2019/12/10 今日は「日本・スウェーデン・フィンランド・デンマーク・ノルウェー・アイスランド」よりこんなニュースが届きました!

北欧各国の結果は?OECD学習到達度調査「PISA 2018」結果発表

2000年から経済協力開発機構(以下OECD)が実施する国際的な学習到達度調査、通称PISA(Programme for International Student Assessment)。15歳(高校1年生)を対象に、3年ごとに、読解力、数学的リテラシー(以下数学)、科学的リテラシー(以下科学)の3つの分野において調査を実施している。PISAの目的は、社会で必要な知識や技能をどの程度習得しているかを調べるためのもの。日本でも非常に注目度が高い。

先週、79の国と地域の約3,200万人の15歳を代表して昨年参加した約60万人のPISAの結果が発表された。毎回上位に名前を連ねる北欧各国だが、中でもフィンランドは常に上位に位置しており、2003年のテストで、読解力と科学で1位、数学で2位を獲得したことがある。フィンランド教育に世界から注目が集まった。

2018年の1位は北京・上海・江蘇・浙江(中国)、2位がシンガポール、3位がマカオ(中国)。なんと1位から3位まで全て同じ順位。3つの分野でトップスリーを独占。

北欧では、読解力でフィンランドが7位、スウェーデン11位、デンマーク18位、ノルウェー19位、アイスランド35位。数学では、デンマークが13位、フィンランド16位、スウェーデン17位、ノルウェー19位、アイスランド26位。科学では、フィンランド6位、スウェーデン19位、デンマーク25位、ノルウェー27位、アイスランド35位という結果になった。日本は、読解力が15位、数学が6位、科学が5位という順位。

スウェーデンやノルウェー、デンマークは、ほぼ変化が見られないが、フィンランドやアイスランドは全体的に下降気味。また、特にフィンランド、スウェーデン、アイスランドでは、読解力の面でOECD加盟国の平均よりも、移民の生徒と移民でない生徒との間に開きがあることがわかった。

また、PISA 2018に参加したすべての国と地域で、女子は読解力において男子より高い得点だったというのも興味深い。実際、フィンランド、アイスランド、スウェーデン、ノルウェーは3つの分野すべてで女子の方が高い。デンマークは、数学で男子の方が少しだけ上回っており、OECD加盟国の平均とほぼ同じ。日本は、読解力は女子の方が高いが、数学と科学の分野は男子の方が高い得点となっている。

北欧各国の「PISA 2018」の結果は以下のとおり。

<読解力>
1位北京・上海・江蘇・浙江(中国) 555点
2位シンガポール 549点
3位マカオ(中国)525点
4位香港(中国) 524点

5位エストニア 523点
7位フィンランド 520点
11位スウェーデン 506点
15位日本 504点

18位デンマーク 501点
19位ノルウェー 499点
35位アイスランド 474点

<数学的リテラシー>
1位北京・上海・江蘇・浙江(中国) 591点
2位シンガポール 569点
3位マカオ(中国)558点
4位香港(中国) 551点

6位日本 527点
8位エストニア 523点
13位デンマーク 509点
16位フィンランド 507点
 
17位スウェーデン 502点
19位ノルウェー 501点
26位アイスランド 495点

<科学的リテラシー>
1位北京・上海・江蘇・浙江(中国) 590点
2位シンガポール 551点
3位マカオ(中国)544点

4位エストニア 530点
5位日本 529点
6位フィンランド 522点

19位スウェーデン 499点
25位デンマーク 493点
27位ノルウェー 490点
35位アイスランド 475点


北欧ニュース編集員


ここでは触れていないのですが、エストニアにも注目です!
なんと、読解力で5位、数学で8位、科学で4位と、すべてトップ10入り。IT先進国のエストニアは、2006年からPISAに参加。じっくりと学力を伸ばしてきた国。今後も注目ですね。

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