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今年もまもなく、聖ルチア祭がやってくる。クリスマス直前の12月13日に、毎年、主にスウェーデンやフィンランドで行われる伝統行事である。
この日、フィンランドのヘルシンキ大聖堂では、10代後半から20代前半の立候補者の女性の中から投票で決定した「フィンランド・ルチア」の戴冠式が盛大に行われる。ルチアに選ばれた女性は、1月末まで、恵まれない環境の人々をサポートするために募金活動をし、光と喜びを運ぶルチアとして、病院や高齢者施設を訪問するという任務をこなしていく。
10月になると、スウェーデン語系フィンランド人の社会福祉団体Folkhalsanが「ルチアコンテスト」を開催。10名の候補者の中から、今年の顔が決定した。ルチアに選ばれたのは、エスポー近郊の人口約1万人の小さな街、Grankulla(フィンランド語でKauniainen)出身の19歳の学生、ヘルシンキのスウェーデン学校で経済とビジネスを学ぶElin Qvistさん。
ルチア選出の連絡を受け、子供の頃からの夢が叶ったとElinさん。ルチアの候補者10名全員がルチアにふさわしい人ばかりで、まさか自分が選ばれると思ってなかったとコメントしている。他人を助けるということは、ルチアの重要な役割。美しい歌を歌ったりするだけでなく、12月という暗い時期に、苦境に立たされている人々の光となりたいと抱負を述べている。
ルチアは12月と1月に、病院や高齢者施設など、およそ100もの施設を訪問。その他にも国立博物館(12/14)やストックマンデパート(12/16)などにも姿を見せる予定。ちなみに、昨年行った募金活動では、16万4千ユーロも集められたという。
▼聖ルチア祭
開催日:2018年12月13日(パレードは18時頃から元老院広場よりスタート)
会場:ヘルシンキ大聖堂、元老院広場、アレクサンテリンカトゥ、マンネル ヘイミンティエ、エテラ・エスプラナーディ、マーケット広場
https://www.myhelsinki.fi/en/see-and-do/events/lucia-parade-2018
▼今年のルチアに選ばれたElin Qvistさん
https://www.folkhalsan.fi/
北欧ニュース編集員
今年もまた、とても多芸多才な10名が立候補していました。
人と交流することが好きなだけでなく、美しい歌を歌うことも大きな役割の一つ。
これまでに、なんらかの形でルチア祭に参加していたという経験者もいたようですよ!