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今年10月、デンマークのフューネン島にある国立公文書館で、大量の書物で調べものをしていた地元の歴史学者Esben Brageさんが、小さく折りたたまれた黄ばんだ紙を発見した。
「これは何か特別なものに違いない!」と、第六感が働いたというBrageさんは、すぐさま館職員に知らせたところ、なんとデンマークが誇る童話作家・詩人、ハンス・クリスチャン・アンデルセンの作品「The Tallow Candle(獣脂ろうそく)」ではないかという話があがった。
「The Tallow Candle」は1820年代に書かれたものであるが、その存在には謎が多かったという。700ワードの原稿のコピーが発見されたことで、アンデルセンが少年期に書いたものではないかとも言われていた。
10月の発見から2ヶ月後。今月Brageさんの予想どおり、H.C.アンデルセンが初めて書いたおとぎ話の作品ということが判明。発見された小冊子は、アンデルセンの少年期の親友でPlum一家の親友でもあった、Bunkeflo婦人に捧げられたものだという。
原稿はアンデルセンによる手書きのオリジナルではなく、Bunkeflo家からPlum家に宛てられた2人目の手書きによるものであるが、アンデルセンの作品で初めて“複写”された、記念すべきものであるとのこと。
Brageさんは地元の歴史学者で、小さな島に関するドキュメントやPlum一家の家族歴などを調べており、大きな箱4個分にもなる約1000もの書物をコペンハーゲンの中央公文書館から取り寄せた際、その貴重な作品に出くわしたという。
The Tallow Candle(獣脂ろうそく)
http://en.wikipedia.org/wiki/The_Tallow_Candle
北欧ニュース編集員
「獣脂ろうそく」は、人生の目的を見つけることができないでいた“獣脂ろうそく”が、獣脂のろうそくの炎を灯し、自分自身と、自分の仲間のために喜びと幸せを見つけていくという物語。非常に奥深いですね!少年期に書いていたなんて、それだけでも驚きです。
偶然発見されたこともすごい上に、親友の(Bunkeflo家の)ご婦人に宛てていたこの物語を、そのご婦人が親友(Plum家)に宛てていたというのにも感動を覚えました。
とても素敵な物語だから、親友に教えてあげようと写してあげたのでしょうか?
物語ってそうやって、人から人へとつながって、語られながら、広がっていくものなんですよね。
とても素敵なお話ですね。
今年最後の北欧ニュースとなりました。
みなさま、いかがでしたでしょうか?
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