「One to Watch賞」を受賞した「傳(でん)」の長谷川シェフ (C)The World’s 50 Best Restaurants |
6月13日、美食界のアカデミー賞といわれる「世界ベストレストラン50」の受賞式がニューヨークで行われた。
今年の北欧勢は50位以内に4店舗がランクイン。まずトップは、今春、ドキュメンタリー映画(※1)が日本でも公開され、何かと話題をさらうレネ・レゼピ率いるデンマークのNoma。昨年の3位から5位と順位を下げたが、閉店を宣言したにも関わらず、北欧美食界のトップに君臨している(2017年新店舗を開業予定)。
北欧2位となる28位にランクインしたのは、デンマークのGeranium。昨年は50位圏外の51位だったのが、大きくジャンプアップ。こちらも、年明けに公開された、世界の有名店が登場するドキュメンタリー映画(※2)に登場。今年、北欧諸国初のミシュラン三ツ星店となり、乗りに乗るラスムス・クフードの腕に注目が集まる。
北欧3位となる40位に入ったのはデンマークのRelae(昨年初登場45位)。2年連続で「持続可能なレストラン賞」を受賞。厳選された調味料や、有機農法の工程を踏んだ素材を90%以上使用することを徹底している。
また、41位には、スウェーデンのFavikenがランクイン(昨年25位)。今年ミシュラン二ツ星を獲得した、マグヌス・ニルソンによるスウェーデン北部の伝統料理を味わえる店で、現在3ヶ月先までほぼ予約が埋まっているという人気店。
昨年64位だったノルウェーのMaaemoは61位、93位にはスウェーデンのスコーネ地方にあるDaniel Berlinが入り、トップ100には計6店舗がランクインした。
1位に輝いたのは、イタリア・モデナのレストラン「オステリア・フランチェスカーナ」。日本では、東京の「NARISAWA」が、昨年に続き8位。アジアベストレストラントップの座も獲得した。続いて「日本料理 龍吟」が31位、さらに、総合77位だった東京の「傳(でん)」が、世界で1店しか選ばれないという、今年の注目すべきレストランに贈られる「One to Watch賞」を受賞し、日本勢を盛り上げた。日本はトップ100に計6店舗がランクイン。
世界ベストレストラン授賞式の開催地は、今年から毎年変わることになり、2017年はオーストラリア・メルボルンでの開催が決まっている。
世界ベストレストラン2016
http://www.theworlds50best.com/
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(※1)【映画】新しい北欧料理で革命を起こしたシェフ、レネ・レゼピを追う4年間の密着ドキュメンタリー
『ノーマ、世界を変える料理』(4/29公開)
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(※2)【映画】北欧の有名店も登場!撮影厳禁の美しい料理たちが次々と!『99分,世界美味めぐり』(1/30公開)
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北欧ニュース編集員
北欧勢、昨年はトップ100に8店舗入っていたのが、6店舗へ。やはり美食界も熾烈な争いが!
個人的に気になったのは、ペルーのリマにある「Maido」(13位)。「Highest Climber Award 2016」に輝いたこちらの店名、「まいど」って、あの関西弁の“まいど”?!
今、日本料理とペルー料理をかけ合わせた「Nikkei」という料理が南米で熱く、ヨーロッパでも大変評価が高いようです。スカンジナビアン料理もそうですが、世界の美食は止まるところを知らないですね。
今後どんなジャンルの料理が、店が出てくるのか、楽しみです。