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【展覧会】フィンランドの巨匠の妻、アイノ・アールトにフォーカスした展覧会開催(8/12-10/31)



The items of the Bolgeblick「ボルゲブリック」シリーズ/1932


8月12日よりギャラリーエークワッド(東京・江東区)にて、フィンランドの巨匠アルヴァ・アールトの妻、アイノ・アールトにフォーカスした展覧会が開催されます。

フィンランドの建築家、アルヴァ・アールトの妻であり、建築家でもあったアイノ・アールト。彼女は夫や仲間と共にArtekを立ち上げ、デザインに優れ、使いやすい家具やグラスウェア、ファブリックなど多くのデザインを手がけていたのですが、アルヴァほど彼女の作品は広く知られてないかもしれません。

アイノは、アルヴァの作品に、使いやすく心地よいという「暮らしを大切にする」視線を加えたことで、空間に柔らかさや優しさが生まれたと言われています。理屈や理論的主張が際立つ近代建築の中で、アルヴァの作品が特異な位置を占めるのは、アイノの影響が大きかったからとも。


アルヴァとアイノ


アイノ・アールトが、カルフラ=イッタラ・ガラス器製造主催のデザインコンペに応募した水差し、タンブラー、ボウル、皿などからなる「ボルゲブリック」コレクションは、型押しガラスの部門で2等を獲得しました。その時の作品「ボルゲブリック」は、ミラノ・トリエンナーレ(1936)でも極めて高い評価を得ています。

アルヴァとアイノは互いの才能を認めあい、影響しあい、補完しあいながら、パートナーとして作品を作り続けました。アイノは「日常生活こそデザインされなければならない」という信念のもとに、家具や照明器具、食器やクロスなど、多くのデザインを手がけました。

展覧会では、アイノが手がけたデザインプロダクトのほか、スケッチ、アールト自邸リビングやレストランサヴォイのインテリアの再現なども見られます。また、写真家としての顔もあり、多数の作品を残しているアイノ。建築家、デザイナー、フォトグラファーとしてのアイノ・アールトの生涯を俯瞰するとともに、アルヴァの妻として、母としての素顔にも触れる貴重な機会となっています。


AINO AALTO(アイノ・アールト) Architect and Designer
―Alvar Aaltoと歩んだ25年―

期間:2016年8月12日(金)~10月31日(月)
会場:ギャラリーエークワッド(江東区新砂1-1-1)
時間:10-18時(最終日は17時迄)
休館日:土日祝、8/15-19休館入場無料
公式HP:http://www.a-quad.jp/
※会場リーフレット販売予定
※フィンランド語『AINO AALTO』の日本語訳をTOTO出版より発行予定(7月中旬)

<展示概要>
アイノ・アールトのデザイン:家具、照明器具、食器、他
スケッチ、原図、写真、他
アールト自邸リビングのインテリアの再現
レストランサヴォイのインテリアの再現
ヴィラ・フローラの模型
その他:ビデオ、他

<関連イベント>
シンポジウム「アイノ・アールトの果たした役割」
日時:2016年10月18日(火)18:30-20:00(18:00より受付開始)
講師:内藤廣(建築家)、ウッラ・キンヌネン(アイノ・アールト研究者)
会場:竹中工務店東京本店2階Aホール
定員:先着100名、参加無料
※HPの申込フォームよりお申込みください。http://www.a-quad.jp/

ワークショップ1「北欧珈琲の楽しみ方」
日時:2016年9月25日(日)10:00-11:00(9:45より受付開始)
講師:FUGLEN COFFEE ROASTERS 小島賢治
会場:竹中工務店東京本店1階打合せコーナー
対象:中学生以上/定員:先着20名/参加費:1000円(珈琲、シナモンロール付き)
※HPの申込フォームよりお申込みください。http://www.a-quad.jp/

ワークショップ2「アールトベースで彩るフラワーアレンジメントレッスン~北欧コーヒーとドーナツと共に~ 」        
日時:2016年10月1日(土)10:00-12:30(9:45より受付開始)
講師:ヘンティネン・クミ(フラワーデザイナー)
会場:竹中工務店東京本店1階打合せコーナー
対象:中学生以上/定員:30名/参加費:2500円(花材、珈琲、ドーナツ付き)
※HPの申込フォームよりお申込みください。http://www.a-quad.jp/

【Aino Aalto アイノ・アールト(1894-1949)】
建築家アルヴァ・アールトの妻としてアルヴァを支えた、建築家、インテリアデザイナー、企業家、写真家。ヘルシンキ工科大学卒業後、建築事務所勤務を経て、アルヴァの事務所で働き始める。その6ヶ月後にアルヴァと結婚。貴重面で実直な彼女は、奔放で行動的なアルヴァを支え、建築図面のほとんどを彼女がとりまとめた。建築設計だけでなく、家具デザインや食器、ファブリックでも才能を発揮。代表作は「ヴィラ・マイレア/1939」、「レストランサヴォイ/1936」、「パイミオのサナトリウム/1932」、「子どものための家具/1929」、「ボルゲブリックシリーズ/1932」など。1935年、夫アルヴァと資産家であるマイレア邸のクライアント、マイレ&ハリー・グリクセン夫妻とともに家具ブランド「Artek(アルテック)」を創立。


Children'schair/1929.1932 子どものための椅子

The Aalto house,Riihitie/1936 リーヒティのアールト邸
Restaurant Savoy/1937 レストランサヴォイ
villa Mairea/1939 マイレア邸

写真提供:アルヴァ・アールト財団、アルヴァ・アールト博物館


(2016年09月06日更新)
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