①Vesa Kattels ②Katriina Nuutinen ③Shinsaku Fukutaka |
10月29日より、新宿パークタワーにて「グラスデザインUpdate2009展」が開催される。
「グラスデザインUpdate2009展」は、フィンランドのヘルシンキ芸術デザイン大学で講師を務める中田一志氏と大学院生、そして若手デザイナー達が手かげた、現代の「ガラスデザイン作品」約30点が披露される。
1950年代頃より、タピオ・ヴィルッカラ、カイ・フランク、ティモ・サルパネヴァといった現代にも名を知られるガラスデザイナーを生み出したフィンランド。
彼らが創りだすデザインは“モダニズムデザイン”として知られており、時を経てもモノの価値が変化しない造形“timeless design products”として現代まで様々な分野に影響を与えてきた。
60年~70年代に入ると、米国から始まったスタジオガラス運動、教育機関のガラス工芸、工業デザイン、世界経済など、ガラスデザインを取り巻く環境が劇的に変化。
作品にも大きく反映されていくことになる。
現在、今という時間を映し出す「timely design product」といった、「今」が大切な要素となっているデザイン界。時間を越えて生き続ける「timeless design product」をさらに進化させつつ、「timely design product」の開発を進めながら新たなガラスデザインを生みだしていこうというのが、今回の展示会の目的でもある。
展示内容は、食器や照明器具といったインテリアを中心としたガラスデザイン作品。
イッタラグループのヌータヤルヴィガラス工場、ヤーコ・リーカネン氏のJL GLASS工房、そしてヘルシンキ芸術デザイン大学(工房科)のもとで製作された作品がずらりと並ぶ。
ヘルシンキ芸術デザイン大学で製作されたものの中には、製品化可能な作品の他に、コンセプトを追究する研究段階の作品もあるというから興味深い。
ヘルシンキ芸術デザイン大学の大学院生からの出展者は、カトリーナ・ヌウーティネン(Katriina Nuutinen)、ピーヤ・ハウタマキ(Piia Hautama)、サトゥ・ヤーラマー(Satu Jaaramaa)、シンサク・フクタカ(Shinsaku Fukutaka)、トーマス・ロッシ(Tuomas Rossi)、ベサ・カッテルス(Vesa Kattelus)の計6名。
デザイナーからの出展者は、ヘイディ・プーマライネン(Heidi Puumalainen)、キルスティ・タイビオラ(Kirsti Taiviola)、マルユッカ・タカラ(Marjukka Takala)、ミッコ・パーッカネン( Mikko Paakkanen))、スサンナ・ホイッカラ(Susanna Hoikkala)、タニア・シピラ(Tanja Sipla)、トンミ・テラスト(Tommi Terasto)の計7名。
「グラスデザインUpdate2009展」は11月8日(日)まで。入場料無料。
問合せ先 リビングデザインセンターOZONE 03-5322-6500
http://www.ozone.co.jp/event_seminar/event/detail/846.html
北欧ニュース編集員
ヘルシンキ芸術デザイン大学デザイン学科講師でもあり、作家でもある中田一志先生は、ヨーロッパを拠点に写真、ガラスのアートプロジェクトや作品などを発表するかたわら、大学ではヨーロッパ地方文化&国際社会をキーワードに教鞭をとり、デザイン内外の研究に携わっているそうです。
「グラスデザインUpdate2009展」は、TOKYO DESIGNER’S WEEK2009の一環として開催される展示会。数々のガラスデザインを生み出してきたフィンランドの若手デザイナーの作品に触れられるチャンスです!興味のある方は、ぜひ足を運んでみてくださいね♪
※次号2回お休みになります。ご了承くださいませ。