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【デザイン】イケア×マリメッコ限定コレクションはどのようにして生まれたのか?誕生秘話に迫る!




この春、北欧ファンを唸らせる北欧生まれのブランドのコラボレーションが実現しました。3月1日より、全国のイケア店舗にて、イケアとマリメッコによる「BASTUA/バストゥア 限定コレクション」が発売されます。そのお披露目記者発表会が、先日、サウナラボ神田にて開催されました。

IKEA of Swedenのクリエイティブ・リーダー、ヘンリック・モスト氏とマリメッコのクリエイティブ・ディレクター、レベッカ・ベイ氏が来日し、「BASTUA/バストゥア 限定コレクション」の開発秘話や商品ラインアップについて興味深いお話を披露してくれました。

また、ペールエリック・ヘーグベリ駐日スウェーデン大使と駐日フィンランド大使館より、報道・文化担当参事官のレーッタ・プロンタカネン氏も加わり、北欧でのサウナ楽しみ方や、サウナの効能、世界で注目されている北欧のライフスタイルについてのトークセッションが行われました。

▼「BASTUA/バストゥア 限定コレクション」について
バストゥアは、イケア発祥の地であるスウェーデン南部のスモーランド地方で、 “サウナ”を表現するときに使われる言葉。「BASTUA/バストゥア 限定コレクション」は、北欧の自然、サウナをはじめとする健康的なライフスタイルや習慣からインスピレーションを得たコレクション。イケアのホームファニッシングの知識とマリメッコのプリント技術を組み合わせて開発されました。終わることのない夏らしさ、北欧らしいシンプルさと自然の美しさを、家具やインテリア小物で表現。家具やガラス製品、さまざまなプリント柄のテキスタイルを含む、26種類のアイテムで展開されます。


IKEA of Swedenクリエイティブ・リーダー、ヘンリック・モスト氏(左)、マリメッコのクリエイティブ・ディレクター、レベッカ・ベイ氏(右)


まず、IKEA of Swedenクリエイティブ・リーダーのヘンリックさんとマリメッコのクリエイティブ・ディレクターのレベッカさんの二人が登場。「日本に来れて光栄です」と話し、レベッカさんは、「東京でもマリメッコをよく見かけるので、とても嬉しい」と話していました。

グローバルに活躍する両社、イケアとマリメッコ。北欧ファンでなくても、今回、どのような経緯でコラボレーションに至ったのか聞きたいところですよね。このコレクションが生まれるにあたり、両社のものづくりの姿勢に、とても熱いものを感じました。



■「良いデザインを、より多くの人に届けたい」という同じ思い



何ともワクワクするこのコラボレーションは、何をきっかけに、どのようにして始まったかというと、どちらからアプローチしたという感じではなく、非常に自然な流れで生まれたとのこと。

「我々には、 “美しい自然やサウナがある”、という点だけでなく、どちらも、 “良いデザインをより多くの人に届けたい”といった共通の価値観がありました」とヘンリックさん。人のために情熱を傾ける人たちが集まり、自分たちが持ち合わせる経験を生かして、今回の限定コレクションが生まれたそうです。

また、「非常に有機的な取り組みで、ユニークな新しいプリントを作るのは、とても自然なことでした」とレベッカさん。実は、マリメッコが一連のプリントをコラボレーションのために特別にデザインしたのは、このイケアとのコラボレーションが初めてとのこと。非常に珍しいコレクションになっています。





■興奮したのは、ルバーブが“ヒーロープリント”になった瞬間



それでは、「BASTUA/バストゥア 限定コレクション」のデザインはどうやって生まれたのでしょうか。サウナ小屋の近くにしばしば自生しているという「ルバーブの葉」が、今回のコレクションの顔ともいえるテキスタイルパターンに選ばれました。その理由は?

「北欧デザインとは何かと考えた時に、有機的なデザイン、フォルム、形状があることが大切だと思いました。日々に喜びをもたらすものです」とレベッカさん。また、ヘンリックさんは、「実用的であって機能的なもの。バランスが大切。流行に左右されることなく、タイムレスで一生使い続けることができるもの。子どもや友人にも引き継ぐことができるものがいいですね。耐久性も大切」と、北欧デザインに共通するものづくりへ姿勢を話してくれました。

「エネルギーを与えてくれるものが良いと思っていて、ルバーブを見てこれだと思いました」とヘンリックさん。ルバーブが現われたことにより、これをアートとして表現。決してお祝い感のある、特別な葉っぱではないけれど、このルバーブの葉をモチーフに、シャワーカーテンからルバーブの形のトレイなど、プロセスの後半になって、次から次へと自然に商品のアイデアが生まれてきたそうです。

「ルバーブが、 “ヒーロープリント”になった瞬間が、今回の開発の中で最もエキサイティングな瞬間でした。アイデアから出来上がるまでの全てのプロセスに、違いを生みたいと願う情熱的なクリエイターたちの思いが詰まっています」とレベッカさん。



■サウナに入っている時だけでなく、サウナの前後にも楽しみを



家具やガラス製品、プリントテキスタイルを含む、計26種類のアイテムが揃う「BASTUA/バストゥア 限定コレクション」。その楽しみ方を教えてもらいました。

レベッカさんは、このコレクションを考えている時、 “サウナの時”だけでなく、 “サウナの前後”の行動についても考えてみたといいます。例えば、「サウナの前後、スナックや飲み物と一緒に、リラックスした時間を楽しんでもらえたら」とヘンリックさん。

この限定コレクションを通じて、家族との大切な時間をゆったりと過ごしたり、寛いだり。大都市に住んでいようと郊外にいようと、場所を問わず、限定コレクションを楽しんでもらいたいという思いが込められています。

「この限定コレクションで時間が出来るわけではないけれど、忙しい時にこそ、これを見て、リラックスしなければ……!と気づいてもらえたら。生活の中に、自分を大切にする時間を持ってもらいたいです」とレベッカさん。

限定コレクションの中で、二人の一番好きなアイテムを聞かれると、ヘンリックさんは、「私には難しい質問ですね(笑)」と悩んでいましたが、「このシャワーカーテンは春の訪れを感じます。北欧の冬はとにかく長くて暗いのですが、このシャワーカーテンを付けると、朝が明るくなります」とシャワーカーテンをチョイス。

そして、レベッカさんは、イケアの実用的で機能的なブルーバッグが、個人的に大のお気に入りということで、柄が施されたキャリーバッグが好きなアイテムだそうです。


(左から)イケア・ジャパンCountry Home Furnishing & Retail Design Managerの谷川 舞氏、駐日スウェーデン大使のペールエリック・ヘーグベリ氏、駐日フィンランド大使館報道・文化担当参事官のレーッタ・プロンタカネン氏、IKEA of Swedenクリエイティブ・リーダーのヘンリック・モスト氏、マリメッコ クリエイティブ・ディレクターのレベッカ・ベイ氏


トークッセッション後半は、駐日スウェーデン大使ペールエリック・ヘーグベリ氏、駐日フィンランド大使館報道・文化担当参事官レーッタ・プロンタカネン氏が加わり、日本と北欧の共通点、サウナ楽しみ方やその効果、北欧のライフスタイルについてのトークセッションが行われました。

日本と北欧の共通点について聞かれると、サウナと温泉を愛する国民性をはじめ、シンプルな美しさ、巧の技を感じる点、侘び寂びの美しさ、ミニマリズムなどを挙げていました。

日本でもブームですが、世界中であたらめて注目されているサウナ。ヘルスケアやウェルビーイングを意識することの重要性について、ヘーグベリ駐日スウェーデン大使は、「スウェーデンをはじめ、北欧では、たくさんのスタートアップが誕生し、クリエイティブなアイデアが数多く生まれています。それはきっと、自分のことをケアする時間を大切にしていたり、バランスを取っているからだと思います」との見解。

また、「自分自身をケアできている人は、クリエイティブな分野でも仕事ができる。そういうことを証明できているから、世界中でブームになっているのだと思います」という駐日フィンランド大使館のプロンタカネン報道・文化担当参事官は、自分自身のウェルビーイングを意識することは、健康的で良いことだと思うと話していました。

では、本場北欧では、どのようにしてサウナの楽しんでいるのでしょうか。

駐日フィンランド大使館のプロンタカネン報道・文化担当参事官は、「フィンランドでは、赤ちゃんが生まれてから高齢になるまで、サウナはいつも身近にあるもの。日々の生活の一部です。結婚前に入る“ブライドサウナ”とか、 “クリスマスサウナ”など、お祝いの時に親戚や家族とサウナに入ることもあります」と、フィンランドならではのサウナ習慣を披露。

レベッカさんは、「サウナに入ると、その晩、良く寝れると言われるけれど、モーニングサウナに入ると、体内が活性化するという効能もありそうです」と、朝イチで入るのもおすすめしてくれました。

ヘーグベリ駐日スウェーデン大使は、「小さい頃、家のサウナで家族や親戚と一緒に、長くのんびりと入っていた記憶があります。サウナの中で、いつも母が話していた話が今でも印象に残っています。サウナに入ると、深いトークが生まれがちですね」と、幼い頃のサウナの思い出を話してくれました。また、「サウナは、外交にも使われたりして、サウナミーティングというものがあったりします」とヘーグベリ大使。実際に、駐日フィンランド大使館館内には大使専用サウナと職員用サウナがあります。



そんな私たちの心と体をほぐしてくれるサウナからインスピレーションを得た究極の限定コレクション。みなさんの気になるアイテムはありましたか?

筆者は、個人的に、キャリーバッグ(小)が好きです。カラフル模様はテンション上がりますし、ファスナーで閉めらるのが良いですね。お弁当や水筒を入れてお出かけしたい!(水筒もデザインが凄く素敵です。※これについてはこちらも参照)ストライプの模様は、サウナのベンチの板からインスピレーションを得たのだそう。



BASTUA/バストゥア 限定コレクション
販売場所:全国のイケア店舗
※グローバルでのローンチになります。
※店舗によって在庫が異なります。
※数に限りがあります。なくなり次第終了。
※日本では、IKEA オンラインストアでの販売なし。

▼3月1日(水)、3月2日(木)の購入は、日時指定予約が必要です!
2023年3月1日(水)より、イケア店舗限定で販売されます。IKEA Familyメンバーのみ、2月23日(木)から予約可能。IKEAオンラインストア、電話・チャット注文サービスでの販売はありません。
※予約受付は、枠が埋まり次第終了。3月3日(金)以降は、予約の必要はありません。
>>日時指定予約はこちらから (購入したい店舗を選択→「BASTUA/バストゥア 限定コレクション」購入予約を選択)

販売開始:2023年3月1日(水)
詳細:https://www.ikea.com/jp/ja/new/the-bastua-limited-collection-designed-with- marimekko-pub7b1d64c0

<お披露目記者発表会が開催されたサウナラボ神田にて>

グラスやボウル、ピッチャーは、イケアのデザイナー、ヘンリック・プロイツさんによるもの。北欧スカンジナビアの湖の夏の夕暮れをイメージして作られました。不規則な凸凹のある表面に光が反射してジュエリーのようにキラキラと輝くグラスコレクションです。




キュートな水筒の花のようなパターンは、マリメッコのデザイナー、マイヤ・ロウエカリさんによると、サウナの熱いストーブに水を掛けた時に発生する蒸気(ロウリュ)の抽象的な形がモチーフになっているのだとか。暗いサウナの室内の壁に映る蒸気が、花の形のように見えるのだそう。


トレイをはじめ、この限定コレクションの顔ともいえる「ルバーブの葉」のパターン。フィンランドのサウナ小屋の近くに生えているというルバーブ。現地では、ピンクの茎の部分をジャムにしたり、タルトなどのお菓子に使ったりしている身近な植物です。




ジャガード織りのバスタオルは、シャワーやサウナから出る時も、ジムに向かう時も、ビーチに出かける時も、公園に持っていくときも、簡単に丸めることができ、使いやすい大きさ。伝統的なサウナ小屋の丸太壁の柔らかくカーブした切り口からアイデアを得た模様があしらわれています。テーブルランナーやキッチンクロスとしても使えます。


サウナラボ神田の入口に下げられた大きなカーテン。シャワーカーテンですが、このようにして暖簾のように使っても素敵。大胆でカラフルなパターンを見るだけで元気が出てきそう!

<おまけ>

お披露目記者発表会でのフィーカタイム。この日はちょうど「セムラの日」でした。今年、イケアでいただけるセムラは7色揃った「カラフルセムラ」。推し活をエンジョイするためにと、学生さんが考案したキュートな変わり種セムラ(※)です。ピンクは紅芋の色から、グリーンは抹茶の色だそう。

※セムラは、スウェーデンやフィンランドなどで、この時期にいただく伝統菓子。カルダモンが練り込まれた生地のパンに、クリームやアーモンドペースト、ジャムなどが挟まっているお菓子です。



(2023年02月28日更新)
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