Lena Granefelt/imagebank.sweden.se スウェーデンではルッセカットという サフラン入りの黄色いパンを食べる 習慣がある。 Cecilia Larsson/imagebank.sweden.se |
寒く、暗闇に包まれる時期に、あたたかさと光をもたらす「ルシア祭(※)」は、毎年12月13日に行われる伝統的な行事。
スウェーデンやフィンランドでは、各地の地元紙上で、その年のルシア役の女の子を選ぶコンテストが行われたりする。毎年ルシア役に誰が選ばれるのかという話題で盛り上がるのが「ルシアコンテスト」である。
スウェーデン系フィンランド紙によると、今年のフィンランドを代表するルシアに選ばれたのはKauniainen出身のSonja Lehtoさん(19歳)。18~23歳までの10人の中から見事ルシアの座に輝いたSonjaさんは、両親と姉、妹、弟と2匹の犬と暮らしており、体操のコーチを務めているという。ピアノやバイオリンが得意で、バイオリン歴12年という腕前。体操と音楽が大好きな女の子だ。
ルシアとなったSonjaさんは13日当日、ロウソクの火を灯した冠を頭にかぶり、赤い帯の付いた裾の長い白いローブを着て街を練り歩く。ヘルシンキ大聖堂での戴冠式の後、ヘルシンキ中心部を歩くパレードが行われる予定。
今年はちょうど日曜日にあたるルシア祭。週末にはすでに80以上もの訪問先が決定しており、12日の土曜の朝から13日の午後まで、さまざまな施設や教会に姿を現す予定とのこと。
ルシアとしてのお役目は、年明け1月末まで続くという。
スウェーデン系フィンランド紙による
2015年の「フィンランド・ルシア」候補者
候補者#3がSonja Lehtoさん
http://hbl.fi/lucia
北欧ニュース編集員
今年もこの季節がやってきました。毎年「ルシア」に選ばれる女性がどんな方なのか、北欧区もすっかり楽しみになっています。歌が上手なことはもちろん、公共の場に顔を出すということで、社交的で人と会うのが好きな方であることも重要ですね。
こういった国民全体が盛り上がる伝統行事が続いていくというのは素敵なことです。
ちなみに、スウェーデン系フィンランド人を代表する著名人には、今年生誕150周年を迎える作曲家ジャン・シベリウスや、ムーミンの原作者であり画家のトーベ・ヤンソンなどがいます。
※ルチア祭とも呼ばれますが、ここではルシア祭に統一しています。