2018/03/06 今日は「ノルウェー」よりこんなニュースが届きました!

ノルウェーの北極圏に自家発電するホテル「Svart」、2021年完成予定






(c)Snøhetta/Plompmozes

ノルウェーのオスロ・オペラハウスをはじめ、世界で活躍する建築デザインオフィス「Snøhetta(スノヘッタ)」が、世界初の自家発電するホテル「Svart」のデザインを担当した。ホテルは、北極圏のSvartisen(スヴァルティセン)氷河のふもとに建設される。

名前の「Svart」は、ノルウェー語で「黒」という意味。スヴァルティセン氷河の名前や深い青色の氷河から、その名がついた。

自家発電するホテルとは一体どういうことなのか。
ノルウェーの他の同等クラスのホテルと比較して、およそ85%の年間エネルギー消費量を減らすだけでなく、ホテル自身でエネルギーを作り出す建物になっており、このことは北極環境で必要不可欠なことだという。

ホテルの屋根はクリーンな水力エネルギーで作られたノルウェーの太陽電池パネルで覆われるため、この地域特有の長い夏の夜もあることから、太陽エネルギーの年間生産量は非常に重要なものになる。

また、ホテルではヒートポンプに接続した地熱井を使用。ヒートポンプは地熱を建物に必要な温度にあたため、建物の総エネルギー消費量を削減することができる。

スノヘッタのKjetil Tradal Thorsen氏はSvartをデザインするにあたり、「北極圏という尊い環境に建物を建てるということは、自然の美しさと動植物を保護するという義務があるということ。希少な植物種や澄んだ水、スヴァルティセン氷河の青い氷といったユニークな環境を尊重し、持続可能な観光地を創出することが必要」だと述べている。

木々を組み立てたような特徴的なフォルムは、地元で見られる魚を乾燥させる干物の台や漁師小屋からヒントを得たという。鋼鉄やコンクリートは可能な限り避ける。

ホテルの建設はすでに昨年よりスタートし、2021年に完成予定。
ちなみに、Svartへのアクセスはボートのみ。また、ノルウェー北部で2番目に大きい街、ボードー市からSvartへ、シャトルボートが運行される計画もある。






北欧ニュース編集員


ノルウェーの有名建築オフィス「スノヘッタ」が北極圏のホテルをデザイン!
また、先月ご紹介した浮かぶスウェーデンの「Arctic Bath」(2018年12月開業予定)も北極圏ですね。
建築材は、どちらも木材がメインになる模様。もちろん環境に最大限配慮した建物に。
世界が注目するクリーンエネルギー、再生エネルギーといった最新技術を駆使した世界初の自家発電のホテル。北極圏からの新しい情報発信源となりそう。

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