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5月17日から28日まで開催されていたカンヌ映画祭が、各賞の授賞式を終え、幕を閉じた。
コンペティション部門では、北欧から1作品だけノミネートされていたスウェーデンのリューベン・オストルンド監督の『The Square』(スウェーデン・デンマーク・ドイツ・フランス合作)が、最優秀作品賞となるパルムドールを獲得した。
『The Square』は、ミュージアムの成功を願うディレクターが、プロモーションのために「The Square」という新しいインスタレーションを始めるという物語。
オストルンド監督とカンヌ映画祭との関わりは、2008年の「ある視点」部門で『インボランタリー』がノミネートされ、2014年には『フレンチアルプスで起きたこと』で同部門の審査員賞を受賞。
そしてついに今年はパルムドール受賞と、ともに歩み、縁深いカンヌで最高の結果を得た。
また、ショートフィルム部門では、フィンランドのTeppo Airaksinen監督作『Ceiling(Katto)』が、審査委員特別賞を受賞している。
コンペティション部門でノミネートされた河瀬直美監督の『光』、「ある視点」部門でノミネートされていた黒沢清監督の『散歩する侵略者』ともに、日本勢は受賞を逃した。
コンペティション部門の最優秀主演男優賞は、『YOU WERE NEVER REALLY HERE』のホアキン・フェニックス、最優秀主演女優賞には、『AUS DEM NICHTS (In The Fade)』のダイアン・クルーガーがぞれぞれ受賞。昨年、フィンランドのユホ・クオスマネン監督による『オリ・マキの人生で最も幸せな日』が受賞した、「ある視点」部門の作品賞は、Mohammad RASOULOF監督の『LERD (A Man of Integrity)』に輝いた。
リューベン・オストルンド監督作『The Square』(2017)
http://www.festival-cannes.com/en/festival/films/the-square
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『フレンチアルプスで起きたこと』監督最新作がノミネート!第70回カンヌ映画祭(北欧ニュース2017/05/09)
http://www.hokuwalk.com/Topic/page/page_id/022017050800015001/
北欧ニュース編集員
日本勢の受賞はなく、残念でしたが、なんと、スウェーデンのオストルンド監督作品がパルムドールを受賞。おめでとうございます!驚きの受賞だったようです。快挙ですね!
鋭い切り口で人の内の潜む“あるある”を、ブラックユーモアで巧みに描いた『フレンチアルプスで起きたこと 』の次の作品がカンヌ最高賞受賞作品とは・・・!
これは日本で公開される日が楽しみですね!