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【デザイン】ムーミンたちの暮らしの中にある大切なテーマを描いたメイド・イン・フィンランドのムーミンマグ



Photo by 永禮 賢


今年9月末、ムーミン75周年を記念して、松屋銀座にて展覧会「ムーミン コミックス展」が開催されました。それにあわせて、松屋銀座とフィンランドの磁器ブランド「Vaja Finland(ワヤ フィンランド)」によるコラボレーションマグ2種(フレンドシップ、ラブ)が先行して登場。12月から、もう1種類(ライフ)が加わり、全ての「ワヤ フィンランド ムーミンマグ」が揃いました。

ワヤ フィンランドは、フィンランドの有名磁器ブランドで培った豊富な経験と知識をベースに、フィンランド・デザインのDNAを伝えるため、フィンランド製にこだわってモノづくりを続ける磁器ブランドです。


ワヤ フィンランド オフィス兼工場

ワヤ フィンランド ムーミンマグに採用されているデザインは、ムーミンたちが小説やコミックスを通して伝えてくれる人生において大切な価値観、「フレンドシップ(Friendship)」、「ラブ(Love)」、「ライフ(Life)」を表現するムーミン・コミックスのイラストから選ばれています。

「フレンドシップ」「ラブ」「ライフ」のデザイン選定は、長年ムーミンに携わり、原作者のトーベ・ヤンソンと文通をするなど親交のあった横川浩子さん。そして、横川さんと親交が深く、『TUGUMI』など数々の書籍の装丁を手掛ける装丁家でアートディレクターの坂川栄治さんがデザインを担当しました。

コーヒーを飲みながらマグのセリフを読んでみたり、美しい線画のアートを眺めてみたり。たっぷりと飲み物をいただける大きめサイズのマグのフォルムということもあって、トーベ・ヤンソンの描く美しい緻密な線画が映え、ムーミン・コミックスの世界観を感じることができます。


Photo by 永禮 賢


残念なことに、坂川さんは今夏、マグの完成を待たずして逝去されました(享年68歳)。ワヤ フィンランド ムーミンマグは、横川さんが長きにわたり、坂川さんと仕事をされていた縁で実現。ワヤ フィンランド ムーミンマグには、関わった人々の情熱と思いが詰まっています。

▼坂川栄治氏の回顧展開催
来年まで、事務所兼ギャラリーにて回顧展等が開催されています。ご興味ある方はこちらをチェックしてみてください。

友情・愛情・人生。ムーミン・コミックスからの大切なメッセージ。
大きめなサイズ感とスタイリッシュな持ち手が新鮮!


■フレンドシップ(Friendship)
たき火の形跡を見つけたムーミントロール。親友のスナフキンが旅から帰ってきたと確信し、残された吸い殻の匂いを頼りにスナフキンを探し出します。二人が再会できなかったかもしれない不安を口にするムーミントロールに、スナフキンは頼もしい言葉を告げるのです。
イラストレーション:トーベ&ラルス・ヤンソン『The Conscientious Moomins』



■ラブ(Love)
スティンキーによってムーミンやしきに住めなくなったムーミントロールは、新しい家を手に入れるため、スニフと様々なお金稼ぎに挑戦します。途中で出会ったスノークのおじょうさんにムーミントロールは一目ぼれ。スニフに邪魔をされながらも、二人の愛情はさらに深まります。
イラストレーション:トーベ・ヤンソン『Moomin and the Brigands』



■ライフ(Life)
ムーミン谷に現れた謎の預言者に「自由に生きよ!」と諭されたムーミンパパ。一度きりの人生を楽しもうと思い立ち、ムーミンやしきを出て木の上で暮らし始めます。ムーミンママはパパの好きにさせながらも、「自由」を誤解しているのでは?とちょっぴり心配するのでした。
イラストレーション:トーベ・ヤンソン『Moomin Begins a New Life』



ワヤ フィンランド ムーミンマグ
フレンドシップ / ライフ / ラブ(3種類)
※限定品につき、なくなり次第終了。
※底にはMOOMIN by VAJA Finlandのロゴとコミックスから引用した一文入り。
価格:各5,500円(税込)
発売日:12月1日(火)

<販売場所>
スキャンデックスオンラインストア
スキャンデックス松屋銀座(フレンドシップ、ラブは先行して販売中)
スキャンデックス大丸札幌


ワヤ フィンランドのヘンナさんとフレッドさん


【Vaja Finland(ワヤ フィンランド)プロフィール】
「フィンランドのクラフトマンシップが誇る、機能的で美しいデザインの製品を、自国フィンランドで作り続け、後世に受け継いでいきたい」という思いのもと、フィンランドの有名ブランドARABIA(アラビア)で働いていたフレッドとヘンナの二人によって、2011年に立ち上げられたブランド。

二人はアラビア(フィスカース社)を退職したのち、ヘルシンキから東へ約100kmにある海沿いの小さな町、ロヴィーサに移り住みました。海と近くに森があり牧歌的で、彼らに多くのインスピレーションを与えてくれる土地だといいます。自宅の裏庭にあるサウナ小屋の一部を改修し、自分たちの情熱を形にするために創作活動に励みました。これがワヤ フィンランドの始まりです。


ブランドの始まりとなった自宅裏のサウナ小屋。


2011年、彼らはフィンランド第2の古都、ポルヴォーでワヤ フィンランドを設立。「Vaja(ワヤ)」とはフィンランド語で“小屋”という意味。ロゴには創作活動をスタートさせた小屋をイメージした線描が施されています。ポルヴォーはハンドクラフトの伝統を継承する地域としても知られています。

彼らのミニマルでシンプルなデザインは、フィンランドの機能的で美しいデザインを継承。フィンランド製の製品の質の高さを最大限引き出せるように原料を厳選。一つ一つの製造工程はもちろん、素材の成分や色においても妥協せず。フィンランドの職人による手仕事を大切にしながら、世代を超えて使い続けてもらえる製品を生み出しています。

<製作の様子>

フィンランド製にこだわり、手作業で仕上げていきます。

一つ一つ丁寧にフィルムを貼り付けていきます。

焼成前のマグ。焼くと黄色の部分は消えます。

ムーミンマグが焼きあがりました!

© Moomin Characters™

▼「ムーミン コミックス展」展覧会レポートもあわせてどうぞ!(巡回先も掲載)
トーベを支えた弟ラルスにも注目!「ムーミン コミックス展」(松屋銀座)



(2020年12月06日更新)
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