4月も北欧映画がぞくぞくと公開されていますが、5月もやってきますよ!本日は、ノルウェーが生んだ3人組シンセポップバンド「a-ha(アーハ)」のドキュメンタリー映画をご紹介!
皆さんは、ノルウェー生まれのバンド、a-haをご存知ですか?
1980年代のリアルタイムで聴いていたという方もいらっしゃれば、親世代が良く聴いていて好きになったという方もいらっしゃるかもしれません。一度聞けば、美しいボーカル、メロディーに心惹かれる世代を超えて愛されるアーティストです。
1982年にノルウェーで結成し、今年で40周年を迎えるa-haは、1985年にリリースしたデビュー曲「テイク・オン・ミー」が、その革新的なミュージッグビデオと共に、世界中を魅了。瞬く間に頂点に上りつめたシンセポップバンド。そんな彼らは、今でもなお、世界のトップアーティストとして、各国のライブ会場を盛り上げています。
デビュー曲が大ヒットを飛ばし、これまでどんな風に歩んできたのか。活動休止、解散、再結成と、外側からは見えない彼らの光と影を追ったドキュメンタリー映画『a-ha THE MOVIE』が、5月に劇場公開されます。
ノルウェーから世界的スターを夢見たa-ha。
ありのままを捉えた3人の姿に目が離せない!1982年、ノルウェー出身のモートン・ハルケット(ボーカル・ギター)、ポール・ワークター=サヴォイ(ギター)、マグネ・フルホルメン(キーボード・ギター)の3人により、シンセポップバンド、a-haとして結成。1985年にデビュー曲「テイク・オン・ミー」が、米ビルボード1位を獲得するという快挙を成し遂げると、ファーストアルバム『ハンティング・ハイ・アンド・ロウ』が全世界で1,100万枚以上のセールスを記録。世界で初めて売れたノルウェーのバンドとなりました。
ヒット曲がその後も次々に生み出されていく中、好調そのものに見えていても、次第にメンバー間に徐々にひずみが生まれていきます。世界のステージに立ち、終わると彼らは離れ離れ。国際的なポップスターになるという夢を早い段階で叶えることができた彼らの友情は失われてしまったのでしょうか?彼らが抱いた夢、そして音楽が繋いだ絆とは……?
本作の監督を務めたのは、プロデュース作『The Worst Person in the World(英題)』が本年度のアカデミー賞にノミネートを果たした映画製作者トマス・ロブサームと、ノルウェーを代表するドキュメンタリー作家のアスラーグ・ホルム。彼らは4年という月日をかけて、a-haのモートン・ハルケット、ポール・ワークター=サヴォイ、マグネ・フルホルメンの3人と音楽関係者への取材を重ね、時代を象徴するa-haの名曲と共に、ありのままの彼らの姿を描きました。
おしゃれで華のあるボーカルのモートンは、スプレーがない時は、ペンキで髪の毛をセット!?
ピンチを逆手にとって、カッコよくきめています。
35年以上経ってもファンを惹きつけるステージ。
世界のトップに立ち、走り続けられる理由とは。a-haの楽曲は、マグネとポールがバンドのベースを作り、まるでデコレーションのように、モートンの美しいボーカルで仕上げるのだそう。マグネとポールは高校時代からの仲良しで、後に、おしゃれで遊び心あふれるモートンをボーカリストに迎えます。
デビュー前の下積み時代は、“ダメたったら違うことを試そう”と、デモテープを送り続けたり、プロデューサーを探し続けた結果、ついに「テイク・オン・ミー」でデビュー。この曲のリフは、マグネが14~15歳頃に考えたそう。
映画では、過去のワールドツアーの様子も描かれており、日本での貴重な映像も見どころの一つ。また、緊張感のあるレコーディングシーンも必見。かなりヒリヒリとした、リアルな空気も伝わってきます。より良いものを作ろうと、揉めるシーンも。a-haの楽曲制作の裏側を覗くことができます。例えば、こだわりが強く、自分のステージでの声に納得いくまでかなり厳しく突き詰めるモートンの様子なども収められています。
活動休止、解散。全く曲が作られていない時期もありましたが、「テイク・オン・ミー」から30周年を迎える2015年に再結成を果たすと、6年ぶりとなるアルバムを発表し、活動を再開します。そんな彼らは、コールドプレイやオアシス、カニエ・ウェスト、ザ・ウィークエンドら多くのミュージシャンに影響を与えています。
トマス・ロブサーム監督は、10歳のときにビートルズの『レット・イット・ビー』(70)を観て、それ以降、バンドが音楽を制作する過程を収めた映像作品を作りたいと思っていたそうです。
個人的にもa-haの楽曲が好きだという監督は、a-haのマイベストソングに、「メモリアル・ビーチ」、「ステイ・オン・ディーズ・ロード」、「ハンティング・ハイ・アンド・ロウ」を挙げたものの、「ボーイズ・アドヴェンチャー」、「サマー・ムーヴド・オン~果てしない夏」、「シャイン・オン・TV」も映画に入れればよかったと後悔しているそう。もちろん、代表曲「テイク・オン・ミー」もお気に入り。
a-haは、「テイク・オン・ミー」の印象がとても強かったのですが、ロブサーム監督おすすめの曲を聴いてみたところ、すごく音楽の幅が広く、その日や気分に合わせて聞きたくなるような印象。ロブサーム監督が迷うのも無理もない!(笑)ムードのある楽曲に惹かれます。
実は、2020年初頭に来日公演が予定されていましたがコロナで中止に。2021年の振替公演も中止となってしまいました。しかしながら、
コンサート企画運営会社のHPによると、a-ha側は来日を希望しており、状況が改善され次第、改めて来日公演が企画される予定とのこと。
35年以上経っても世界トップの会場でライブをこなし、いまだ進化し続けるスーパーバンド、a-ha。数多くのミュージシャンから尊敬の念を抱かれる彼らが、ここまで歩んできた道をぜひスクリーンで!
『a-ha THE MOVIE』は、2022年5月20日(金)より、新宿武蔵野館 ほか全国順次公開!
a-ha THE MOVIE監督:トマス・ロブサーム、アスラーグ・ホルム
出演:モートン・ハルケット、ポール・ワークター=サヴォイ、マグネ・フルホルメン
2021年|ノルウェー・ドイツ|112分|16:9|ノルウェー語・英語・ドイツ語|5.1ch
原題:A-HA: THE MOVIE|日本語字幕:大嶋えいじ|字幕監修:勝山かほる
レイティング:G
配給:クロックワークス
https://klockworx-v.com/a-ha/© MOTLYS, FENRIS FILM, KINESCOPE FILM, NEUE IMPULS FILM 2021
2022年5月20日(金)より、新宿武蔵野館 ほか全国ロードショー<関連書籍情報>
5月20日の公開日に、
『a-ha THE BOOK』(シンコーミュージック)発売予定!