Elina Sirparanta |
現在、フィンランドでは、フィンランド・ラップランドの地域に、国立公園の建設案があがっているという。その建設案に不安を抱いているのが、“フィンランドの腕”と言われる地域に位置する、フィンランド最北西部のキルピスヤルヴィ村の住民たち。
ノルウェーの国境にあるキルピスヤルヴィ村には、年間を通じて人口約100人が住んでいる。大規模な建設案だと、村はほぼ全て公園の土地と化し、最も小規模な建設案でも、村の周辺部分は公園に含まれてしまう。
影響を受けるであろう多くの地元住民たちが、公園建設にあたり実施されようとしている厳しい規則などに不安と不満を抱いている。
たとえば、スノーモービルの使用に制限を設ける、または使用禁止といった内容だ。
スノーモービルが使えなくなってしまっては、この土地の最大の収入源の一つともいえる観光業を行えなくなってしまう。人々の生活にかかわる非常事態だ。
今後も議論は続く予定。
“ヨーロッパで最も空気が綺麗な場所”とも言われるキルピスヤルヴィ村。
イタチの仲間であるクズリ、タカ、半家畜化されたトナカイたちが生息する場所で、およそ2200平方キロメートル以上にもおよぶ荒野が広がっている。
スキーや犬ぞり、ハイキング、魚釣り、パラグライダーやヘリスキーといった、大自然を利用した多くのアクティビティを楽しめる観光スポットとしても知られている。
ちなみに、1月の平均気温は-13.6℃、7月で10.9度。
キルピスヤルヴィ村
http://www.kilpisjarvi.org/index_en.htm
北欧ニュース編集員
なかなか難しい問題ですね。公園が建設され、あたりが整えば、観光客も今より増加する可能性がありますが、住民たちにとっては、これまでの暮らしがあります。
国もきちんと意見を聞いて調査しているそうですので、今後どうなっていくか、目が離せないですね。