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【映画】氷国で恋した、心優しき大男の物語!アイスランド映画『好きにならずにいられない』(6月公開)




2015年の北欧映画ナンバーワンを決める「第12回ノルディック映画賞」に輝いたアイスランド映画『好きにならずにいられない』が、今年6月に公開されます。

▼2015年ノルディック映画賞についてはこちら!
『北欧5ヶ国代表映画による熱きレース!制したのはどの作品?』(北欧ニュース2015年11月03日配信)

物静かで、事を起こさず、起こそうともせず、日々平穏無事に自分の趣味をじんわりと楽しむフーシという大男がこの映画の主人公。自分の知らない世界を冒険しようともしなかったフーシが、ある吹雪の夜に出会った女性を守りたいと、知らず知らずのうちに自分の殻を破り、新しい一歩を踏み出していく物語です。

主人公フーシを演じたのは、グンナル・ヨンソン。シャイで、頼まれ事、お願い事、誘われ事すべてに「いいよ」と言う、じわじわ~っと心にしみてくる良い人を、ていねいに繊細に、時にユーモラスに演じ、各国の映画祭で高い評価を受け、主演男優賞を獲得しています。

本作を手がけたのは、『氷の国のノイ』(03)でデビューし、ミニマルな世界を、こちらもていねいに優しく描くダーグル・カウリ監督。「スロウブロウ」名義で劇中の音楽も担当。グンナルが出演していたテレビ番組を見て、彼に“一目ぼれ”し、自分の作品でぜひ主役をやってもらいたいという思いから、彼のために脚本を書いたのだとか。

「彼こそ映画そのもので、彼なしでは『好きにならずにいられない』はなかった。才能にあふれ、他の人にはない存在感を放っている。これから撮るすべての映画で使いたい」という惚れ込みよう。

制作にあたり、型にはまった王道のロマンティックコメディーにはせず、面白いひねりを加えてみたというカウリ監督。とても平凡な行動が、フーシにとって重要な一歩に。そんなカウリ監督がこだわったエンディングは最大の見どころのひとつ。

アイスランドの街の風景やフーシ行きつけの店なども気になるところ。たとえば、フーシが金曜日の夜に(必ず)パッタイを食べに行くタイ料理店は、レイキャヴィーク郊外にある「Thai Style」。また、フーシが恋する女性シェヴンと入った回転寿司は、レイキャヴィークに3店舗構える「OSUSHI the train」という店だそうですよ。(回転寿司あるんですねー)




大切な人を見つけたフーシ。天にも昇るような気分になったと思ったら、その次にはどん底に突き落とされたり。なんと言われようと、その大切な人が“どうしたら笑顔になってくれるのか”をいつも考えている。人を想うことは、その人の幸せを願うこと、叶えたい夢をそっと見守ってあげることなんだと。

「フーシ、君のような人が増えたなら、世界はもっと幸せになれるのに」

この、フランシス・フォード・コッポラ監督の言葉、心にしみます。フーシは、人が悲しむことは、しない。まるで“トトロ”のように、雨の日にそっと横で傘を差してくれる、そんな心優しい大男。

何でも修理が出来て、料理はあっという間に上達。
仕事もDIYも掃除もなんなくこなしてしまうフーシ、実は超ハイスペック男子!?

でっかい心と体を持った、繊細で一途なフーシの恋の行方は?
『好きにならずにいられない』は、今年6月、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国ロードショー。

【ストーリー】
アイスランドに住む43歳独身・オタク・女性経験ナシ・シャイで冴えない大男のフーシ。空港の荷物係として単調な日々を送るフーシの唯一の楽しみは、戦車や兵士の小さなフィギュアでジオラマを作って遊ぶこと。そんな息子を見かねた母は、出会いのチャンスを作ろうと誕生日にダンススクールのクーポンをプレゼントする。母親の期待にこたえようとしぶしぶ出かけたフーシだったが、そこで心に傷を負った一人の女性と出会い、孤独だった人生に変化が訪れるー。


好きにならずにいられない
監督・脚本:ダーグル・カウリ
出演:グンナル・ヨンソン、リムル・クリスチャンスドッティル、シガージョン・キャルタンソン、マーグレット・ヘルガ・ヨハンスドッティル
2014/アイスランド・デンマーク/アイスランド語/カラー/2.39:1/デジタル/5.1ch/94分
原題:Fusi/インターナショナル・タイトル:Virgin Mountain/日本語字幕:岩辺いずみ
後援:アイスランド大使館、デンマーク大使館
配給・宣伝:マジックアワー 
(c)Rasmus Videbæk
http://www.magichour.co.jp/fusi/

6月、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国ロードショー



(2016年05月16日更新)
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