(c)FDC / Philippe Savoir (Filifox) ニコラス・ウィンディング・レフン監督作 『THE NEON DEMON』 |
ベルリン国際映画祭やヴェネツィア国際映画祭と並び、世界三大映画祭の一つと呼ばれるカンヌ国際映画祭(カンヌ映画祭)が5月11日に開幕した。
コンペティション部門の審査委員長は、『MAD MAX: FURY ROAD』などで知られるオーストラリアのジョージ・ミラー監督。審査委員には、『The Hunt(偽りなき者)』(12)でカンヌ映画祭男優賞に輝いた経歴を持つデンマークの俳優、マッツ・ミケルセンも名前を連ねている。カンヌでは、主演映画『The Salvation』(14)も上映され、日本では昨春、『悪党に粛清を』というタイトルで公開。初来日を果たしたことでも記憶に新しい。
映画祭を彩るコンペティション部門。北欧からは、2011年に『ドライヴ』(11)で監督賞を受賞したデンマークのニコラス・ウィンディング・レフン(Nicolas Winding Refn)監督による米・フランス・デンマーク合作映画『THE NEON DEMON』が上映される。美に取りつかれた女性たちが、野心に満ちたモデル・ジェシーの若さとバリタリティの虜になってゆくホラー&スリラー映画。
また、ある視点部門では、2010年にシネフォンダション(映画学生)部門で1位獲得経験のあるフィンランドのユホ・クオスマネン(Juho Kuosmanen)監督によるフィンランド・ドイツ・スウェーデン合作『HYMYILEVÄ MIES(THE HAPPIEST DAY IN THE LIFE OF OLLI MÄKI)』が上映される。オッリ・マキはフィンランドに実在したボクサー。彼がやるべきことは、体重管理とボクシングに集中すること。そんな矢先、ライヤという女性に恋をしてしまう。1960年代が舞台となったモノクロ映画に仕上がっている。
その他、日本の河瀬直美監督が審査委員長を務める短編部門では、スウェーデンの夏のビーチでの小競り合いを描いたSimon Vahlne監督作『FIGHT ON A SWEDISH BEACH!!』(15分)が上映される。
日本からは、ある視点部門に、深田晃司監督による浅野忠信主演、日仏合作『淵に立つ』と、是枝裕和監督による阿部寛主演『海よりもまだ深く』(5月21日公開)の2作品が選出された。
是枝監督は、『誰も知らない』(04)で主演の柳楽優弥が男優賞を受賞、『そして父になる』(13)で審査員賞を受賞している。
第69回カンヌ国際映画祭の授賞式は、現地時間5月22日(日)。
第69回カンヌ国際映画祭 2016年5月11日(水)~22日(日)
http://www.festival-cannes.fr/
北欧ニュース編集員
今年もカンヌ映画祭の季節がやってきましたねー。
マッツ氏がコンペ部門の審査委員!どんな作品がパルム・ドール(最優秀賞)を獲得するのか、楽しみですね。
ある視点部門に、日本からも2本選ばれていますが、フィンランド作品も入りました。
こちらも非常に楽しみなところ!