photo by Elina Sirparanta |
来年の夏、ヘルシンキ市内の風景が何かいつもと違って見えるかもしれない。
というのも、ヘルシンキ市が来夏に、ある新しいシステムを街に導入しようとしている。
「シティ・バイク」というシステムだ。
ストックホルム市が現在導入しているものに近いシステムで、およそ40ものスタンドが取り付けられた、乗り降り自由な自転車ステーションを、首都圏のさまざまな場所に設置。トータルで500もの自転車を首都圏の人に利用してもらおうという計画である。
ヘルシンキ・シティ・トランスポートのプロジェクトマネージャーの話によると、まだはっきりとした日程は決まっていないものの、来夏には自転車を利用できるよう進めていきたいとのこと。
実はヘルシンキ市、過去に市民が自由に使える市営の自転車を導入していたのだが、乗り心地が良くなかったのか、自転車自体が非常に不人気だったという。
しかも、頻繁に破損や盗難のターゲットにされていた。
新しいシティ・バイク計画によると、不人気だった自転車を見直し、今度はギア付きの最新型自転車で、運転しやすく、しかも安全に動き回れるものになるとのこと。
自転車への破壊行為を防止するために、自転車を利用する際には、トラベル・カード(ヘルシンキ市内の交通機関の乗り降りが自由になるカード)、クレジット・カード、携帯電話なとが必要となる。自転車スタンドにはコンピューターが内臓されており、誰がどの自転車に乗り降りしたかを判別できる予定。
料金は利用しやすいコスト設定が検討されているが、自転車の利用料だけでは十分ではないと考えられており、自転車、またはバイクスタンドに広告を設置し、利用料と広告料とで運営していくという。
たとえば、通勤者がメトロ各駅にあるスタンドから自転車をピックアップし、自転車で会社や目的地まで行ったり、フィンランド国内外からの観光客が市内を巡ったりするのに、シティ・バイクの利用が期待される。案内や注意書きはいくつかの言語で表記し、世界各国からのビジターに対応していく。
北欧ニュース編集員
スウェーデンのシティ・バイクシステムなどを研究して、ヘルシンキに合ったシティ・バイクが誕生しそうですね。
きれいな空気で知られるヘルシンキ。エコ先進国として、さらなる努力をしていこうと♪
ちなみに、バイクスタンドの利用時間は朝6時から夜9時まで。最長で3時間利用可能だそうです。
【お知らせ】
いつもご愛読ありがとうございます。
北欧ニュース編集員担当者の仕事の都合上、次号(11/1、8、15)の北欧ニュースの配信はお休みさせていただきます。ご了承ください。
次号の北欧ニュースは1ヶ月ほど先になりますが、どうぞお楽しみに!