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◆【連載vol3】北欧スウェーデンから学ぶ「ちょうどいい」暮らし(全4回)

狭い部屋や古い家を変身させる方法を提案し、これまで1,200件以上のインテリアを手がけてきた、インテリアプロデューサー/空間収納デザイナーの香取美智子さん。

近年、北欧の一般家庭を数多く訪れる機会がある香取さんは、日本の方々にも「実際に目で見て、触れて、感じてもらいたい!」と願うようになり、北欧ツアーを企画(11/25~12/1)。訪れるのはスウェーデンとデンマーク。北欧の一般家庭のお家やデザイナーのアトリエ・自宅をめぐるスペシャルな内容です。(ツアー詳細は記事の最後に!)

なぜ、北欧のお家は素敵なの?いったいどんなところが?
全4回にわたり、香取さんが北欧から学んだ知恵やアイデアをシェアしてくれます。

【連載vol1】北欧のおしゃれブランケットで、お部屋を秋色・模様替え(全4回)
【連載vol2】北欧スウェーデンから学ぶ心が優しくなる暮らしの工夫(全4回)

第2回目の連載では、窓辺を素敵に飾る、その理由まで知ることができました。キャンドルもぜひ、暮らしに取り入れてみたい!

気になる第3回目は、『北欧スウェーデンから学ぶ「ちょうどいい」暮らし』をお届けします。


こんにちは!インテリアプロデューサーの香取 美智子です。
インテリア雑誌をみると、北欧はどれもスッキリしていて、素敵な部屋ばかりです。 今、日本は断捨離やミニマリストと、モノを「捨てる」「持たない」ことが主流になっていますが、北欧の部屋が素敵に見えるのはそれが理由なのでしょうか?連載第3回目は、その秘訣に迫ります。

■部屋の広さも日本と同じくらいのスウェーデン

画像提供:String®

北欧のインテリアを見ていると、本当にシンプルでモノがないという印象です。だから、私も北欧スウェーデンに訪れた時は、彼女たちはあまり物欲もなく、買い物もしないのかなと思っていたのです。ところが、現地を訪れてみて意外だったのは、案外「買いもの好き」で、それなりにモノも持っている、ということでした。そして、部屋も日本と同じくらいの広さでコンパクト。平均床面積は72㎡(2012年/イケア・ジャパン調べ)と、日本のファミリータイプのマンションとさほど変わらない広さなのです。

■モノの持ち方にメリハリがある


ただ、日本とちょっと違うのは、スウェーデンの人たちは、自分の大切なコトがちゃんとわかっている。ある方は、食器や子どものモノが数多くあるのに対し、洋服は少々、黒のみといたってシンプル。子育てや料理は大切にしているけれど、洋服に重きを置いていないことが一目瞭然で分かるのです。逆に、あるお宅に伺ったときには、洋服が大好きなのにクローゼットがとても小さい。それならばと、まるでショップのように、洋服を部屋に出して美しく並べてしまう。でも、料理はいたってシンプルなものしかつくらないから、食器や調理器具はほとんどなく、キッチン収納には余裕がありました。モノの持ち方にメリハリがあるのです。

■「Lagom」というスピリットをとても大切にしている


どうしてこのようにメリハリをつけるのが上手なのか――。それは「Lagom(ラーコムもしくはラゴム)」というスピリットをとても大切にしているから。「Lagom」とは、日本語で言うなら「ちょうどよい」、その他、「ほどほど」「足りるぐらい」「好きなぐらい」「似合う」等の意味があります。つまり、自分の「合う」をちゃんと知っていること――。モノも心の持ち方も「ほどほどに」が基本なのです。

■モノは「捨てる」ではなく「循環させる」

©Michiko Katori

毎週日曜日、スウェーデンでは各地で「Loppis(ロッピス)」が開かれています。「Loppis」とは、蚤の市のことです。スウェーデン版フリーマーケットといったところでしょうか。また、セカンドハンドショップといって、日本でいうところのリサイクルショップも各所にあり、洋服などのファッション関係から、食器・本・家具の生活用品に至るまで、ありとあらゆるモノがすべて揃っています。こちらは平日もやっており、日中でも大人気。 老若男女問わず、自分のお気に入りをじっくり選ぶ人、もうお気に入りでなくなったモノを手放す人で溢れていました。


©Michiko Katori

「Loppis」もセカンドハンドショップもまるでセレクトショップのように素敵!彼女たちは手放す時もボロボロになったから手放すのではなく、「私の心に合うモノではなくなった」から手放す。まだ使えるから「もったいない」ではなく、まだ使えるから誰かの元へと「循環させる」のです。

スウェーデンは高福祉で税金が高いことから、全体的に物価が高く、モノを厳選せざるをえません。それもあって、モノの持ち方にメリハリをつけ、手放すときはモノを循環させている。常に、自分の「ちょうどいい」暮らしをしており、自分にとってちょうどよくなくなったモノは、思い切ってそぎ落としている――その潔さを、私たちはスッキリしていて素敵、と感じているのではないでしょうか。



いかがでしたか? ぜひ、この「ちょうどいい暮らし」を実際に目で見て・触れて・感じて欲しい――その願いから、北欧ツアーを特別に企画しました!構想からリリースまで2年。北欧スウェーデンとデンマークの一般家庭のお宅やデザイナーのアトリエ・自宅を訪問するスペシャルな旅です。

私、香取も同行いたします!現地の方との交流や私のお話を交えながら、彼女たちのモノ選びやモノを循環させる基準、「Lagom」な暮らしを体験。自分の「ちょうどいい」暮らしに気づくきっかけになっていただければと思ってつくりました。 ツアーは11/25~12/1。ちょうどクリスマスアドベントがはじまる時期で、クリスマスの雰囲気やクリスマスマーケットも楽しんでいただけます。ぜひご一緒しましょう!

▼お問い合わせ・お申込みはこちら!
╲ 開催決定!╱
ツアータイトル『素敵な私になるクリスマスの旅~北欧のインテリアから感じる幸せなライフスタイル』(11/25~12/1)
北欧旅行フィンツアー:https://www.nordic.co.jp/tour/fp0113/
メール:rsv@nordic.co.jp / 電話:03-3456-3933

▼ツアーパンフレットはこちらからダウンロードしてください。(下記画像を拡大してもご覧いただけます)


<香取美智子さんが講師を務めるイベントのお知らせ>
実生活にも取り入れられる現地のシンプルな暮らしや素敵なインテリア・収納の工夫を紹介。
ツアーのことも直接聞けるチャンスです。

「北欧の暮らしを知るおはなし会」
日時:2016年10月15日(土) 14~16時
会場:ecomfortショップ(渋谷区神宮前5-38-15)
参加費:3000円(北欧雑貨のお土産・ドリンク・お茶菓子付)
講師:香取美智子


※詳細は、こちらのリーフレット(pdf)をご覧ください。(下記画像を拡大してもご覧いただけます)


<執筆・ツアー企画>
香取美智子(かとり・みちこ) インテリアプロデューサー/空間収納デザイナー
狭い部屋や古い家を変身させる方法を提案し、これまでに1,200件以上を手がける。北欧ライフスタイル型住宅ブランドや独身女性専用賃貸などをプロデュース。北欧を中心に取材・研究を重ね、様々な媒体に発信中。アットホームデザイン代表。http://www.athomedesign.jp/



(2016年10月04日更新)
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