2015/09/15 今日は「フィンランド」よりこんなニュースが届きました!

フィスカース社、2016年内に陶器の製造を国外へ移すことを発表

デザイン性と質の高さで日本でも人気のイッタラやアラビアのプロダクト。
イッタラやアラビアを統括するグループ会社、Fiskars(フィスカース※)社が、今月9日、2016年内に同社の陶器製品の製造をフィンランド国内から、海外へ移すと発表した。

フィスカース社のプレスリリースによると、「Supply Chain 2017 再構築計画」の一環として実施されるもので、製造事業と流通ネットワークの競争力を向上させることが目的だという。
製品開発や管理、デザインやブランド関連の決定などは、引き続きフィンランドで行われる。

フィスカース社では2013年より、平皿やソーサーといった、平らなプレート製品に焦点を当てて製造しており、そのほかの陶器製品はフィンランド国外にある工場で作られているという。

今回の計画を受け、ヘルシンキの陶器工場で働く130の解雇者を出すことになり、工場全体に影響が出ることは不可避。フィスカース社は、成長・発展し、競争力を身につけ、ブランドを守っていくためだと話し、従業員をあらゆる方法で支援していく考え。

フィンランドデザイン史で重要な文化遺産ともいえるヘルシンキのセラミック工場「アラビアファクトリー」。
フィスカース社としてもこの遺産を守っていきたいと、その方法を模索しているところだという。

フィスカース社は1649年、フィスカルスというフィンランドの小さな村に製鉄所として誕生。
現在は、Fiskarsをはじめ, Iittala、Royal Copenhagen、Arabiaといった北欧ブランドのほか、WedgwoodやWaterfordなど、世界的に知られるブランドを抱えるフィンランド屈指の国際的大企業に成長。

(※)フィンランド語では「フィスカルス」。ここでは「フィスカース社」で統一。

フィスカース・グループ
http://fiskarsgroup.com/
アラビア
http://www.arabia.fi/


北欧ニュース編集員


日本人にも人気のスポット「アラビアファクトリー」が閉鎖するという衝撃的な話題があがっています。
フィスカース社のプレスリリースには、「ヘルシンキ・セラミック・ファクトリー」という表記の仕方で、アラビアファクトリーという記述ではないのですが、アラビアファクトリーのことを指しているでしょう、ね。。
ブランドが世界で生き残る道を考えての決定だと。。
閉鎖になるアラビアファクトリーの建物ですが、今後どんな風になっていくか、こちらも気になるところです。

※9/22、29の配信はお休みさせていただきます。

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