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【展覧会レポート】人々を魅了し、暮らしに寄り添ったプロダクトを生み続けるイッタラの軌跡を辿る!(11/10迄 @Bunkamura ザ・ミュージアム)




9月17日より、東京・渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムにて開催中の「イッタラ展 フィンランドガラスのきらめき」(11月10日迄)。皆さん、もうお出かけされましたか?開催から2週間と少し経ったということで、本日は、展覧会レポートをお届けしたいと思います。

この展覧会は、フィンランドを代表するライフスタイルブランド「イッタラ」の創立140周年を記念する日本初の大規模巡回展ということで、開催前から「楽しみ!」という声が北欧区にもたくさん届いていました。


イッタラを代表するアアルト ベースのディスプレイがお出迎え。


展覧会は、2021年にヘルシンキのフィンランド・デザイン・ミュージアムで開催されていた企画展「イッタラ:カレイドスコープ(万華鏡)」をベースに再構成されたもので、フィンランド・デザイン・ミュージアムの所蔵品を中心に、イッタラのアーカイブ作品など約450点を展示。日本展ではさらに、イッタラと日本との関係にも着目した内容も加えられています。

会場に入るとまず、さまざまなサイズやカラーのアアルト ベースが並ぶインスタレーションが出迎えてくれます。イッタラの技術やこだわりが詰まった代表作。そしてここから、イッタラの140年の歴史を年代ごとに振り返りつつ、イッタラの歴史を形作ってきた8名のスター・デザイナー(アイノ・アアルト、アルヴァ・アアルト、カイ・フランク、タピオ・ヴィルカラ、ティモ・サルパネヴァ、オイバ・トイッカ、アルフレッド・ハベリ、ハッリ・コスキネン)について紹介する展示ゾーンへ。





さらには、ガラス職人の技術の高さがわかる映像、実際に使われていた道具などでプロダクトが出来る過程を紹介。また、自然や気候といったインスピレーションの源になったモチーフやカラーなど、13の視点(※)に沿って、さまざまな切り口からイッタラのデザインやものづくり、哲学に触れることのできる内容になっています。

(※)13の視点:「素材としてのガラス」「職人の技」「型でつくる」「マジック・リアリズム 自然や精霊との対話」「気候と文化」「陶磁器とガラス」「アーキタイプ 基本のかたち」「カラー」「戦後フィンランドの外交とデザイン」「広告イメージ 世界観を伝える」「ミメーシス 自然の模倣」「連ねる、重ねる」「リサイクルとサステイナビリティー」





日本におけるフィンランドデザインに最も影響力があり、重要な人物の一人といわれるカイ・フランクと日本との関わりや、イッタラと日本のデザイナーによる近年のコラボレーションも紹介され、あらためてイッタラと日本との繋がりを知ることができます。

カイ・フランクは、1950年代から60年代にかけて度々来日しており、東京、鎌倉、益子、名古屋、京都なども訪問しています。龍安寺の建物と石庭を見て、「おそらく今まで見たなかで最も美しいものだ」と感銘を受けたそう。また、日本の著名な陶芸家を訪ね歩いたことでも知られています。フランクの作品の特徴であるミニマリズムや無駄を省いた考えは、日本のデザインと共鳴するものがあったようです。


イッセイ ミヤケ、ミナ ペルホネン、隈 研吾とのコラボレーション


お楽しみのミュージアムショップには、イッタラ製品をはじめ、Tシャツやトートバッグ、マグネット、ノート、クリアファイル、手ぬぐい、ポストカードなど、展覧会オリジナルグッズなどが並んでいました。



また、Bunkamura1階正面エントランスに、カラフルなカステヘルミのキャンドルホルダーを325個積み上げた特別展示も登場しています。展覧会の会場内は撮影不可ですが、こちらの特別展示は撮影OKです。ぜひお見逃しなく!



▼展覧会について
【9/17-11/10】創立140周年を迎えたライフスタイルブランド「イッタラ」日本初の大規模巡回展

<展覧会会場フォトギャラリー>※撮影は全てプレス内覧会より。

アイノ・アアルト、アルヴァ・アアルト、カイ・フランク、タピオ・ヴィルカラ、ティモ・サルパネヴァ、オイバ・トイッカ、アルフレッド・ハベリ、ハッリ・コスキネンの8名のスター・デザイナーを代表作とともに紹介。

吹きガラスの製造工程を見せる展示。伝統的な木製の型に代わり、現在ではスチール型を使用。イッタラ工場ではこの型も専門の職人によって作られています。手前のスチール型は、ティモ・サルパネヴァの「ケッケリト(Kekkerit)」(お祭り・パーティーの意)の型。

右側上段と下段に見えるタンブラー「マルヤ(ベリー)」(1956年)とグラス「ビストロ(食堂)」(1953年)は、サーラ・ホペアによるもの。ホペアのデザインは、製造が難しいとされる美しい赤色の製品が特徴的。常に高評価を受けていました。

自然や季節は、イッタラの多くの製品に反映されています。タピオ・ヴィルカラがラップランドの別荘で氷から水が滴る様子に「ウルティマ ツーレ(世界の果て)」のインスピレーションを得たというのは有名なお話。

1950年代にイッタラは国際的に有名になると同時に、広告の分野でも独自の絵画的表現を生み出すようになりました。写真の多くが抽象的な表現でも、国際的なメディアで象徴的な地位を確立することに成功。世界中の主要紙に掲載されました。

第二次世界大戦後、ガラス製品や食器の形状に変化が起こります。居住スペースが限られ、食器棚の中で場所をとらない、積み重ねられる機能的な食器が人気となりました。時代とともに、人々のニーズに合った製品が作られてきたことがわかります。

オイバ・トイッカの「バード バイ トイッカ」シリーズは、1972年の発表から今日に至るまで、約500種類以上がデザインされ、全て手吹き技法で作られています。



イッタラ展 フィンランドガラスのきらめき

会場:Bunkamura ザ・ミュージアム
会期:2022年9月17日(土)~11月10日(木)
時間:10:00~18:00(入館は17:30まで)
毎週金・土曜日は21:00まで(入館は20:30まで)
状況により、会期・開館時間等が変更となる可能性があります。また、新型コロナウイルス感染症対策のため、入場制限や入場日時予約が必要となる場合があります。来場の際はBunkamura HPにて最新情報をご確認ください。
観覧料:一般 1,700円/大学・高校生 1,000円/中学・小学生 700円
※学生券を購入の場合は学生証を提示してください。(小学生は除く)
※障がい者手帳の提示で本人と付添い1名が半額になります。(一般850円、大学・高校生500円、中学・小学生350円)当日窓口にて購入してください。
※未就学児は入館無料。
お問合せ:050-5541-8600(ハローダイヤル)


巡回展共通HP:https://iittala.exhibit.jp/

<全国巡回展情報>
2022年9月17日(土)~11月10日(木) Bunkamura ザ・ミュージアム
2023年4月22日(土)~6月19日(月) 島根県立石見美術館
2023年7月1日(土)~9月3日(日) 長崎県美術館 (予定)
2024年2月17日(土)~3月31日(日) 美術館「えき」KYOTO(予定)




(2022年10月03日更新)
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