まれ。6歳からバレエを始め、15歳の時に名門英国ロイヤルバレエスクールに留学。19歳の時、オーディションに合格してノルウェー国立バレエ団に入団。25歳で東洋人初のプリンシパルに抜擢。同年、ノルウェーで芸術活動に貢献した人に贈られる「ノルウェー評論文化賞」受賞。以来、172cmの長身と長い手足を生かしたダイナミックかつエレガントな踊りで人々を魅了し続ける。映画『バレエボーイズ』 のバレエ学校に通う3人の指導にあたったことも。オペラハウスで芸術監督を務める夫・ニコライさんと長男アイリフ君と3人暮らし。

 
Maiko ふたたびの白鳥(原題:Maiko: Dancing Child)
監督:オセ・スベンハイム・ドリブネス
出演:西野麻衣子、西野衣津栄 ほか
2015年/ノルウェー/70分/英語・ノルウェー語・日本語
配給:ハピネット、ミモザフィルムズ
公式サイト:http://www.maiko-movie.com/

2016年2月20日(土)よりヒューマントラストシネマ有楽町、
YEBISU GARDEN CINEMAほか 全国順次ロードショー!



(2016年01月28日更新)
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