©Adrià Goula |
2020年秋に予定されていた新しいムンク美術館の開館が延期となり、開館が来春にずれることとなった。新型コロナウイルスの影響で、防火扉、セキュリティドア、セントラルオペレーティングシステムなどの納品が遅れたことにより、請負業者からクライアントへの引き渡しが遅れていることが原因だという。
9月上旬の発表では、新しい美術館には、美術品の保管や、より良い環境で作品を展示できるような最新の換気、空調システムが備えられる予定で、そのテストと調整が完了していないとのこと。しかし、作業に遅れが出ているものの、現在順調に進んでいる模様。換気、空調システムが安定的に作動し、室温と湿度が美術品の保管と展示に合っていることが必須条件。
新しいムンク美術館は、ノルウェーで最も功績のある重要な文化遺産である画家、エドヴァルド・ムンクの世界最大のアートコレクションを管理する美術館。開館延期に失望している人々の声もあるようだが、もう少しの辛抱。それまでは、現在あるTøyenのムンク美術館でムンクのアートを楽しんでもらいたいとのこと。
世界各地の建築デザインに携わり、スペイン・マドリードを拠点に活動するEstudio Herrerosによって設計されたモダンなフォルムが目を引く13階建ての建物。展示室だけでなく、コンサートなどの音楽イベントが開催できるスペースのほか、カフェやレストランも併設されている。ムンクがオスロ市に遺した26000点以上の作品が収められる予定。
13階は展望スペースになっており、オスロフィヨルドの美しい景色を楽しむことができる。幅広いプログラムを通じて、芸術と文化体験のスポットとして誕生する新しいムンク美術館。2021年春には、無事、開館の朗報が待たれる。
▼参考記事
変貌を遂げるノルウェーの首都オスロに、新しいムンク美術館誕生(北欧ニュース:2018/10/30)
http://www.hokuwalk.com/Topic/page/page_id/022018102900015001/
北欧ニュース編集員
当初、2020年6月オープンの予定だったのが、この秋のオープンとなり、2度も開館時期をずらすことになった新しいムンク美術館。備品の輸送などの面でも、新型コロナウイルスの影響は避けられない状態に……。年内は国外からの観光客が見込めないかもしれないですが、来春の美術館オープンの時には、ちょうど人の往来が戻っているといいですね!