7月上旬、21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー3にて、ロイヤル コペンハーゲンの新しいコレクション「HAV<ハウ>」の展示イベントが行われました。一般公開は、7月6日(土)と7日(日)の2日間のみの開催でしたが、関係者の方によると、たくさんの来場があり、とても素敵なイベントになったようです。
本日はプレスプレビュー時の会場の模様と、新コレクション「HAV<ハウ>」についてご紹介!
今年開催されたミラノ・デザインウイークにて、ひと足早くお披露目となったロイヤル コペンハーゲンの新シリーズ「HAV<ハウ>」。デンマーク語で「海」を意味する「HAV<ハウ>」は、デンマーク国立海洋博物館やグーグル本社ビル、ニューヨーク・グラウンド・ゼロ再生計画でワールド・トレードセンター2の設計を担当した建築設計事務所「BIG」の代表兼建築家のビャルケ・インゲルス、プロダクトデザイナーのラース・ラーセン、イェンス・マーティン・スキスブテッドからなる3名のデザインユニット“KiBiSi”が手がけました。
ロイヤル コペンハーゲンとは、2009年頃よりHAV<ハウ>の構想を練り始め、完成までおよそ10年が経過。ラース・ラーセンは、「磁器という予測の難しい素材を扱う中で、思い通りのデザインと機能に仕上げていくのは困難ではあったが、チームで努力したことは大きなものだった」と話していたそうです。
「HAV<ハウ>」の世界観を表現した展示イベント「HAV<ハウ>-海と塩のインスタレーション」では、素材に塩を用いて国内外で発表を続けるアーティスト山本基氏による塩のインスタレーションが披露されました。エントランスから続く、繊細かつ力強さを感じる塩のアート。来場者を魅了していました。
ロイヤル コペンハーゲンの新コレクション「HAV<ハウ>」は、ロイヤル コペンハーゲン本店、伊勢丹新宿店、阪急うめだ本店にて、7月17日より先行発売スタート。8月21日より全国発売になるそうです。
▼HAV<ハウ>について
https://www.royalcopenhagen.jp/column/hav2121/
<フォトギャラリー>
まるで海の中に潜り込んだかのような空間。敷き詰められた白いレース模様のような泡の模様は全て塩。波打ち際の自然が生み出す儚く美しいアートを塩で表現した、繊細かつダイナミックなインスタレーション。「(HAVシリーズの)お皿を見たとき、はじめに思ったのは、ふるさと広島の瀬戸内の穏やかな海」と山本氏。7日の最後には、参加希望者とともに塩を崩し、いつか海に還すという催しが行われたそうです。
(手前)ボウル(アンダーグレーズ技法、吹付技法、ポーセリン)
うろこ部分が最もはっきりと器全体に広がっているボウルは、非常にシンプルでミニマムでありながらも、どこか有機的で優しげ。「言葉を介さないコミュニケーションのかたち」とビャルケ・インゲルス。「実用的なものをいかに詩的に表現するか」ということが大切で、それが大きな壁だったとも。
(奥)カラフェ(アンダーグレーズ技法、吹付技法、ポーセリン)
飛び立とうとする白鳥の胸からインスピレーションを得たデザイン。水やワインを注ぐとき、ネック部分のうろこ状のレリーフが滑り止めのようになっており、美しさと機能を兼ね備えていることがわかります。
ティーポット(アンダーグレーズ技法、吹付技法、ポーセリン、ブロンズ)
アシンメトリーでユニークな形のポットは、自由に泳ぎ回る鴨の形をイメージ。(ちょっと見えにくく、申し訳ないのですが)「HAV」シリーズの特徴でもある、グレイッシュブルーのグラデーションがかかった“うろこ状”のレリーフは底部にのみ施されています。日本の急須のような和テイストを感じさせるポットです。