Photo by Morten Bjarnhof |
コーヒーの摂取量が世界的に見ても非常に高いことで知られる北欧諸国。
カフェで仲間や友人と語らうときには、美味しいコーヒーに甘いペストリーやお菓子はマストアイテム。
特にシナモンロールは共通して愛されているスイーツだといえるのではないだろうか。
デンマークには、硬いパンを薄く切り、その上に野菜や肉・魚などを美しく盛り付けていただく「オープンサンド」や、日本で「デニッシュ」と呼ばれる生地を幾層も重ねたサクサクのパンなどが有名であるが、もちろんシナモンロールも定番。そのシナモンロールの含有物に関して、調査が入ったという。
デンマークの獣医・食品管理機関によると、デンマークで売られている丸いぐるぐる巻きの形をしたkanelsnegel(シナモンロール)や、編みこみ模様をしたkanelstang(シナモンツイスト)の使われるシナモンに含まれる香り成分「クマリン」の量が、EUの定める規定値を超えているという。そのため、デンマークのベーカリーでは、生地に入れるシナモンの量を減らすよう指導を受けた。
これに対し、デンマークの業者たちは猛反発。美味しいこだわりのシナモンロールを作るためにシナモンの量を減らすのは非常に難しい、EUの規定値が厳しすぎると反論した。
なぜシナモンの使用量が定められているのか。それは、シナモンに含まれている化学化合物「クマリン」を過剰摂取すると、肝機能に悪影響が出る可能性があるため。EUでは、焼き菓子などに含まれるクマリンの量が、1つのペストリーにつき15mgまでと決められている。
隣国スウェーデンのシナモンロールはどうか。なんと、デンマークの約3倍のクマリンが含まれているという。
しかし、「伝統的かつ季節的な食品」として特別分類されているため、EUからあまり厳しく言われることがない様子。
デンマークではシナモンロールをそのような分類で分けてはいない。今後、伝統的かつ季節的な食品扱いにするのか、または、シナモンに含まれるシナモン中のクマリンの量をEU規定値まで減らしていくのか。
シナモンの独特の香り成分としての役割を担う「クマリン」。減らすとシナモンロールの味は変わってしまうのか。
今後の動向が非常に気になるところだ。
北欧ニュース編集員
ごぶさたしております!あらためまして、2014年もどうぞよろしくお願いいたします。
1月もあっという間に半分すぎちゃいましたね!日々大切に過ごしていきたいと思っております。
今日は「シナモンロール」の話題!
今まで食べていたシナモンロールからシナモン特有の香りが減ってしまうのは・・・
「シャリが酢飯でないお寿司」とか、「塩気のないおにぎり」、みたいな感覚でしょうか?(ちょっと違う?)
シナモンに含まれる「クマリン」とは一体?
香料や医薬品原料などに利用されるもので、日本では肝機能への安全性が定かではないということで、食品に「香料」として利用するのは禁止されているとか。
(ドイツ連邦リスクアセスメント研究所(BfR)が定める「シナモン中のクマリン」一日当たりの摂取量は体重1キログラム当たり0.1mg)
ダイエタリーサプリメントとしてシナモンサプリメントが出ていますが、過剰摂取に気をつけましょうとのことです。
参考文献は東京都福祉保健局HPより。
「シナモンを含むサプリメントの過剰摂取にご注意~含有する成分クマリンによる肝障害の可能性~」
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shokuhin/anzen_info/coumarin.html
スパイスやお菓子として摂取するシナモンの量では健康に害がないそうですが、サプリメントといった健康食品については気をつけてくださいとのことです。