photo by Elina Sirparanta |
デンマークをはじめ、北欧諸国ではオーガニック(有機)フードのニーズが年々高まっている。フィンランドもまた例外ではなく、2000年頃からオーガニック農業に切り替える農家が増えてきたという。
食品安全機関Eviraの報告のよると、今年もオーガニック農業へ転身している農場の数が上昇傾向にあり、今月の時点で、365もの農場がオーガニック認証を受けるために申請手続きをしている。365の農場のうち、113が家畜生農場とのこと。
今年はオーガニックフード商品を製造する企業も多く、すでにおよそ100もの企業が新規参入。特に目立つジャンルは「パン屋」だという。
オーガニック農場が増えているのは、若い人が既存の農場を引き継ぐことをきっかけに、オーガニック農業へとチェンジしているという背景がある。また、人工肥料や人工飼料の価格の高騰などが理由で、自然農法に変えようという動きがあるのではないかと言われている。
現在、およそ4300もの有機農家を抱えるフィンランド。今年の新規参入農場を入れると、オーガニック農業に従事している農場は、全体でおよそ9%に引きあがるとのこと。
2020年までにオーガニック生産を20%にまで引き上げたいと掲げるフィンランド政府。
フィンランド南西部の地域では、オーガニック農業が5%以下とかなり後れをとっているが、カイヌーやオーランド諸島では20%の目標をすでに達成、北カレリア地方はあと少しで到達するところまで来ている。
北欧ニュース編集員
食の安全は日本でも意識が高いテーマですよね。
ちなみに、ウィキペディアの「有機農家」によると、世界で最も有機農業のシェアが高いのはオーストリアの10.3%。これにスイス、フィンランド、スウェーデンなどの6~8%が続いているようです。日本ではまだまだ低く0.6%。米国は0.2%なのだそうです。