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【映画】人を想い、敬う心を教えてくれる愛に満ちた映画『いつも心はジャイアント』(8/19公開)




この夏は北欧映画公開ラッシュ!

まずは、7/15公開のアイスランド映画『ハートストーン』、そしてデンマーク映画『オラファー・エリアソン 視覚と知覚』と『きっと、いい日が待っている』(共に8/5公開)ときて、8/19には、スウェーデン映画『いつも心はジャイアント』が劇場公開となります。

『いつも心はジャイアント』は、生まれつきの難病を患いながら懸命に生きる青年リカルドの姿を、まるでドキュメンタリーではないかと思わせる自然なタッチで見ている人を導き、彼の純粋な心情を表す空想の美しい景色を歩く巨人の登場など、リアリティとファンタジーを交えた演出で、昨年スウェーデンで最も感動を呼んだ話題作です。

監督は、短編などで実力を発揮、本作が長編デビューとなる新鋭ヨハネス・ニホーム。自身の経験をもとに、難しい題材に挑み、スウェーデンのアカデミー賞といわれるゴールデン・ビートル賞で、作品賞・脚本賞・メイクアップ賞の3部門を受賞。世界で絶賛される感動作を生み出したことでも注目を浴びています。



この作品は、いろんな切り口があるのですが、見どころの一つとして、人と人との関わり方が本当に自然で、素敵だと感じるシーンが多々あります。精神を病んでしまった母を想い、難病を患いながら「ペタンク」で活躍することで母に喜んでもらおうとする、まっすぐな主人公リカルド。その彼がケガで入院してしまったときの、ペタンクのパートナーである中年男性ローランドとの他愛無い会話のやり取りに、深い愛と絆を感じました。


<ペタンクとは?>
フランス発祥の球技で、木製のビュット(目標球)に金属製のボールを投げ合い、相手より近づけることで得点を競うスポーツ。スウェーデンの公園などでも盛んで、ルールもシンプル。老若男女楽しめるということで、大変人気があるそうです。


リカルドとローランドのやり取りに注目!


その他、リカルドのペタンク仲間など、ひとり一人のキャラクターの個性がすごくわかりやすく描かれていて、その個性を出す場所やタイミングが悪かったりすると、浮いてしまったり、周りを不快な気持ちにさせたりしてしまうんだけど、個性を出す場所やタイミングがぴたっとハマると、最高!

社会に役に立ってないとか、必要とされていないとか、誰かの迷惑になっているとか、うざったく思われるとか、そういう気持ちになったり、そういう場面に遭遇した人はきっと、たまたま自分の個性を出す場所やタイミングが違っただけ。誰もがその「個」を輝かす場所やタイミングがある。

「個」を敬う気持ちを、見ている人に押し付ける形ではなく、なんとも自然な流れで、そっと教えてくれる愛あふれる作品です。

『いつも心はジャイアント』は、8/19(土)新宿シネマカリテ 他 全国順次公開!



【ストーリー】
頭骨が変形する難病を患い、施設で暮らすリカルド。母親も精神を病み、別の施設にいるため、自由に会うことができない日々を過ごす。見た目から差別の目に晒されてきたリカルドは、辛い日々の中、自らを巨人化した不思議な世界を空想するようになる。ペタンクという球技で才能を発揮するリカルドは、親友のローランドや仲間とともに、ペタンクの北欧選手権に出場することを決意。大会で優勝できれば母親を元気づけ、いつか一緒に暮らす事が出来ると夢見る。


ペタンク北欧選手権で戦う相手は、あの国!
そのあたりのシーンも、北欧ファンの皆様、お見逃しなく!

 


いつも心はジャイアント
監督・脚本:ヨハネス・ニホーム 出演:クリスティアン・アンドレン、ヨハン・シレーン、アンナ・ビエルケルード
2016年/スウェーデン・デンマーク/スウェーデン語/90 分/英題:The Giant
配給:ブロードメディア・スタジオ
http://www.giant-movie.jp/ 

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『いつも心はジャイアント』予告編
https://youtu.be/pMBNW_lDzVo

8/19(土)新宿シネマカリテ 他 全国順次公開



(2017年07月04日更新)
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