(Photo)ALA Architects |
2016年11月着工、ヘルシンキの大規模なプロジェクトとして注目される中央図書館。いよいよ今年の12月にオープンを控える中央図書館の名称は「Oodi(オーディ)」と決定。徐々にその全貌が明らかになってきた。
ガラスとスチールを使った構造、木製のファサードが特徴的な3階建ての建物は、伝統と現代建築のテイストをミックスさせたデザイン。目的によって利用しやすいようにと、階ごとにそれぞれ異なるサービスが提供されている。
フィンランドの図書館は本だけでなく、楽器の練習ができる防音ルームを利用することができたり、冬にはスノーシュー、雨の日には傘などの貸し出しもあるという。図書館は、人が気軽に出入りし、ミーティングポイントや交流する場となっている。そんなフィンランド人にとって身近な図書館がヘルシンキ中心部に誕生する。
まず1階には広々としたロビー、映画館、ギャラリー、イベント会場、家族向け図書館サービス、心地の良いカフェ・レストランといった、さまざまな目的の人が出入りしやすいサービスが充実。2階は、スタジオやゲームルーム、ミーティングスペース、ワークスペース、ワークショップなど、よりアクティブな人々のニーズを満たすために、学習や交流、家族や友人と過ごすスペースを提供。
そして3階は、本好きにはたまらない本だらけの世界。蔵書数は約10万冊と多くはないものの、本を読みながらリラックスするスペースやカフェなど、本とともにたっぷりと静かな時間を過ごすことができる。バルコニーからはヘルシンキ都市部の風景が一望できる。ゆったりとしたウェーブのついた有機的な白い屋根と3階の“雪の窓”のデザインは、まるで雪の層で建物が覆われているかのように見える。
Oodi内の施設は予約の上、市民はほぼ無料で利用できるが、映画館や多目的ホールなどの大規模なイベント会場を予約する場合は有料。早朝から晩遅くまで週7日オープン。年間250万人の来場者を見込んでいるとのこと。
北欧ニュース編集員
「Oodi」のオープン、楽しみですね!名前は、「覚えやすく、短く、発音しやすく、文章で使いやすいもの」ということから2600もの案から選ばれたそうですよ。
ギュウギュウに本棚を置くよりも、スペースを大切にしているイメージですね。ちなみに、トイレは無料で利用可。ワンちゃん連れの方は1階だけは入館可のようですが、アレルギー等のこともあるため、他の階に連れていくことはできないのでご注意を。
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