Photo: Stockmann / Kenneth Luoto |
フィンランドの首都ヘルシンキの中心地にある百貨店「ストックマン(Stockmann)」。
1862年創業の北欧最大の百貨店で、ヘルシンキに行ったことのある人なら必ずといっていいほど訪れるであろう、お馴染みのショッピングスポット。
2017年1月をもってオウル店は閉店となったものの、ヘルシンキの本店のほか、Itis、Tapiola、Jumbo、Tampere、Turkuに店舗を展開している。
ストックマンは百貨店のほか、映画『かもめ食堂』のロケ地として、日本人観光客にも人気のアカデミア書店(Akateeminen Kirjakauppa)のある建築家アルヴァ・アアルト設計の建物、Kirjataloを所有。その建物を108.6万ユーロでAEW Europe City Retail Fundに売却することがわかった。正式な取引は5月24日に行われる予定。
Kirjataloには、1階と2階にアカデミア書店(Bonnier Books)をはじめ、カフェ・アアルト、インテリアショップ、オフィスなどがテナントとして入っている。2階にはカフェ・アアルト、1階にはスターバックスコーヒーと2つのカフェがあるが、フィンランドで初めてとなるスターバックスコーヒーの出店に、2013年当時大きな話題になったことも記憶に新しい。
ちなみに、アカデミア書店はストックマンが1930年に買収し、1969年にアルヴァ・アアルトがデザインを手がけたKirjatalo内へ移転。ヘルシンキのアイコンとして人々に親しまれてきた書店は、2015年9月30日にスウェーデンのメディア企業Bonnier Books社に売却。ストックマンはアカデミア書店を手放したが、ビジネスはそのままヘルシンキのほか、国内の他店舗(オウル店以外)でもストックマン所有の建物内で続けられている。
北欧ニュース編集員
ストックマンは百貨店部門のほか、不動産部門やヨーロッパを中心に約490店舗を展開する衣料品店「LINDEX」部門があるそうです。LINDEXは、スウェーデン・ヨーテボリに本社を持つ、1954年に2人のスウェーデン人が立ち上げたファッションチェーン。
アアルト設計の「Kirjatalo」の建物自体もそうですが、オーナーが代わってもフィンランドを感じるお店は、ぜひ残していただきたいですね。