UN City Complex in Copenhagen Photo by Daniel Rasmussen ※画像はイメージ |
今年5月上旬、デンマークの首都コペンハーゲン市が、2023年の「UIA/UNESCO World Capital of Architecture(UIA/ユネスコ 世界建築都市)」に指定されることが公式に発表された。
世界建築都市に指定されると、世界中から建築関連の専門家が集い、講演会やイベントが行われ、「UIA World Congress(UIA世界大会)」の開催国となる。期間は2023年の7月2日から7日まで。UIA World Congressは3年に1度開催されており、10000~15000人の専門家が訪れ、“持続可能な未来~誰も置き去りにしない”をテーマに、建築について話し合う。ちなみに2020年は、自然と建築を調和させた芸術的な街として発展を続けるブラジルのリオデジャネイロが世界建築都市に指定されている。
UIA(国際建築家連合)の代表Thomas Vonier氏は、「コペンハーゲンはリオデジャネイロに続く理想的な都市。21世紀の都市生活のさまざまな課題に対処するために、建築がどのように役立つのかということを世界に示したい」と話し、現在、世界を揺るがせている新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックにおいて、「建築とデザインがどのようにして危機的状況に適応していき、未来をより良く変えることができるのか。未来の人々の健康を考慮し、大災害を回避することができるのか。建築は全ての社会に大きな影響を与える」とコメント。
COVID-19を受け、これからの建築や人々の暮らしの在り方を、建築からの視点で話し合う予定だ。
美食の国、デザインの国と多彩な顔を持つデンマーク。2023年に“建築の年”となるコペンハーゲン市は世界から来訪者を迎え、多くのイベントが開催されることが期待される。
※今年2020年にリオデジャネイロで開催予定だった世界建築会議(UIA2020リオ大会)は、1年延期し、2021年7月18日から22日に開催。
第28回UIA2023コペンハーゲン大会
https://uia2023cph.org/
UIA世界大会
https://www.uia-architectes.org/webApi/en/
北欧ニュース編集員
UIA世界大会は、2011年に東京も開催国になっています。
イメージになりますが、画像は、コペンハーゲンにあるUN City Complex。2012年に欧州委員会のグリーンビルディングアワードを受賞し、LEED(Leadership in Energy and Environment Design)のプラチナ認証を取得している建物です。持続可能な建築材料の使用や廃棄物の削減、周囲の生態系への影響を最小限に抑え、室内での空気の質の向上など、いくつかの環境基準を満たした建物になっているとか。
新型コロナの影響も心配も消えて、2023年は建築の年としてコペンハーゲンが盛り上がるといいですね!