Mari Tefre/Svalbard Global Seed Vault Renato Granieri/Visitnorway.com |
ノルウェー領スヴァールバル諸島にある世界種子貯蔵庫(The Svalbard Global Seed Vault)が、2008年2月26日の開設から10周年を迎えた。
スヴァールバル世界種子貯蔵庫は、自然災害などに見舞われた際に、世界の作物品種の種子が絶滅するのを防ぐため、地球上の種子を冷凍保存する世界最大の貯蔵施設。
この10年間で貯蔵庫に届いた作物の種子は、100万以上にもおよぶ。
北極圏のノルウェー領スヴァールバル諸島に設置された世界種子貯蔵庫は、世界中の種子の複製を貯蔵することにより、植物のさまざまな品種を確保し、自然災害や戦争、資源不足のために植物の種が失われてしまったとき、スヴァールバルに保存した種を使って再興することができるという目的で建設された。
ちなみに預けた種子は、各国や各機関の所有物とされ、これまでに世界73の機関から105万9646の種子が貯蔵されたという。この10年間で、預けた種子を引き出したことのある機関は国際農業研究センター(ICARDA)のみ。
理由は、シリアの内戦により稼動できなくなったICARDAが、レバノンやモロッコで研究や保全活動の立て直しをはかるために、小麦やレンズマメ、ヒヨコマメほか数種類の作物の種子を要求。現在の種子貯蔵庫の種子の総数は96万7216となっている。
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日本から第一号が到着!スヴァールバルで種子を冷凍保存(北欧ニュース:2014/03/04)
http://www.hokuwalk.com/Topic/page/page_id/022014030300015001/
北極圏に巨大冷凍庫出現!その正体とは・・・?(北欧ニュース:2007/09/04)
http://archive.mag2.com/0000039371/20070904050000000.html
北欧ニュース編集員
施設オープンから10年が経過したんですねー。
開設前となる10年前の北欧ニュースの記事もぜひあわせてご覧になってみてください。
日本からもオオムギなどの種子がスヴァールバル世界種子貯蔵庫に貯蔵されているそうです。
ちなみに、貯蔵庫のモニュメント「THE Seed 2009-IN ITUCO-NSERVATION」を手がけたのはなんと日本人!彫刻家の田辺光彰さん(1939-2015)です。
田辺光彰美術館 - 日吉の森庭園美術館