※写真はイメージ Photo by Céline Au détour d’un chemin |
北欧の大手玩具チェーン「Fætter BR」を運営するTOP-TOY社が、今年1月半ばに、破産したことを発表した。「BR」といえば、赤いジャケットに青いズボン、黒いクマ毛皮の帽子をかぶった、デンマーク・ロイヤルライフガード姿の男の子のロゴマークで知られる玩具店である。
1950年、BRは、当時RoskildeにあったキオスクをEdithとBørge Rasmussenが引き継いだところから始まった。そのキオスクは、新聞や雑誌、日用品やパーティー用品を主に販売していたが、クリスマスシーズンのみ、玩具も取り扱っていたという。1963年に玩具チェーンとして設立し、店名には創設者であるBørge Rasmussenのイニシャルが用いられ「BR-Toy」と呼ばれた。
デンマークのみならず、スウェーデン、ノルウェー、フィンランド、ドイツ、フェロー諸島など、北欧や近隣諸国を中心に、約220店舗以上展開していたTOP-TOY社は、BRと共に、北欧エリアで展開する「Toys“R”Us」の運営にも携わっていた。昨年に再建を目指していた同社だが、2018年のクリスマスの売り上げが振るわず、期待外れの結果となり、店舗は12月31日に最終営業日を迎えたという。
TOP-TOY社破産の原因は、デジタル化、オンラインショッピングへの対応の遅れ、その間に競合他社が増加したこと。また、時代を経て多様化していった子供たちの遊び方の変化なども挙げられている。
さらに、以前は高い出生率を誇っていた北欧諸国だが、近年は出生率低下が問題となっており、少子化もまた、子供向け玩具の売り上げに影響しているといわれている。〔※ちなみに、2016年の出生率(女性1人あたり)は、ノルウェー 1.72人、フィンランド1.65人、スウェーデン1.85人、アイスランド1.80人、デンマーク1.71人(グリーンランド2.00人)とのこと〕
各店舗の閉店状況などは、http://www.top-toy.com/で情報を得ることができるという。
Fætter BR
https://www.br.dk/
北欧ニュース編集員
赤が基調となったポップな店内と、衛兵帽子をかぶった男の子のマスコットがキャッチーなおもちゃ屋さん「BR」。私もデンマークでお店に立ち寄った記憶があります。このマスコットキャラクターのロゴマークがなんともジワジワくるので、シワシワになるまでここのショッピングバッグをずっと持っていました(笑)
インターネットで手軽に色んなおもちゃを探したり、比較したりして購入できるようになりましたけど、子供たちは本来、自分で見たり触ったりするのが大好き。(その場から動いてくれなくなりますが!笑)街のおもちゃ屋さんが無くなるのは寂しいですね。