2016/04/04

【特集】忙しくも楽しい育児のはじまりに!フィンランド・ベイビー・ボックス

忙しくも楽しい育児を見守るフィンランドの社会の考え方。
フィンランドの妊婦に無償で提供される育児パッケージが、
海外にいても手に入れることができるようになった?!
“イクメン大使”こと、ミッコ・コイヴマー氏に聞きました!



フィンランドの育児パッケージをご存知ですか?
世界中で話題になったソーシャル・イノベーションの一環で、1930年代からフィンランド政府が、赤ちゃんを迎える(フィンランド在住の)家庭に無料で提供するボックス。中には、ベビー服やベビー用品がぎっしりと詰まっており、そのボックスもベビーベッドとして使える優れモノです。

フィンランド政府が提供する育児パッケージを実際にもらい受け、その素晴らしさに感動した子育て真っ最中のフィンランド人パパ3人が、フィンランドに住んでいない海外の人にもぜひ味わってもらいたいと、政府の育児パッケージをモチーフに、その特徴や魅力を備えた「フィンランド・ベイビー・ボックス」を提供する会社(フィンランド・ベイビー・ボックス社)を起ちあげました。起業したのは、ごくフツーのパパたち。0~6歳までの子供計8人を育てる3人のイクメンです。

2010年から2015年秋まで駐日フィンランド大使館に勤務し、フィンランドに帰国したミッコ・コイヴマー氏に、フィンランド・ベイビー・ボックス社から声がかかり、彼らの考えに賛同したミッコ氏は、協力することになりました。

ミッコ氏は、2013年に著書『フィンランド流イクメンMIKKOの世界一しあわせな子育て』を出版し、“イクメン大使”として、ワークライフ・バランスや家庭における男女平等、父親の役割の大切さなどを訴えてきました。

そのミッコ・コイヴマー氏が再び来日。フィンランドのイクメンパパたちが作った海外向け「フィンランド・ベイビー・ボックス」とはいったいどんなものなのか?また、日本でも問題視されている保育園待機児童のことから、ヘルシンキでの保育園のこと、小学校の放課後はいったいどんな風に過ごしているかなど、子育て真っ最中であるミッコ氏にお聞きしてきました。


写真提供:フィンランド・ベイビー・ボックス株式会社

育児ストレスから解放!産直後から使えるお助けアイテムがずらり。
フィンランド・ベイビー・ボックスでしか手に入らないムーミン版も。

現在までに、60ヶ国以上の国々へ届けられたという「フィンランド・ベイビー・ボックス」には、いったい何が入っているのでしょう。現在、通常版とムーミン版の2種類があります。

生まれたてホヤホヤの新生児サイズの可愛いロンパースから、歩けるようになるくらいまで着られるサイズ感のベビー服がとにかくいっぱい。お出かけ用のスリーピングバッグや靴下、おしゃぶり、哺乳瓶、ブラシやコンドーム、ナプキン、オムツ、おくるみにできるようなタオル、スタイ、帽子類、(オムツ替えもできる)防水シート、マットレスなどなど、至れり尽くせり。産直後から使える計50点もの育児アイテムが入っています。内容はほぼ政府提供のボックスと同じ。



製品のほとんどがメイド・イン・フィンランド。大きなタオルやナイロン製スタイ(こういうの使えますよー)などは、フィンレイソンのものでした。ムーミン版ボックスには全てではないものの、9割はムーミン柄のもので、これらは、ムーミン版ベイビー・ボックス専用に生産された商品だとか。

フィンランド・ベイビー・ボックスは2015年6月より販売を開始。政府から提供されるボックスは男女で送られてくる内容が少し変わるそうですが、中身はほぼ同じ。フィンランド・ベイビー・ボックス社は、もっとカスタマイズできるよう、サービスを充実しようとしています。


写真提供:フィンランド・ベイビー・ボックス株式会社

出産予定日や住んでいる地域によって多少のカスタマイズが可能に。
オムツ替えやお着替え時に赤ちゃんがご機嫌になる、ちょっとした工夫も!

たとえばオーダーする際に、男女のほか、出産予定日を入れることで、夏生まれか冬生まれかで内容を変えることができます。また、年中暖かい地域の国なら、北国のような分厚い服などは不要。限りはあるものの、こういった多少のカスタマイズは可能だそう。

エコ意識の高いフィンランドの考え方から、全部が全部包装されているわけではありませんが、ベビー服などの生地は、手触りも柔らかく、しっかりとしています。現地の方も、人にあげたり、リサイクルしたりしているようです。商品に関しては今後も利用者の意見を聞いたりするなど、常に開発には力を入れていく予定だとか。



ボックスを開けると、フィンランド・ベイビー・ボックス社CEOであるヘイッキ・ティーッタネンさんらのメッセージの紙が入っているのですが、この裏側が面白い。レッドの背景に、イエローのスマイルマーク。これには意味があるのだそうです。

なんと、赤ちゃんのオムツ替えのときや、お着替え時に、このスマイルマークを見せると、赤ちゃんの気を引くことができ、じーっと見ては、ニッコリと笑うのだとか!

「これ、とっても効果あるよ!」とミッコ氏のお子さんも笑っていたそう。赤ちゃんって、はっきりとした色に反応します。赤や黄色に、スマイルの口の形。これ、わかるそうですよ。こんなところにも工夫が!(ちょっと動けるようになった赤ちゃんのオムツ替えやお着替え時は格闘そのもの。赤ちゃんがご機嫌なうちにさっと終わらせれば、パパママもストレスフリー!)

産前にベビー用品を揃える楽しみはあるかもしれないけれど、意外と不要なものを買ってしまいがち。産後に買いにいけばいいやと思っていたら、産後ママはとにかく忙しい。なかなか動きが取れなかったりします。

1930年代からの歴史のある、フィンランドの子育ての知恵がいっぱい詰まっているボックス。いつでも赤ちゃんを迎えられる安心感は、とてつもなく大きい。生後数ヶ月までベビーベッドとして使えるダンボール製の箱は、子供が大きくなっても、おもちゃを入れたり、収納ボックスとして大活躍。子供の成長とともに、思い出も詰め込むことができます。


写真提供:フィンランド・ベイビー・ボックス株式会社

ミッコ氏は3児の親。筆者も2児の親として、今日本で浮上している保育園待機児童問題から、フィンランド・ヘルシンキでの保育園事情あたりも尋ねてみました。

ミッコ氏の体験では、まったくどこにも入れない「待機児童」までは行かないものの、希望する近くで便利な保育園がいっぱいだったら、少し遠くの保育園に行かなくてはならない、というケースはあるそう。

また、フィンランドの小学生は放課後どこで何をしているのと、筆者が何気に気になっていたことを尋ねると、学童保育のような、市が運営している施設があり、学校が終わった後、そこに行くのだそう。ほぼ遊びメインで、17時までいられるそうです(児童館のような感じでしょうか)。自分で帰ることもできるし、1年生なら親がお迎えにいくことも。しかし、そこに通えるのは小学校2年生まで。

フィンランドでは低学年はお昼頃で授業が終わり、学年が上がるにつれ、だんだん長くなるため、お友達と遊んだり、お家などで遊んで待っているようです。

一人で長い時間お留守番してるんだ・・・?

と思っていたら、パパママの帰宅時間は17時。遅くても17時半ごろ。ということは、子供が待つ時間はそんなに長くない。ああ、日本の親の仕事時間が長すぎるのか・・・と、あらためて気づかされました。


ミッコ・コイヴマー氏と、ヘイッキ・ティーッタネン氏(Finnish Baby Box株式会社CEO)
写真提供:フィンランド・ベイビー・ボックス株式会社

パパとママ、家族一丸となってチームで子育て。
赤ちゃん時代、幼児時代だけが子育てではなく、まだまだ先も続きます。そのときそのときで悩みも変わってゆく。ストレスを完全にフリーにすることは難しいけれど、少しでも軽減できるものであれば排除したほうが賢い選択です。

ゆとりを持って、忙しくも楽しい育児のはじまり。それを最初に教えてくれるのが、フィンランド・ベイビー・ボックスかもしれません。


写真提供:フィンランド・ベイビー・ボックス株式会社

<フィンランド・ベイビー・ボックス>
英語と日本でのサービスを提供。ムーミン版ベイビー・ボックスは、フィンランド・ベイビー・ボックスの
ウェブサイトでのみ販売されています。通常版とムーミン版の2種類から選べます。

こちらから>>http://www.finnishbabybox.com/

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