10月7日より国立公文書館にて開催される日本・デンマーク外交関係樹立150周年記念「日本とデンマーク-文書でたどる交流の歴史」をご紹介します。会場となる国立公文書館は、歴史資料として重要な公文書等を保存管理する施設です。
「日本とデンマーク-文書でたどる交流の歴史」は、今年外交関係樹立150周年を迎えた日本とデンマークの両国の交流の起点となった条約の原本をはじめ、日本及びデンマークの国立公文書館、デンマーク国立博物館、日本の外務省外交史料館等が所蔵する約80点の貴重な資料をもとに、150年にわたる日本とデンマークの友好の歴史を、7部構成でたどる内容となっています。
■第1部 日本とデンマーク出会いから条約締結へ
デンマークが日本の存在を認識したのは1600年代初頭。日本・デンマーク両国に残る資料をもとに、デンマークと日本の出会いから条約締結、岩倉使節団のデンマーク訪問、条約改正について紹介。
《日本・デンマーク修好通商航海条約》 1867年
デンマーク国立公文書館蔵
■第2部 大北電信会社の海底ケーブル事業
日本とデンマークの初めての共同事業である海底ケーブル事業について紹介するとともに、大北電信会社長崎支局のデンマーク人電信士等によって収集され、現在はデンマーク国立博物館に所蔵されてい日本の古銭コレクションを展示。
《公文附属の図・二八八号 電信線路図》 1887年12月
国立公文書館蔵(重要文化財)
《ブラムセンの古銭コレクション》 デンマーク国立博物館蔵
■第3部 アンデルセン― いつも日本人の傍らに
明治期や大正期に出版されたアンデルセンの童話、1925年に日本で行われたアンデルセン没後50年祭の記録などと共に、明治から大正にかけてアンデルセンを日本に広めた人々などを紹介。デンマーク国立公文書館所蔵の、アンデルセンがイタリア旅行中に送った直筆書簡(1834)も展示予定。
《アンデルセンの直筆の書簡》 1834年
デンマーク国立公文書館蔵
■第4部 デンマーク酪農への情熱
大正から昭和にかけての、北海道から始まったデンマーク酪農への日本人の熱い思いを紹介。
《デンマークから派遣された農業専門家フェンガの書簡2通》 1926年・1928年
デンマーク国立公文書館蔵
■第5部 交流のさまざまな広がり
東京・ヨーロッパ間の飛行で新記録を樹立したポトヴェ大尉、若き日をコペンハーゲンの研究所で過ごした野口英世、現在まで受け継がれているデンマーク体操、和歌山県沖で日本船の乗組員を救助しようとして、命を落としたデンマーク貨物船のクヌセン機関長等、デンマークと日本の交流を紹介。
《ヨハネス・クヌセンへの叙勲(『叙勲裁可書』)》1957年
国立公文書館蔵
■第6部 皇室とデンマーク王室との交流
1886(明治19)年、伏見宮貞愛親王が日本の皇族として初めてデンマークを訪問して以来、親密な交流を続けている日本とデンマークの皇室の写真や公文書等を展示。
■第7部 現在身近にあるデンマーク
芸術文化、ライフスタイル、産業などの各分野における日本とデンマークの交流、デンマークとゆかりの深い日本企業、日本に進出しているデンマーク企業など、現在身近にあるデンマークをパネルで紹介。
国立公文書館 外観
平成29年秋の特別展 日本・デンマーク外交関係樹立150周年記念
「日本とデンマーク-文書でたどる交流の歴史」
会期:平成29年10月7日(土)~11月5日(日)
開館時間:月~水・土・日曜日・祝日は、午前9時45分から午後5時30分まで
木・金曜日は、午前9時45分から午後8時まで
※11月3日(祝・金)は、午後5時30分まで
※各日とも入場は、閉館時刻の30分前まで
会場:国立公文書館本館1階展示室(東京都千代田区北の丸公園3番2号)
入場料:無料
▼展覧会HP
http://www.archives.go.jp/exhibition/japan-denmark/index.html