菊乃井(京都)
来年1月30日(土)より、映画『99分,世界美味めぐり』が、角川シネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国で公開されます。本作の舞台は世界の名店。世界をにぎわす北欧料理「ニューノルディックキュイジーヌ」をリードする北欧の名店も登場しています。手がけたのは、トーマス・ジャクソン監督率いるスウェーデンのテレビ番組製作チーム「Bリール・フィルム(※)」。もちろんスウェーデンの有名店もスクリーンに姿を現します。
(※北欧で最も注目を集める監督・脚本家を起用した作品を発表し、高い評価を得る製作会社。2012年には、スウェーデンの元首相を描いたドキュメンタリー『パルメ』で成功を収めた。)
今年開催された第28回東京国際映画祭のパノラマ部門で公式出品された本作は、世界中のミシュラン星付きレストランや、知る人ぞ知る秘境の味覚の全貌が、初めてスクリーンで明らかとなるという話題のドキュメンタリー。
もちろん取材お断りの店や撮影厳禁の料理もあるはずなのですが、不思議なことに本作ではガッツリと披露されているんです。なぜこんなことが可能になったのかというと・・・
それは、レストランへの案内役を務める“フーディーズ”と呼ばれる5人のおかげ。常に最高のレストランを求めて、時間あらば地球を駆け巡る5人は、SNSを駆使して情報を発信し、美食家の最高峰と称えられているのです。
ニューヨークやコペンハーゲンなどの最先端の驚きの料理から、中国の山奥の食の原点を感じる料理。さらには、「ピエール・ガニェール(パリ)」や「フロコン・ド・セル(メジェーヴ)」をはじめとする三ツ星や、“遠回りする価値がある”とされる二ツ星など、今最も熱いレストラン全29店が登場します。
北欧からは、デンマーク2店、スウェーデン2店、ノルウェー1店の計5店が紹介されます(うち4店が二つ星レストラン)。名前は聞いたことがあっても、映像として映し出される店内や料理に興味津々。北欧レストラン巡りもお見逃しなく!
ゼラニウム(コペンハーゲン/デンマーク)★★
ノーマ(コペンハーゲン/デンマーク)★★
フランツェン(ストックホルム/スウェーデン)★★
ファヴィケン(ヤェルペン/スウェーデン)
マエモ(オスロ/ノルウェー)★★
左上:ノーマ(コペンハーゲン)/右上:フランツェン(ストックホルム)/
左下:ファヴィケン(ヤェルペン)/右下:マエモ(オスロ)
もちろん美食家の憧れの地、日本の「菊乃井(京都)」、「鮨さいとう(東京)」、「神保町 傳(東京)」、「都寿司(東京)」といった名店も。美しい日本文化、おもしてなしの姿も映し出されます。
ちなみに気になる美食家5人はというと、イギリス、アメリカ、リトアニア、香港、タイと、それぞれまったく異なる国や文化、経歴の持ち主。共通点は、世界の美味しいものを食べ歩くこと。
5人とも食のプロではなく一般人なのですが、それぞれの道で成功していたり、いわゆる懐と時間に余裕のある人が多い。しかし、ケイティというフーディーズ界の新人は、香港に住む一般の女の子。かなり世間一般に近い目線で伝えてくれるので、彼女の言動は気になるところ。
タイの金鉱会社の御曹司でロンドンの学校に通うパームの様子にも見入ってしまいます。心で料理を感じながら、一つひとつ、丁寧に口に運んでいます。最後に訪れる中国の「龍井草堂(杭州)」で、「懐かしいのに、初めて口にする味だ。今までの食事はいったい何だったんだろう?」とつぶやくパーム。その驚きの料理にも注目です。
人はおいしいものに関心を持ちます。その好奇心と情熱は留まることを知りません。美しい一皿となってテーブルに並ぶまでに、多くの人が関わっているという物語にもまた、人は心を動かされるのでしょう。
仕事へのこだわりやフーディーズ達への印象など、名店の一流シェフたちの貴重な生の声も必見。99分間の美食巡りの旅を、ぜひ劇場で!
99分,世界美味めぐり(原題『FOODIES』)
監督:トーマス・ジャクソン シャーロット・ランデリウス ヘンリック・ストッカレ
出演:アイステ・ミセヴィチューテ、パーム・パイタヤワット、アンディ・ヘイラー
2014年/99分/スウェーデン映画/英語
配給:KADOKAWA
公式サイト:
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2016年1月30日(土)より、角川シネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国公開!