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【グルメ】お家で北欧料理に挑戦したくなるレシピ本登場!スウェーデン大使館で出合った絶品料理もご紹介



ペールエリック・ヘーグベリ駐日スウェーデン大使(左)と三田陽子さん(右)

昨年12月1日に発売された、北欧ビンテージショップ「Fukuya(フクヤ)」の店主、三田陽子さんの新刊『北欧のおやつとごはん 今日すぐ作れる北欧料理 111 レシピ』出版を記念して、駐日スウェーデン大使公邸でレセプションが開催されました。

グルメ界でも、素材を生かした創造性豊かな料理で、世界の注目を集め続ける北欧。スウェーデンにも、ストックホルムにミシュラン3つ星レストラン「Frantzén」があります(2022年北欧版ミシュランガイドに掲載されている北欧諸国の3つ星レストランは、Geranium、Noma〔デンマーク〕、Maaemo〔ノルウェー〕、Frantzén〔スウェーデン〕の4軒)。

スウェーデンの質の高い食をもっとたくさんの人に知ってもらうべく、駐日スウェーデン大使館商務部では、プロジェクト「TRY SWEDISH!」を推進中。3月に開催される国際食品・飲料展「FOODEX JAPAN 2023」(関係者のみ/招待制)にも参加予定とのこと。


関西出身同士の三田陽子さんとスウェーデン大使館広報担当のヨハンソン弘美さんは関西弁でトーク。レシピ本を作ったきっかけや内容をご紹介くださいました。


地球にやさしい「きのこスープ」Creamy Vegan Mushroom Soup (Krämig vegansk svampsoppa)

テーブルに用意された上品で可愛らしいテーブルセッティングに、最初にサービングされたのは、三田さんのレシピによる「きのこのスープ(Creamy Vegan Mushroom Soup 〔Krämig vegansk svampsoppa〕」(早い時間から、大使館のキッチンでシェフたちと準備してくださいました)。

なんといっても、きのこの良い香りに感動!家庭でよく使われるしめじやマッシュルームなど、きのこがたっぷりと使われています。飾りのきのこは、香りが出るまでよく火を通すことが大事なのだそう。さすが、きのこに精通されていますね!(ビールは、スウェーデンのクラフトビール「オムニポロ」※)

※関連記事:【2020/8/1オープン】スウェーデン発のクラフトビール「オムニポロ」、日本橋兜町にビールスタンドをオープン

数あるレシピの中から「きのこスープ」を選んだ三田さん。その理由は、二つあるといいます。

一つは、「とてもスウェーデンらしい料理」だということ。森で摘んだベリーやきのこ、狩った野生動物が食卓に出てくることは、スウェーデンでは一般的。三田さんも実際に、スウェーデンの友人と森できのこやベリーを摘み、友人の夫が狩ったムースのシチューと共に食べた経験があるとか。

もう一つの理由は、スウェーデン生まれのオーツミルク「OATLY(オートリー)」を使おうという提案が出たため、それなら、動物性の材料を使わないヴィーガンメニューにしようと決めたことでした。今回提供された「きのこスープ」は、全て植物性の材料が使われています。

オーツミルクは、ベジタリアンや乳糖アレルギーの人が、牛乳の代わりに飲むものと思い込んでいた三田さん。しかし、CO2排出の少ない植物性食品を選ぶことは、地球温暖化を防ぐためのアクションの一つになることを知りました。

全てでなくても、毎日の1杯の牛乳をオーツミルクに変えるなど、ほんの少し意識することで、未来が大きく変わる可能性がある。自然との共存を愛するスウェーデンの意識や暮らしを知り、より環境に優しい方を選んでもらえるきっかけになればという、三田さんの思いが込められたスープでした。


スウェーデン製のオーツミルク「OATLY(オートリー)」。チョコレート味もあります。


筆者は豆乳とお腹の相性が合わないので、オーツミルクが日本でもいただけるのは大変助かっています。この「OATLY(オートリー)」をコーヒーに入れてオーツミルクラテにしてみましたが、さっぱりとした飲み口で美味しかったです!


ヨハン シェフのビーフシチュー


次にサーブされたのは、大使専属シェフ、ヨハンさんのビーフシチュー。

ビーフシチューというと、ブラウン系の色合いのビーフシチューを思い出しますが、こちらはホワイトシチュー。大きなお肉は、牛のブリスケットと呼ばれる前脚の内側にある肩ばら肉だそう。

ホワイトといっても、クリームシチューのようにこっくりとしたクリームではなく、ポトフやスープのような感じ。上に載っている白っぽいのはホースラディッシュ。ホロホロと解れる牛肉は味が染みていて、素材を生かしたスウェーデン料理らしく、さっぱりといただけました。

「スウェーデンの伝統的な料理だけど、この料理を家庭で作る人は少なくなってきたと思う。煮込むのに4時間かかるからね」とシェフ。スウェーデンの伝統的かつ貴重な家庭料理を振る舞ってくれました。


スウェーデンの「セムラ」。かつて、セムラを食べすぎて亡くなったという国王がいるほど(高カロリーなので要注意)。


また、かつてイースターの46日前から行われていた断食の前にいただいていたという伝統的スイーツ「セムラ」。スウェーデンのセムラは、中にたっぷりの生クリームとアーモンドペーストが入ったものが定番。見た目はシュークリームのようですが、菓子パンといったほうが近いイメージです。

私たちのお皿にフォークがあるのを見つけたヘーグベリ大使。「フォークは使わずに、手で食べるのがいいんだよ」とのこと。セムラのいただき方は、まず、上の三角に切り取られた(パンの蓋)部分を摘んで、それに中のクリームを付けながら食べる。その後、下のパンを持ってがぶりといただくといった感じだそう。

もちろん、コーヒーとの相性も抜群。高カロリーですが、この時期、やみつきになる味と見た目のキュートさで、この時期外せないスイーツです。

三田さんのレシピ本にも、美しく、美味しそうなスイーツがいっぱい!ご興味のある方はぜひチェックしてみてくださいね。



「北欧のおやつとごはん 今日すぐ作れる北欧料理 111 レシピ」

*前菜、メイン、デザート、パンを含むレシピ数111(実際には+1の計112品)を収録。
*現在販売されている北欧料理本の中で最多レシピ数。4カ国(デンマーク、スウェーデン、ノルウェー、フィンランド)を1冊で網羅しているのは国内では本書のみ。
*「日本のスーパーで手に入る材料を使用」「一般の家庭に合わせた量に調整」「伝統の味を尊重しつつ現代人の口に合うように調整」の3つが大きなポイント。一般家庭でも取り入れやすく、挑戦しやすい内容。
*使われている器は、北欧の60~70年代のビンテージ食器。料理の背景についても書かれており、食にまつわる北欧の文化も知ることができます。
https://hokuogohan.com/

■紙の書籍版
https://store.fukuya20cmd.com/fbk-02/
■Kindle版
https://amzn.to/3Gk5ShQ



<スウェーデン大使館ではただいま「アルフォンス・オーベリに祝福を!」展示中>
味わいのあるタッチの絵本シリーズで知られるアルフォンス・オーベリは、スウェーデンで最も愛されている児童文学の登場人物の一人。昨年50周年を迎えました。展示は、1月31日まで!

「アルフォンス・オーベリに祝福を!」
会場:スウェーデン大使館 ベルイマン展示ホール
期間:2022年12月12日~2023年1月31日
月曜日~金曜日 10:00~12:00、14:00~16:00
詳細はこちら

<会場の様子>



映像を見たり、パパとアルフォンスの顔出しパネルもありますよ^^


スウェーデン大使館に来場された皆様はぜひ、こちらの自動販売機もチェック!パッケージデザインが素敵なスウェーデン・フード、飲み物、靴下(!)などを購入できるようになっています(日本を感じる自動販売機での購入というのが面白いですよね)。ちなみに、この「TRY SWEDISH!」の自動販売機の最初の利用者はヘーグベリ大使だったそう。



(2023年01月31日更新)
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