Photo by Yiping Feng and Ling Ouyang (c) Helsinki Marketing |
フィンランドの首都ヘルシンキのランドマーク的存在である北欧最大のデパート「ストックマン」が、コロナ・ショックにより経営危機に陥り、今年4月上旬、企業再編を申請。同月末には売却も検討。近年陥っていた財政難に、拍車をかけるような形になった。
ストックマンは現在、コスト削減に重点を置いているという。顧客のオンラインショッピングへの誘導に近年苦労していたが、今年の4月から6月は、同社のデパート部門、ファッションチェーン「Lindex」部門共に、オンライン販売を倍増させたという。
そして今月、ストックマンの象徴的なロゴの看板が外され、「#meidänstocka(私たちのストッカ)」に差し替えられた。ストッカは、ストックマンの愛称である。
長きにわたり、親しまれた看板が差し替えられたことにより、人々の大きな話題に。賛否意見がそれぞれ分かれたという。しかし、この看板変更には理由があった。
ストックマンのアカウント&マーケティング担当者によると、これまでに多くの顧客、パートナー、スタッフに支えられてきたことに感謝の意を示すため、そして、そのメッセージを多くの人と共有したいとの思いで、ハッシュタグ付きの「私たちのストッカ」という看板に差し替えたという。これはストックマンのキャンペーンの一環だそう。
新しい「#meidänstocka」の看板は期間限定で、この夏の間、8月末まで掲示される予定。その後、ストックマンの元の看板に戻るという。
ストックマンは、かつて、ドイツ商人のゲオルク・フランツ・ストックマンによって、1862年に設立され、本店は1930年に現在の場所に移った。創業158年の歴史を持つ、ヘルシンキを象徴するアイコン的存在である。
https://www.stockmann.com/
▼「#meidänstocka」の看板はこちらで見られます(StockmannのTwitterより)
https://twitter.com/StockmannFI/status/1276057697348210688
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フィンランドの百貨店ストックマン、アアルト設計の建物を売却(北欧ニュース:2018/05/22)
北欧ニュース編集員
看板を変えるというのは、かなり大胆な手法ですね!SNSでも話題になったようですので、キャンペーン成功?!でしょうか。デパートや百貨店で買い物をする人が少なくなってきた上に、追い打ちをかけるようにやってきたコロナのパンデミック。ヘルシンキの街もどんどん様変わりをしているようですが、ストックマンはヘルシンキの名所の一つ。なんとか、コロナ・ショックを切り抜けてもらいたい!
※夏季休暇に入ります。次号は、8月下旬を予定しています。
みなさま、良い夏をお過ごしくださいね。
Stay safe! Stay healthy! Have good summer days!