Alvar Aalto house Photo: Juho Kuva / Visit Finland |
北欧の近代建築とデザインのパイオニアとして知られるフィンランドの建築家、アルヴァ・アアルト。建築や都市計画といった大規模なものから、家具やガラス器といった日々の暮らしを彩るデザインまで、フィンランド国内外で多数の作品を手がけている巨匠が、今年生誕120周年を迎える。
1898年に生まれ、ヘルシンキ工科大学(現在はアアルト大学の一部)を卒業後、ユヴァスキュラにて建築設計事務所を設立。1924年に建築家のアイノと結婚。
パイミオのサナトリウム(パイミオ)で、建築家として国際的に知られるようになった。
他にもヴィープリ図書館(ヴィープリ)や、マレイア邸(ノールマック)、フィンランディア・ホール(ヘルシンキ)、アカデミア書店(ヘルシンキ)など、生涯にわたり数多くの建築作品を生み出している。
また、家具ブランド「アルテック」の共同創業者の一人としても知られており、スツール60をはじめ、ガラスメーカー「イッタラ」で製造されているアルヴァとアイノがデザインしたガラス器などもまた、時代を超えて愛されている。
フィンランドが生んだ偉大な巨匠の生誕を祝うために、今年は国内外で行事が行われており、アアルトゆかりの地で開催されるという「Alvar Aalto Week」もまた、いっそう盛り上がりそう。
今年の「Alvar Aalto Week」はユヴァスキュラが開催地。アアルトが少年時代や、建築を始めた初期の頃を過ごした街である。
Alvar Aalto Weekでは、建築や住宅から環境建築にいたるインタラクティブなイベントが予定されており、ガイドツアーやアートパフォーマンス、展覧会やレクチャーなども開催されるという。
また、ユヴァスキュラは、8月30日から31日まで予定されている「第14回国際アルヴァ・アアルト・シンポジウム」の開催地にもなっていたり、9月2日には、アアルトによって設計された、普段非公開のプライベート住宅を見学できる「アアルト・オープン・ハウス」も控えている。
「Alvar Aalto Week」(2018年8月27日~9月2日)
プログラムは5月末頃発表予定。
http://www.alvaraalto.fi/alvaraaltoviikko
北欧ニュース編集員
フィンランド国内にも数多くのアアルト建築がありますが、美術館や教会、図書館など、アメリカやドイツ、イタリアの建築も手がけています。北欧では、アアルト後期の作品として、デンマークのオールボー近代美術館などがあります。
今年はアアルト120ということで、アアルト作品をめぐる旅なんてのも、いいですね!
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アルヴァ・アアルト回顧展、ゆかりのあるデンマークの美術館で開催中(北欧ニュース:2017/02/14)