2016/10/13

【特集】素顔もやっぱり「妖精」だった?!ウルリック・マンター インタビュー

スウェーデン映画祭2016前夜祭では、伸びやかで美しい声を惜しみなく披露。
ちょっぴり大人になったウルリックが、今回は俳優として日本に帰ってきた!



2011年にデビューアルバム『ウルリック・マンター』をリリースし、初登場で国内チャート1位を獲得。伸びやかで美しい声とルックスに、スウェーデンでは「妖精少年」と呼ばれ、ティーンを中心に人気のあるミュージシャン、ウルリック・マンターさん。

2012年、2013年と立て続けに来日を果たし、今年2016年、大人になったウルリックさんが、今回は俳優として帰ってきました。初めて主演を務め、素晴らしい演技力で注目を集めた『波紋(原題:Efreskalv)』が、スウェーデンのアカデミー賞にあたるゴールデンビートル賞2016を受賞。さらには、毎年北欧5ヶ国から1点のみ代表作品が選出され、その年の北欧ナンバーワン映画を競う、今年の北欧映画賞のスウェーデン代表にもノミネートされています。

『波紋』は、今年のスウェーデン映画祭2016で日本初公開。服役を終えて出所した少年が新たな気持ちで生活を始めようとする物語で、難しい役どころを見事に演じきり、高い評価を受けています。


ウルリック・マンター初主演映画『波紋』 ©Lukasz_Zal


普段はミュージシャンとしての印象が強いウルリックさんに、映画や演技のことだけでなく、ザリガニパーティーなどスウェーデンでの暮らしのこと、他北欧諸国のことや、日本で訪れてみたい場所など、いろいろお聞きしてみました。中には衝撃発言も?!ふわっとした回答続出に、インタビュアーたじたじ?!素のウルリックさんも、やはり「妖精」かもしれません――。



■俳優業には、以前から興味があったよ

――映画『波紋』でスクリーンデビューされましたが、俳優をやるきっかけは何だったのでしょうか?以前から興味があったとか?

ウルリック:とても自然な流れでやることになったんだ。あるテレビ番組に出演していた自分を監督が見ていたらしく、声をかけてくれたのがきっかけ。まさか自分が俳優をやるなんて思ってもみなかったけど、興味があったし、やってみて楽しかった。視野がとても広がったし、いろいろ経験できてよかった。今後もやってみたいと思っているよ。

――注目してもらいたいところは?見どころを教えてください。(劇場公開希望ですね!)

ウルリック:とても暗い映画なので、特にここ、と言うのは難しいね(笑)強いていえば、僕が演じたヨーンと弟と父とおじさんの4人で乗っている車のシーン。ものすごいシリアスなストーリーの中で、後部座席の弟とおじさんのやり取りに、一瞬だけちょっとコメディタッチな部分が入っていて。それも監督の狙いだったみたい(笑)

■ザニガニパーティー?日本ではもちろん初体験

――せっかくなので、スウェーデンのこともお伺いしたいです。スウェーデン映画祭前夜祭でザリガニパーティーをやりますね(インタビューは前夜祭直前)!日本でやるなんて、ある意味貴重な体験だと思いますが、ザリガニはお好きですか?毎年ご実家でもパーティーをされるのでしょうか?

ウルリック:日本ではもちろん初めてだよ。スウェーデンの家で?ああ、やらないね。(あっさり)

――えっ?今年やらなかった、ということですか?地域でも食べないところがあるとか?(食い下がる)

ウルリック:ザリガニは好きじゃないんだ(笑)やるやらないは、家によって違うんじゃないかなー?お酒を飲むのがメインで、大人が楽しむパーティーって感じ。

――なるほど、そ、そうなんですね・・・!日本の北欧好きなファンの間では、ザリガニに興味のある方も多く、ザリガニパーティーは“スウェーデンの夏の風物詩”とも呼ばれていますが、みんながみんな、やるというわけではないんですね。

■日本で行ってみたい場所は、富士山に近いあの森

――ところでウルリックさんは、他の北欧諸国へは行ったことがありますか?

ウルリック:デンマークのレゴランドには子供の頃、遊びに行ったかな。ノルウェーにはスキーに行くよ。アイスランドには空港だけ。(アイスランド出身の人気バンド)シガーロス、いいよね。すごく好き。

――日本で行ってみたいところはありますか?

日本は3度目だけど、東京にしか来たことがないんだ。大きな都市部じゃなくて、もっと郊外に行ってみたいな。そうそう、富士山の近くにある「青木ヶ原樹海」に行ってみたい。前にドキュメンタリーで見たんだ。そこに入ると出られなくなるって聞いたことがある。

――青木ヶ原樹海ですか!・・・ま、迷子にならないでくださいね。「Ulrik Missing!」っていう見出しが、新聞の一面に載らないことを祈ってます(笑)

※青木ヶ原樹海に一歩入ると出られないと言われていますが、近くにはキャンプ場や公園もあり、ピクニックなどが楽しめる人気のスポット。遊歩道があり、案内看板も多いようですが、道から外れると、似たような森の景色が広がり、足場も悪いため、(他の深い森同様)元の道に戻れなくなる危険性があるので、気をつけましょう。(wikipediaより)



スウェーデンのおすすめスポットは?と聞くと、「うーん、難しいな~」と頭を抱えたウルリックさん(笑)じっくりと言葉を選びながら話すその姿は、とても紳士的でやわらか。(以下:北欧区→北、ウルリック→ウ)

北:「キールナとかは?」
ウ:「夏にしか行ったことがない。白夜は見たよ」(あっさり)
北:「私はダーラナに行きたいですね~」
ウ:「(不思議そうに)なんで??」
北:「え?とってもキレイなところだと聞くので・・・(巨大な穴でできた音楽ホール)ダールハッラにも行ってみたい」
ウ:「ダーラナは行ったことあるけど、ダールハッラはないなー」

と、母国スウェーデンのおすすめスポットについて、ゆるふわな会話が続いたのですが(笑)、この後のトークショーでは、「ストックホルムでは、ロングホルメン島がおすすめだよ」と、きちんと答えていました。(あるじゃないですか!)

「日本語を覚えるのに、何杯のビールが必要かな~?」と、来日時、バーからTwitterでつぶやいていたウルリックさん(笑)結構飲まないといけないかもしれませんが(!)、ぜひまた日本に遊びに来てくださいね!

▼スウェーデン映画祭2016前夜祭では、未発表曲や代表曲を含む、計4曲を披露!
『スペシャルゲスト達とスコール(乾杯)!スウェーデン映画祭2016前夜祭レポート』 

【ウルリック・マンター】
1994年生まれ。2011年にアルバム『ウルリック・マンター』でデビュー。初登場で国内チャート1位を記録。妖精少年と呼ばれ、ティーンをはじめ、人気を誇る。2012年と2013年に来日。2016年、初主演映画『波紋(原題:Efterskalv)』がスウェーデンのアカデミー賞にあたる「ゴールデンビートル賞2016」を受賞。http://ulrikmunther.com/

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