Moominvalley. Photo: Olli-Pekka Latvala Draft for Moomin Museum. Taina Vaisanen 2015. |
ムーミンの原作者トーベ・ヤンソン生誕100周年を記念する行事がフィンランドをはじめ、世界各国で行われた2014年。日本でも大きな展覧会が開催され、松屋銀座で行われた「MOOMIN!ムーミン展」は、3週間で13万人以上、1日に約6500人が訪れるという大変なにぎわいを見せた。同展はその後、国内10ヶ所を巡回。
フィンランドを訪れる日本人観光客もまた年々増加傾向にあり、本場のムーミンスポットも大人気。そのひとつ、タンペレ市にあるムーミン谷博物館が、2017年5月に新しく「タンペレ・ムーミン美術館(Tampere Moomin Art Museum)」としてリニューアルオープンする。
タンペレ市立美術館1階にあるムーミン谷博物館の新しい引っ越し先は、北欧最大級の会議・コンサートホールであるタンペレホール。トーベ・ヤンソンの原画スケッチや絵画およそ2000点(うち約800点がムーミン関連)をはじめ、芸術家トゥーリッキ・ピエティラが製作した40作余りのムーミン・ジオラマなど、ムーミンシリーズの本にもとづいた作品が紹介される。現在、立体のコレクションは一部しか展示されておらず、新しい美術館ではできるだけ多く披露される予定。
また、より広いスペースとなる美術館では、トーベが残した色調からアイデアを得つつ、ムーミンの本で描かれる知恵やユーモア、冒険心、あたたかい友情といったムーミンの世界を、五感で楽しむことができる体験型展示になるという。
タンペレホール内には、美術館の来館客も利用できるトーベ・ヤンソン図書館、ムーミン関連商品が並ぶショップもオープンする予定。
現在のムーミン谷博物館は2016年10月に閉館。2016年11月からオープン直前の2017年5月8日までの半年間は、タンペレホールにて、ムーミンに関連したデジタル画像や新しいムーミン美術館を紹介する展示が披露される。
今年9月、この新生ムーミン美術館を発表するために来日した、タンペレ市立美術館のタイナ・ミュッリュハルユ館長は、「2017年5月9日のオープンからの1週間はスペシャルウィーク。毎日イベントがあります。ぜひ来館していただきたい」とラブコール。世界的大物ミュージシャンのライブもこのタンペレホールで計画されているとか。
現在のムーミン谷博物館の来館者は年間約4万人ほど。日本人観光客は最も多く、成人75%のうち60%が日本人。ロシア、韓国と続き、最近では中国からも増えているという。新しいムーミン美術館誕生の暁には、年間10万人の来館者を見込んでいるのこと。
【現】タンペレ市立美術館 ムーミン谷博物館(Tampere Art Museums Moominvalley)
※2016年10月30日まで!
http://muumilaakso.tampere.fi/ja/museo/
【新】タンペレ・ムーミン美術館(Tampere Moomin Art Museum)
※2017年5月9日よりタンペレホールにてオープン!
住所:Yliopistonkatu55, Tampere, Finland
北欧ニュース編集員
「ナーンタリのムーミンワールドのほうが家族から人気が高いけれど、アート作品が並ぶ美術館にもぜひ来てほしいわ。2017年5月以降ね!」とタイナ館長。
マヌ・ヴィルタモ駐日フィンランド大使は、「2017年の美術館のオープニングに行くよ」と今から楽しみにしているご様子。
これまでより広いスペース、そして体感型。また違う角度でムーミンの世界を味わえそうですね!
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