2008/11/20 今日は「フィンランド」よりこんなニュースが届きました!

フィンランドデザインと日本伝統美のあわせ技


「Pot(2006)」
Designed by Tauno Tarna


「Kitchen ware(2006) 」
Designed by Tauno Tarna,
Heikki Orvola

デザイン・フォーラム・フィンランドにて、フィンランドのインテリア・アーキテクトTauno Tarnaが手がける南部鉄器の個展が開催されている。日本の伝統工芸のひとつである鋳鉄技術を使い、今のモダンな暮らしに合うようにデザインされたキッチンウエア・コレクションがずらりと並ぶ。

南部鉄器とは岩手県盛岡市の伝統工芸品として知られる鉄器。17世紀頃、南部藩主が京都から盛岡に釜師を招き、茶の湯釜をつくらせたのが始まりといわれている。この地域では良質な鉄材料が豊富だったことから鉄器づくりが栄え、現在では日本を代表する伝統工芸品として世界中に知られるようになった。

Tauno Tarnaは世代を超えて受け継がれてきた鋳物の伝統美に魅せられたデザイナーの一人。2006年、とあるデザインプロジェクトを推進するため岩手県に招待され、来日したことがあるという。その時にもTarnaが手がけた南部鉄器の新作コレクションが披露された。

今回Tarnaの南部鉄器展で紹介されている鋳鉄作品は、本人デザインによる日本風の作業場にて制作されたものだという。日本の伝統に少しでも近づけるよう、細部に至るまでとことん追求。現代社会で暮らす人がいかに使いやすいかを考えながら作品づくりに励んだ。コレクションには、ソースパンやポット、家庭用とレストラン用両方に使えるボウルなど、キッチンでの出番が多く実用的なものが揃っている。

作業中、日本人の作業チームにすんなりと入りやすかったと語るTarna。実際、フィンランドと日本は工芸品に対する価値観が非常に似ているのだそう。シンプルさ、使いやすさを追求し、素材に敬意を払い、それを生かす。Tarnaの南部鉄器展で、フィンランドと日本の融合と互いの文化の美しさに、惚れ惚れさせられるに違いない。

Tauno Tarnaの南部鉄器展(Nanbu Tekki)は11月30日まで。


北欧ニュース編集員


南部鉄器、大好きです!あのほっこりとしたフォルムと、ニッポンを物語るたたずまいと貫禄は見ているだけで癒されます~。見本市などにお邪魔すると、ツツツーーと引き寄せられては、なぜか写真ばかり撮らせてもらっていたり(笑)

Tauno TarnaさんのKitchen ware(2006) のフタ部分のデコレーション・デザインを担当したのはHeikki Orvolaさんだそうです。Heikki Orvolaさんは、ガラスや陶器、鋳鉄や織物にいたるまで幅広く活躍しているデザイナーさんです。伝統工芸と、モダンなフォルムやデコレーションとの出逢い。とっても素敵です♪♪

※次号はお休みです。

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