11月5日（金）より、伊勢丹新宿店2階にあるイベントスペース「ザ・スぺース」にて、20世紀のプロダクトデザインを牽引したアメリカのデザイナー、チャールズ＆レイ・イームズ夫妻の「イームズオフィス」設立80周年を記念する展示イベント「Eames Office: 80 Years of Design」が開催されています。
北欧デザイン好きな方でイームズデザインも好きという方が多いのではないでしょうか？
本日は、こちらの展示会の模様をお届けします！
会場は4つのエリアで構成されています。
まずは、チャールズ＆レイの作品とイームズオフィスの1941年～2021年を紹介し、日本との繋がりにもフォーカスした「Connections 1941-2021」。チャールズ＆レイの超克と家具作品を紹介する「Art & Technology」。チャールズ＆レイが提案するインテリアや暮らしを紹介する「Architecture & Interiors」。チャールズ＆レイが大切にしていた遊び心と好奇心を感じるアイテム、コラボグッズを紹介する「Play & Learn」（実際に購入も可）と、イームズオフィスの80年の歴史とプロダクトの変遷を感じられる空間になっています。
チャールズ＆レイ・イームズは、1941年にロサンゼルスでデザイン事務所イームズオフィスを設立し、建築、家具、映像、テキスタイル、玩具、展示デザインなど、さまざまな分野で数多くの名作を生み出しました。
デザイン雑誌などでも特集を組まれるなど、日本でも知名度の高いチャールズ＆レイ・イームズ。アメリカ人ではありますが、チャールズは、フィンランド人の建築家エリエル・サーリネンに大きな影響を受けています。後にエリエルの息子、エーロ・サーリネンとは、アルヴァ・アアルトの技術を使った作品を共にデザインコンペに応募し、受賞するなど、パートナーであり、友情を育んだ親友でもありました。
チャールズ＆レイ・イームズのデザインは北欧デザインと馴染みが良く、同イベントでは、北欧的なエッセンスもまた、ほのかに感じることができるのではないでしょうか。チャールズ＆レイ・イームズをあらためて復習してみたい方、気になっていたけれど、まだあまり知らないという方も、この機会に、足を運んでみてはいかがでしょう。
会場では、展示のほかに、販売もされているのでお買い物も楽しめます。限定モデルのアートピース、貴重なヴィンテージ作品や復刻作品、書籍やインテリアグッズ、コラボレーショングッズなど、先行・限定販売の14アイテムを含む、約90アイテムが並んでいるので、要チェック！
「Eames Office: 80 Years of Design」は、2022年1月5日まで開催中！
Eames Office: 80 Years of Design
会期：2021年11月5日（金）～2022年1月5日（水）
会場：伊勢丹新宿店 本館2階 イセタン ザ・スペースhttps://www.mistore.jp/shopping/feature/women_f2/eames_w.html
●Eames Plywood Legsplints（店頭展開のみ） ※画像左手の壁の展示
戦時中にイームズは、負傷した兵士たちが使用する添え木のデザインを手掛けていたことでも知られています。会場では貴重なヴィンテージピースも見ることができます。
●Plywood Sculpture 1943年（店頭展開のみ）
この伊勢丹でのイベントのために作られたプライウッドスカルプチャーのオブジェ。ニューヨークのMOMAにオリジナルが展示されており、現存するものは2つのみ。同イベントのために、ニューエディションとして作られました。美しい曲木の技術は、現代でもかなりレベルの高い技術だそう。価格：ask price（約〇千万円になるとか）
●ガラスケースに入ったプライウッドスカルプチャーのオブジェの向こうに見えるドローイングはレイが手掛けたもの（プリント）。二人を表現するならば、チャールズはデザイナー、レイはアーティスト。彼女が描くものをチャールズが形にするという、絶妙なバランスでものづくりを行っていました。
●壁一面の迫力のある年表も必見。チャールズ＆レイが初めて日本を訪れたのは1950年代。その後も何度もプライベートで来日し、日本のデザイナーたちと親交を深めたり意見を交わしたりしたそうです。
●目玉の一つ、1/20スケールのミニチュアサイズのイームズハウス（右：自邸／左：オフィス）。
●米カリフォルニア州にあるチャールズ＆レイ・イームズの自邸とオフィス（イームズハウス）の外観だけでなく、中のインテリアも美しく再現されています。（購入可能だそう）
●Eames Modular House 1951年（店頭展開のみ）
これは実現せず、幻の建築となったプロジェクトの一つ。イームズ・モジュラー・ハウスのオブジェ。兵士の人たちの憩いの場の施設になる予定だったが頓挫。こちらも精巧に再現。イームズハウスのように外観が非常にオーガニックでシンプル。格子状の木の使い方といい、和の雰囲気も感じます。
●グッズコーナーは、イームズオフィスがこれまでにコラボした幅広いジャンルのものが並びます。インテリア小物からシューズ、トレイやテキスタイル、パズルやカードまで。
●「イームズ プライウッド モビール」は、1940年代初頭にイームズ夫妻が行った成形合板の実験から生まれたモビールを、2017年にヴィトラが復刻、製品化したもの。レイ・イームズのアートワークを思わせる有機的な曲線をAとBの2種類で展開。会場では、木目が美しいナチュラル仕上げの特別版を限定100個で販売。
●オーストラリアのボードスポーツブランド、グローブ社とコラボレーションした木製の「イームズハウススケートボード」もお目見え。使用されている素材は、イームズハウスの庭に植えられていたユーカリの木。大きくなりすぎたために切らざるを得ず、その木を使って作られた100個限定の品。スペシャルボックスも付いており、イームズファンにはたまらないコレクションになりそう。（300万円ちょっと）
