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【デザイン】黄金期の北欧デザインを復刻!スウェーデン生まれのテキスタイル「NORDISKA TYGER」



暗く長い冬が外せない北欧では、部屋の中を居心地の良い空間にするべく、インテリアや家具、照明への意識が高いことでも知られていますが、そこで外せないアイテムの一つに「テキスタイル」は欠かせません。クッションカバー、ベッドカバー、テーブルクロスにカーテンなど、意外と多くのテキスタイルが活躍していることがわかります。

ブランドもデザインも豊富な北欧スウェーデンから、またまた素敵なテキスタイルブランドが登場。「NORDISKA TYGER(ノルディスカ ティーゲル)」が日本で始動します。

NORDISKA TYGERはスウェーデン語で“北欧テキスタイル”という意味(直球!)。数々のテキスタイルデザイナーと強いパイプを持つテキスタイルコレクター、サラ・アクステリウス(Sara Axtelius)の北欧インテリアテキスタイル本「TYGER VI MINNS FRÅN 1960- OCH 70- TALEN」「RETRO TYGER VI MINNS」に掲載された北欧デザイン黄金期ともいわれる60~70年代の生地をもとに、順を追ってデザインを復刻しているブランドです。



中には当時デザインされたものの、実際には市場に出回らなかった作品や、生地幅に合わない図面などもあったそう。それらを40年以上の時を経て、デザイナーが新たに絵柄を描き足したり、デザインし直したりして、新しい命が吹き込まれました。自然がモチーフになったものから大胆かつ幾何学的なものまで、レトロで懐かしく感じながらも、新鮮で洗練されたデザイン。表情豊かな柄や色合いを楽しむことができそう。

NORDISKA TYGERは、貴重な時代のデザインであるというだけでなく、環境問題についても高い意識を持って取り組んでいるブランド。持続可能な開発目標(SDGs)により、通常のコットンと比べて農業用水の使用を91%減らし、エネルギー使用量を62%減らした「オーガニックコットン(※)」を使用。また、労働環境の改善、労働者への対価の保証、労働者を含むブランドに関わる全ての人の人生を豊かにするなど、本当の意味での持続可能性を追求しているブランドです。(※アメリカのNPO法人「TE(テキスタイル・エクスチェンジ)」と環境コンサルタント企業の「PE International社」のデータによる)

日本での始動を記念して、4月にはボルボ スタジオ 青山にてテキスタイル展の開催が予定されていましたが、新型コロナウイルスの影響により延期になりました。また、伊勢丹新宿店にて4月末より特別展示販売が行われる予定でしたが、こちらも伊勢丹新宿店が全館臨時休業中のため未定となっています。

実物を見る機会はもう少し後になりそうですが、4月2日にウェブサイトがオープン!インスタグラムでもNORDISKA TYGERのイメージ動画をはじめ、デザイナーやデザイン情報、コラムなどで楽しむことができます。

40年以上もの月日を経て、日本で自身のデザインが発売されることに、デザイナーたちから喜びの声もあがっています。ここでNORDISKA TYGERのデザインの一部をご紹介!



NIPPON(1967)designed by Chiqui Mattson(チキ・マットソン)
「Nippon」は、ストックホルムのアパートでフィンランド出身のデザイナー、チキ・マットソンが使用していたという和紙のランプのストラクチャーにインスピレーションを受けてデザインされたもの。マットソン初となる工業デザイン作品。

【チキ・マットソン】スウェーデン、フィンランド、デンマーク、ノルウェー、日本、イタリア、フランス、アメリカなどインターナショナルに活躍。ブラック&ホワイトの強い色を使った幾何柄を得意としている。「Nippon」の他にもいくつかの作品がストックホルム国立博物館のコレクションに所蔵されている。エクセレント スウェディッシュ デザイン受賞歴あり。


BLÅ FÅGEL(1978)
designed by Anna-Lena Emden(アンナ・レナ・エムディエン)


Blå Fågel(ブローフォーゲル/青い鳥)は、生地巾の調整のためもあり、パターンの両端に幸運のてんとう虫を追加したデザインに。

【アンナ・レナ・エムディエン】AlmedahlsやIKEA、KNEPPなど、テキスタイルだけでなく、壁紙、玩具、陶器などのデザインも手がける。日本でIKEAが上陸した際にアイコン的に登場したヘビを用いたデザイン「JANGLE」も彼女のデザイン。現在は大きな湖がある小さな町、ヴェーナシュボリで野菜を栽培しながら、友人と小さなアートギャラリーを経営。



LINIE(1978)designed by Aino Östergren(アイノ・オステグレン)
日本の文化は常に大きなインスピレーションの源だというアイノ。着物をテーマに色や形、パターンを発展させ独自のコンテンツを発表。

【アイノ・オステグレン】メーラレン湖があるストックホルム郊外の街で12歳の時に絵を描き始める。マルセイユの美術学校で絵画を学び、ストックホルムのデザインスクールでファッションとデザインを学ぶ。1984年にデザインコンサルティング会社を立ち上げ、プレス、出版、アート、デザインと多岐にわたり活躍。世界中を旅して出合う様々な文化や色、言語が創作のインスピレーション。いくつかのデザインがストックホルム国立博物館に所蔵されている。



MASKROS(1971)上/TRÄD(1967)下 designed by Kjell Bolin(シェル・ボリーン)1935–2006

【シェル・ボリーン】
スウェーデン北部オーゲルマンランド地方のボダム教区で生まれ、スウェーデンのいくつかの街やパリに住み、美術学校卒業後は、デザイナー兼アーティストとして活躍。白や黒、時にはカラーを用い、構造や図面を作成するためにスチールペンからフラットブラシなどを使用したラインがユニーク。木や森をモチーフとしたデザインを多く持つ。テキスタイルの他にドレスデザイナーとしても活躍。70年代に2回受賞した工業デザイナーで元王族のシグヴァルド・ベルナドッテ率いる「メスターカッテン」賞が代表的な功績。


VISION(1972)designed by SUSANNE BECKMAN(スザンヌ ベックマン)
グラフィックデザイナーとして、アーティストとして、日本のデザインをとても尊敬しているというスザンヌ。いつか日本の美を実際に見るために日本を訪れるのが夢だそう。

【スザンヌ・ベックマン】グラフィックデザイナー、パターンデザイナー、アーティスト、インテリアスタイリスト。両親は、広告・イラスト・ファッションのアートスクールAnders Beckman(現Beckmans college of design)の創立者。この学校でグラフィックデザインを学ぶ。「VISION」は5色のシェードで作られたデザインで数カ国にて販売。“波”のデザインはホームデコレーションや商業施設にインパクトを与えた。


DUBBELFLATAN(1970)designed by Susanne Grundell(スザンヌ グルンデル)
70年代初頭にハンドプリントで表現した組みひもコレクションの一部。このパターンはストックホルムにあるリリエバルク美術館で開催されたアートアンドクラフト、デザイン展のためにデザインされたもの。スウェーデンのバスケットと日本の文化からインスピレーションを受けて制作されました。

【スザンヌ・グルンデル】テキスタイルデザイナー、アーティスト。70年に他のデザイナーと共に10GRUPPENを共同設立し、メンバーとして15年活動。同時にフリーランスとして、スウェーデン国内外の企業でデザイナーとして働く。ストックホルム国立博物館にいくつかのデザインが所蔵され、エクセレント スウェディッシュ デザイン受賞歴あり。





■NORDISKA TYGER meets VOLVO − 1960-70年代の北欧テキスタイル展(延期)
ボルボ スタジオ 青山にて予定されていた「NORDISKA TYGER meets VOLVO − 1960-70年代の北欧テキスタイル展」は延期しました。

■伊勢丹新宿店 特別展示販売(未定)
4月29日から5月19日まで、伊勢丹新宿店本館5階にて特別展示販売の予定でしたが、新型コロナウィルス感染拡大の影響で、4月8日より当面の間(緊急事態宣言発令中の間)、全館臨時休業となりました。

▼NORDISKA TYGERのウェブサイトがオープン!
ウェブサイトとインスタグラムではPOP UPで紹介予定のNORDISKA TYGERのイメージ動画の他、デザイナーやデザイン情報、コラムなどを見ることができます。https://www.nordiska-tyger.com/

▼NORDISKA TYGERの元となった書籍出版!
「NORDISKA TYGER」の元となった2つの書籍「TYGER VI MINNS FRÅN 1960- OCH 70- TALEN」と「RETRO TYGER VI MINNS」を1冊にまとめた日本版が今夏頃、出版される予定!




(2020年10月19日更新)
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