1943年、創業者イングヴァル・カンプラードによってスウェーデンのエルムフルトで誕生したイケアが、今年で創業80周年を迎えます。
先日行われたプレスイベントでは、イケア80周年を振り返り、これからのイケアの展望から、近いところでは来年2024年の具体的な展開。また、80周年を記念して登場するコレクションについてや、イケア関係者によるトークセッションも行われました。本日は、その模様をお届けします。
プレス会場を入るとイケアの歴史を辿るパネル展示が!
イケア・ジャパン 代表取締役社長 兼 Chief Sustainability Officer ペトラ・ファーレさんは80年を迎え、これからの未来をより良くするためにイケアがやるべきこと、「よりお手頃に」、「より身近に」、「よりサステナブルに」という3つの目標を掲げました。
2024年初頭には、北関東初となる群馬・前橋店のオープンが控え、10月はじめには、京都で国内最大級となるイケアのポップアップストアが開催予定だそう。また、消費者ともっと繋がるために、今後さらに流通センターやショップ、ポップアップといったオムニチャネルを拡大、品物を受け取れるピックアップポイントも拡大していく模様。また、EVトラックを導入し、今後もよりサステナブルな運営に取り組んでいくことを宣言していました。
イケア・ジャパン 代表取締役社長 兼 Chief Sustainability Officer ペトラ・ファーレさん
2024年は特に「収納」にスポットを当て、自分たちの住む家がもっと好きになるような「見せる収納」「隠す収納」といった、ライフスタイルに合わせた提案をしていきたいとのこと。なんでも、イケアの調査レポートによると、日本の10人に6人は家にストレスを感じているといい、中でも特に「収納」に不満を抱えているといいます。
興味深いのは、収納と人間関係が意外と密接に関わっているようで、世界の49%の人が、「家の中が散らかっていることが原因で口論になる傾向がある」というデータが出たそうです。
収納していくのでも、義務感に囚われながら片づけるのではなく、楽しみながら収納をしていくことが大切。イケア店舗を回っていると、具体的な部屋をイメージしたディスプレイに遭遇しますが、来年はさらに収納にフォーカスしたディスプレイを見ることができそう。狭小住宅でも、収納すること自体がワクワクするものになるような、ライフスタイルに合わせたいろんな収納のアイデアがイケアで見つかるかもしれません。
トークセッションに登場した、Ingka グループ Creative Directorのマーカス・エングマンさんは、日本の狭小住宅を実際に訪問し、スモールスペースならぬ、”マイクロリビングスペース”を経験。イケアで人気の(3段の)ワゴンは日本では大きく、一回り小さいものの製造に至りました。また、台所も洗濯も狭いスペースを上手く利用しているけれど、ゴミのソリューションに注目。衛生的でより良いゴミ箱が必要だと感じたそうです。
イケア本社でプロダクトデザインのプロジェクトに携わっているカーリン・グスタフソンさん(IKEA of Sweden Range Identity Leader/右から2人目)と、両親やきょうだいもイケアにゆかりのあるマーカス・エングマンさん(Ingka グループ Creative Director/左から2人目)がトークセッションに登場。
IKEA of Sweden Range Identity Leaderのカーリン・グスタフソンさんからは、創業80周年を機に登場する「ニティルヴェルカード」コレクションについてのお話がありました(今年7月より発売中。時間をかけて少しずつ増やしていくそう)。イケアの過去のアーカイブからアイコン的なアイテムをリデザインして復刻したコレクション。新しい色を添えたり、新しい素材でリデザインされています。ディスプレイを見ても、ポップ&カラフルモダンな雰囲気がイケアらしさ満点。
カラフルで典型的なイケアスタイルが感じられる「ニティルヴェルカード コレクション」。
注目は、イケアのクラシックデザインの一つ、パーソナルチェア「ポエング」。約40年前にイケアでソファやチェアなどを手掛けた、イケア初の日本人デザイナーの中村曻(なかむら のぼる)さん(1938-2023)が今回再び、イケアのパーソナルチェア「ポエング」をリデザイン。来春世界で発売になることが発表されました。
残念ながら今年の春にこの世を去ってしまった中村さんですが、北海道で活動している生前の様子を捉えた映像が流れ、流暢なスウェーデン語で話す姿が見られました。会場には中村さんのご家族も来場していました。
さらに、日本人として嬉しい発表が!新しく日本人アーティストの高橋理子(たかはし ひろこ)さんとのコラボレーションコレクション「ソートロン」も来春登場します。「いつもどおり自然体で向き合った」と、イケアとのコラボレーションの感想を述べていた高橋さん。デザインについては、「見る人によって何にでもなれます。国籍や人種関係なしにどこでも使ってもらえると思っています」と話しました。
クッションとルームキャンドルが披露されていましたが、今後ラインナップが増えるそうで、2024年の春に登場する予定。
イケアが掲げる目標、今後の商品展開にも注目です。
右から2人目が、日本人アーティストの高橋理子さん。コレクションが今から楽しみ!
プレスイベントの日(8月23日)は、スウェーデンで「ミートボールの日」だったということで、定番の「スウェーデンミートボール」の他、「プラントボール」、「ベジボール」の試食をさせていただきました。
こちらはプラントボール。香ばしくて食べごたえがあるのに、さっぱりとしているところが好きです。もちろんリンゴンベリージャムとの相性もぴったり◎
ミートボール(左奥)、プラントボール(右奥)、ベジボール(手前)
ハロウィンシーズンに登場するスイーツメニューも。(9/1~10/31)
10月以降発売予定の50円ソフトは、プラントベースミルクソフト。
プラントベースミルクソフトは、動物性を使用していないとは思えないほど、ちゃんとミルク!とても美味しかったです。イケア関係者の方も何度かおかわりしていました(笑)また、今後、何味かわからないユニークなソフトを販売予定だとか。SNSなどで「これ何味?」とワイワイ盛り上がってもらえたらとのこと。こちらも楽しみですね!