Mari Tefre/Svalbard Global Seed Vault |
2008年2月にオープンしたノルウェー領スヴァールバル諸島にある世界種子貯蔵庫。
地球上の種子を冷凍保存する世界最大の貯蔵施設で、オープンしてから今年で丸6年が経過した。6周年を迎えた先週、約100ヶ国以上の国から、およそ2万以上もの作物がスヴァールバルに到着。
アメリカからは米、トウモロコシ、小麦といった野生種、赤オクラなど。ブラジルからは豆、さらには日本からオオムギのサンプルなども含まれているという。今回、このシードバンク(種子銀行)にオオムギを送ったのは、岡山大学の大麦・野生植物資源研究センター。
ここでは、オオムギを中心とした遺伝資源の多様性評価やゲノム情報解析が行われている。
スヴァールバル世界種子貯蔵庫を運営している独立組織「グローバル作物多様性トラスト」が設立されてから今年で10周年という記念の年に、日本からは初めてとなる第一号の種子が届いたことに対して、Haga事務局長は喜びの声明を発表している。
スヴァールバル世界種子貯蔵庫は、米マイクロソフト社の共同創業者としても知られるビル・ゲイツ氏の主導のもとに建設された。ここに世界中のジーンバンク(遺伝子銀行)から集められた種子の複製を貯蔵することにより、さまざまな品種の食用植物を確保することができる。
万が一、天災やさまざまな要因で地球上のどこかの植物の種が絶滅してしまった場合、貯蔵庫に保存した種子から再びその植物の栽培を始めることができるというわけだ。
スヴァールバル世界種子貯蔵庫にはなんと日本人が関わっている。貯蔵庫のモニュメントを手がけたのは、現代彫刻家の田辺光彰(たなべ・みつあき)氏。
【北欧ニュース・アーカイブ: 2007/09/04号】
「北極圏に巨大冷凍庫出現!その正体とは・・・?」
http://archive.mag2.com/0000039371/20070904050000000.html
(※過去記事内では、「スヴァールバル」を「スバルバール」と表記しておりましたが、今回の記事では「スヴァールバル」で統一しました)
北欧ニュース編集員
日本は作物種の保全・保護に対してアクティブに活動している国ということで、スヴァールバル貯蔵庫に日本からの作物が送られてきたことが非常に歓迎され喜ばれているようです。
2007年に上記の記事でスヴァールバル世界種子貯蔵庫が作られることに触れていますが、貯蔵しはじめてからもう6年も経つとは驚きです。
皆さんはこの貯蔵庫の存在、ご存知でしたでしょうか?