2016/03/16

【特集】古くから存在する“あの素材”が新鮮!「スウェーデン インテリアデザイン ウィークエンド」

長きにわたり愛されるデザイン、高いクオリティ。
伝統的な素材と技術を駆使し、モダンで美しいアイテムを作り上げる
スウェーデンの老舗ブランドを直撃!

 

スウェーデンの家具やインテリア雑貨の最新コレクションが披露された「スウェーデン インテリアデザイン ウィークエンド」へ行ってまいりました(3月11日が業界・プレス日、12日は一般公開日)。印象としては、インテリア小物ラインが多く紹介されており、カラフルなものから、ナチュラルなものなど、デザインや素材もさまざま。

スウェーデンデザインといって、頭に浮かぶのは、やはり家具やテキスタイルが多いのかなというイメージ。今回はあえて、スウェーデンで古くから存在する、ある素材に着目してみました。

▼「スウェーデン インテリアデザイン ウィークエンド」って?
【3/12】スウェーデンのライフスタイルの魅力を体感!「SWEDEN INTERIOR DESIGN WEEKEND(スウェーデン インテリアデザイン ウィークエンド)」 

 

江戸時代初期にあたる1607年に創業!
老舗真鍮メーカーSkultuna(スクルツナ)


1607年にスウェーデン国王カール9世が設立した老舗真鍮メーカーのSkultuna(スクルツナ)。高いクオリティと美しいデザインで、日常的にも、特別な行事にも、400年にわたり愛されてきた王室御用達ブランドです。

今回の展示会でスウェーデン本社のCEOであるビクターさんが来日。お話を聞いてきました。

 

ヨーロッパで有数の銅の産出国として知られるスウェーデン。その銅と亜鉛の合金である真鍮の製品を、ストックホルム郊外にある小さな村、スクルツナで製造し始めました。加工がしやすく、黄金で美しさもあり、さびにくく、日本でも江戸時代頃から普及してきた真鍮という素材。現在、五円玉にも使用されたりと、我々にも非常になじみ深い素材です。

表面を鏡のように美しく磨きあげるには、非常に高い技術がいるといいます。スクルツナ自慢の高い職人技と、古来からある伝統的な素材である真鍮を使い、時代を代表するデザイナーによって、モダンなデザインに仕上がっています。

 
人気ジュエリーデザイナー、Lara Bohinc(ララ・ボヒンク)が手がけたキャンドルホルダー「ロンドン・コレクション」が素敵!背の一番高いものと一番小さいものは、「Lunar」というパターン。なんと、“日本の高速道路”からインスパイアされたものだとか!

スクルツナのホームアクセサリーには、フラワーポットやキャンドルホルダー、ベル、フラワーベースなどがあり、どれも暮らしの中に一つはある、日常的なものばかり。でも、この存在感。真鍮だからでしょうか。

派手さを感じない上品な黄金の輝き、すっきりとしたデザインが、家のワンコーナーをおしゃれに華やかにしてくれそう。

 

ファッションアクセサリーのラインナップもあり、そこまで大きな市場ではないけれど、コアなファンのいるカフスや、伝統的なパーツをモチーフにしたバングルなども、「遊び心があっていい!」とビクターさんもお気に入り。

デザインはいずれも、世界中で活躍するデザイナーによるもので、デザインシーンで世界的に注目度の高いGamFratesi(ガムフラテージ)によるデザインもあります。こちらのトレイは「Karui」というネーミング。日本語の“軽い”からきているとか。

 
中にレザーが敷かれているトレイが、ガムフラテージが手がけた「Karui」シリーズ。
小さいボウルは、世界的に有名なデザインスタジオ、クラーソン・コイヴィスト・ルーネ(CKR)によるもの。


数々の国際的なデザイン賞を受賞しているスクルツナ。スウェーデンに古くから真鍮という素材が使われていたというのも、驚きがありましたが、まったく古さを感じさせない上に、逆に新しい。新鮮な感覚を味わいました。

Skultuna(スクルツナ)
http://skultuna.com/ 

 

こちらもまた、スウェーデンの老舗ブランド、1856年創業のGense(ゲンセ)。日本にもすでに百貨店などで取り扱われているスウェーデン王室御用達の老舗カトラリーメーカーです。

スウェーデンのエスキルストゥーナで銀メッキ工場を始めたのが、創業者であるグスタフ・エリクソン。スウェーデンで現存する最も古い株式会社だとか。毎年12月10日に、ストックホルムで開催されるノーベル賞晩餐会のノーベルディナーで使用されるカトラリーとしても知られています。

 

ナイフやフォークで食べる文化は日本にもありますが、カトラリー類はどうしても、食器の脇役的な存在になりがち。もっとナイフやフォークにも着目してもらいたいと、カトラリー文化を前面に出し、日本の焼き物などとコラボレーションして、新しく提案していきたいとのこと。

良い包丁だと、料理も違ってくるように、ナイフやフォークが違うと、料理もいっそう美味しく感じるかもしれませんね!

Gense(ゲンセ)
http://www.gense.jp

<会場フォト>


魚や野菜、果物、植物など、身近にあるものがモチーフとなったグラフィカルなデザインは、50年も前にデザインされたもの。今日でも新鮮な印象を与えてくれるファブリックメーカー、Almedahls(アルメダールス)のコレクション。インテリア小物やキッチン小物、ステーショナリーまで幅広いラインナップが揃っています。今年、ユニクロとアルメダールスのコラボが発表され、アルメダールスの柄がデザインされたTシャルシリーズ「UT」が登場予定。

  
Design House Stockholm
(デザインハウスストックホルム) 
Playsam(プレイサム) 
 
Capti Design(キャプティ・デザイン) スウェーデンのライフスタイルに欠かせないfika
 
Design House Stockholmは、昨年6月に開催されたインテリア ライフスタイルの特集記事でも紹介しています>>【特集】クロスしあう北欧デザイン ― インテリア ライフスタイル(前編)

北欧区ブログ記事:http://ameblo.jp/hokuwalk/entry-12139458018.html 

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