11月20日(水)から3日間、家具や照明、デザイン雑貨・商材が一堂に集まり、新しい空間づくりを提案する国際見本市「IFFT/インテリア ライフスタイル リビング」が東京ビッグサイトにて開催。15カ国・地域から352社(日本259社、海外93社)が出展し、世界各国から約16,000名を超える来場がありました。
会場は、今年7月に出来たばかりの、2018年と同規模の東京ビッグサイト南ホール。大きな窓の向こうにある海を眺めながら、座って休憩もできて、とってもリラックスできる空間でした。
今回北欧区は、20以上ものブランドが紹介される「エストニア・パビリオン」に注目。エストニアのデザインを、この規模で披露するのは日本では初めてとのこと。本国を代表するデザインから、今注目の最新ブランドまで網羅した内容に。
手つかずの美しい自然と、高度なデジタル社会が共存するエストニア。一体どんなデザインがあるのか。エストニアを代表するアップサイクルの先駆的なブランドから、本国のカルチャーの空気をまとったグッドデザインまで、一挙ご紹介!今回は前編をお届けします。
Killud(キッルド)
木炭やひびが入った車のフロントガラスの、フォルムやひび割れそのものにアート性を見出したアクセサリー。エストニアの森の苔を樹脂で閉じ込めたネックレスなども。ブランド名「Killud」は、「ガラスの破片は幸運と運命のかけらである(killud toovad õnne)」というエストニアのことわざからだそう。全てエストニアでハンドメイドされています。https://www.killud.com/
Reet Aus(レート・アウス)
「エストニアで知らない人はいない!」という、言わずと知れたアップサイクル・ブランド。エコへの意識が高く、端材の生地を継ぎ合わせたデザイン。いったん繊維にほぐし、試行錯誤の末に作られたリサイクル・デニムから作られたセーターも(上段手前グリーンのセーター)。矢印はレート・アウスの代名詞的なデザイン(上段のTシャツ)。スウェット地のトップスは新作(下段左側)。
ユニセックスで大人から子供まで着ることができます。デザイン性、クオリティ共に、リサイクルの材料を価値あるものに変身させた、ファッション業界におけるアップサイクルシステムの先駆的存在。https://www.reetaus.com/
WOH(ウォフ)
サウンドがユニークなブランドネームですが、「Warm of Home」の頭文字を取って「WOH」という、素敵なコンセプトがありました。リサイクルプラスチック70%のPETフェルト製のハンガーは、ニットやコートなど重みがあって型崩れ衣類に適した設計。ハンガー自体はとても軽量、そのままでもインテリアに。同じくリサイクルプラスチック70%のPETフェルト製の、サイドテーブルにもなる蓋つき収納ボックスもあります。http://www.woh.ee/
Lentsius Design(レンツィウスデザイン)
Kairi Lentsius(カイリ・レンツィウスがデザインを手がけるユニセックスなアクセサリーブランド。リサイクル金属や軍用のテントを再利用し、刺繍を施してアップサイクルしたバッグコレクションやコートなども印象的。全てエストニアでハンドメイドで作られています。https://lentsiusdesign.com/
白の照明はTamma Design(特集記事後編に登場)のセラミック製ランプ「Shoes」。手前の赤と黒のスツールは、エストニアの民族芸術を現代へと蘇らせているデザイナー、Kerttu Laane(ケルトゥ・ラーネ)。伝統的なリボンのテキスタイルのデザインを座面に採用。
Estonian Design House(エストニアデザインハウス)
2010年よりエストニアデザイナーズ協会によって運営されるショップ。インテリアからファッションまで、100人以上ものエストニアのプロダクトデザイナーを紹介しています(上画像)。旧ソ連時代に製造されたエナメル加工の鍋底や側面の柄の部分を一部切り取って作られた「Urmas Lüüs(ウルマス・ルース)」のブローチなどを見ると、1991年の旧ソ連からの独立が人々にとって大きな出来事であり、デザインにも刻まれていることがわかります。https://www.estoniandesignhouse.ee/
IFFT/インテリア ライフスタイル リビング ※終了しました
会期:2019年11月20日(水)~22日(金)
会場:東京ビッグサイト 南1・2・3・4ホール
https://ifft-interiorlifestyle-living.jp.messefrankfurt.com/tokyo/ja.html
▼後編はこちら!
【特集】エストニアの最新デザイン大集結!IFFT/インテリア ライフスタイル リビング(後編)