画像:左から阿部裕行 多摩市長、リネイ・ラット・ハルドルスドッティル ÍSÍ事務総長、大澤英雄 学校法人国士舘理事長、エーリン・フリーゲンリング 駐日アイスランド大使
来夏に控える東京オリンピック・パラリンピック。開催まで、いよいよ1年を切りました。北欧諸国も、早いところでは2016年や2017年頃から日本での事前キャンプ地が決定しており、ついにアイスランドもキャンプ地が確定。東京2020オリンピック競技大会の期間前、そして期間中、アイスランド共和国オリンピック選手団は、東京都多摩市にてキャンプを実施。これで北欧5カ国すべての日本でのキャンプ地が決まったことになります。
8月23日、駐日アイスランド大使館にて、アイスランド国立オリンピック・スポーツ協会(ÍSÍ)、多摩市、学校法人国士舘による、東京2020事前キャンプにかかる覚書締結式と記者会見が行われました。
覚書には、多摩市がアイスランド選手団の事前キャンプ実施期間中に使用する宿泊施設を確保し、国内輸送費などを予算範囲内で負担すること。学校法人国士舘は、大学キャンパス内の練習施設を授業に支障のない範囲において無償提供すること。さらには、選手団の練習に支障が出ない範囲において、市民との交流イベントなどへの参加などが記載されています。
記者会見ではまず、エーリン・フリーゲンリング 駐日アイスランド大使が挨拶。多摩市と国士館大学に、遠く祖国から離れて励むアイスランド選手たちのために多くの協力と支援をしてもらえることを願うとともに感謝を述べ、「これを機会によりよい関係を築いていければ」と添えました。
男女平等世界NO.1&環境先進国のアイスランド
同国のような人にも地球にも優しい街を目指したい
アイスランド選手団のキャンプ地が多摩市になった理由について、阿部裕行 多摩市長は、視察の際に、宿泊施設やトレーニング施設、会場へのアクセスの良さを評価してもらえたのではないかと話し、オリンピック後も、アイスランドとスポーツ分野以外でも交流できたらと期待を膨らませました。
また、阿部市長は、アイスランドの首都レイキャヴィク市が人口約12万人、多摩市は約14万人くらいと近く、10年連続も「男女平等」世界第1位に輝き、環境先進国でもあるアイスランドは、人にも地球にも優しい街を目指す多摩市にとって、まさに目標とする国だと述べました。(ちなみに、現在アイスランドの首相は43歳の女性カトリーン・ヤコブスドッティル氏)
男女平等において連続で世界第1位であることに感銘を受けていると話す国士館大学の大澤英雄 理事長は、「東京2020は2度目のオリンピックになる」そうで、「当時あったさまざまな問題点を解決して、来年を迎えなければならない。心から喜んでもらえるようなオリンピックにできれば」と力説しました。
親子オリンピアン、東京にご縁あり!?
母は1964年、娘は2020年の五輪参加へ
今年3月に、初めて多摩市や国士館大学を訪問したというÍSÍ事務総長のリネイ・ラット・ハルドルスドッティル氏は、素敵なエピソードを披露。1964年の東京五輪に参加した女性の競泳選手がいるそうなのですが、彼女の娘もまたオリンピアン!親子で参加する五輪の開催地が、どちらも「東京」というご縁には驚きです。(ぜひ話をお聞きしたい!)
また、リネイÍSÍ事務総長は「これを言わせてください。例えば、ハンドボールやラクロスなど、日本のチームやアスリートは、使用した場所を使用前よりも綺麗にして帰っていくのです。日本の選手は世界の模範となるアスリートです」と話し、「日本の方の親切な心と、提供してくださる施設に感謝します。アイスランド選手団一同、東京に来ることを楽しみにしています」と力強く締めくくりました。
他の北欧諸国のキャンプ地はというと、スウェーデンは早々に福岡県福岡市に決定。ノルウェーはスウェーデンの推薦もあり、福岡県福岡市に(一部:香川県丸亀市&坂出市)。デンマークは競技によってキャンプ地が点在しているようで、北海道登別市・長野県長野市・秋田県大潟村・滋賀県大津市・香川県丸亀市&坂出市。フィンランドは佐賀県(一部:島根県邑南町・香川県丸亀市&坂出市)がホストタウンとなっています。
“キティちゃんに会える街”として、サンリオキャラクターをモチーフとした屋内型テーマパーク「サンリオピューロランド」でも知られる多摩市。多摩センター駅を中心に四季折々、さまざまなイベントが催されています。2020年の夏は、日本の中で最もアイスランド人(世界で約35万人)に会える街になっている可能性大!?
ちなみに、アイスランド国旗の「青」は、海や空とも言われるそうですが、“遠くに見える山々”とも言われているそう。緑多い多摩市、遠くには美しい山並みも見える街。アイスランド選手団の皆さんの心もきっと休まるのではないでしょうか。
日本選手団はもちろん、アイスランド選手団の皆さんをはじめ、スウェーデン、ノルウェー、デンマーク、フィンランドのアスリートの皆さんによる、最高のパフォーマンスに期待!
<アイスランド選手団競技候補>
陸上、水泳、ハンドボール、トライアスロン、射撃、ゴルフ など
※2020年6~7月の選考会まで未確定
2020年東京オリンピック
期間:2020年7月24日(金)~8月9日(日)
2020年東京パラリンピック
期間:2020年8月25日(火)~9月6日(日)
https://tokyo2020.org/jp/