Nancy Bundt/ www.visitnorway.com |
父親による育児参加率が非常に高いといわれる北欧諸国。
中でもノルウェーは1993年に育児休暇の一定期間を父親に割り当てる「パパ・クオータ制度」を導入して以来、2000年に入ってからなんと育休取得率約90%となり、父親となったほぼ全員が育児を経験しているというイクメン国だ。
女性の社会進出率といい、いまや父親が育児休暇を取得するのは当然だという考えのノルウェー。出生率も徐々に増加しているという効果も現れている。
その育児休暇システムに今月、ノルウェー政府は新たに変更を発表。
父親が取得しなければ権利が消滅してしまう育児休暇期間「12週間」を「14週間」へと延長し、子供が生まれて3年のうち、両親合わせて取得できる期間「47週間」も2週間プラスされ「49週間」へ(この期間の支給は出産前の給料の100%)。さらに、最長で「57週間」取得可能だったのが「59週間」まで取得できるようになった(支給は出産前の給料の80%)。
父親への割当期間を長くすることによってさらなる育児参加を促し、職場での男女格差を埋めることが目的だという。2013年7月1日より施行される予定。
ちなみにスウェーデンでも1995年に同様の「パパ・ママ・クォータ制度」が導入されており、父親の取得率は約80%だといわれている。こちらもまた、父親または母親が取得しなければ権利が消滅してしまうという仕組みになっているとのこと。
北欧ニュース編集員
パパ・クオータ導入前のノルウェーでも父親の育休制度はあったそうですが、実際に取得する人はほとんどいなかったようです。1990年代当時の取得率は今の日本のように一桁だったとか。
日本でも「パパ・ママ育休プラス」や「パパ休暇」などが導入され、少し取得率がアップしているようですよね!
平成24年4月26日に厚生労働省が発表した「平成23年度雇用均等基本調査」で、育児休業取得者の割合は、女性が前回調査と比べ4.1ポイント上昇の87.8%。
男性が、同1.25ポイント上昇の2.63%で過去最高だそうです!
世界的に見ると低い数字ですが、1%もなかったようなところからみると、日本もかなりの進歩ですよね。